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Photo by
satouimoko
いちばんさいしょ。
前のアパートに住んでいたとき、玄関の近くにあるポストの周りに
紙が乱雑に落ちていた。
それを見るたび、心が萎えた。でも、管理人さん早く片付けてくれとしか思わなかった。
でも、そんな生活を続けていくと、家に帰るのが楽しみではなくなった。
心が明確に死んでいくのがわかった。というか、「それ」に対して何も思わなく
なっている自分がとても恐ろしくなった。
ある日、耐えきれなくなって全部自分が片付けることにした。
60部屋くらいあったので、ポストも紙も60組分あるわけである。
汗が出るほど大変だった(なぜならずっとソーラン節の構えみたいになっているから)。近くにチラシを捨てる箱があったので、その中に全てぶち込んでキレイにしてみた。
すると不思議なもので、何日経ってもずっと綺麗なままなのである。
人間は面白い。変化を嫌う生き物だからその現状をキープしたがる。(バイアスですね)この教訓から分かることは、最初の1人が犠牲(労働をする)になれば、
それからは割と楽になるということである。
ここでのポイントは、中途半端に綺麗にするのではなく、めちゃくちゃ綺麗にすることである。常識があって想像力のある人間なら、その状態を維持しようとしてくれる。つまりある種、片付ける作業というのは人間を信頼する行為であるとも言える。
トイレのスリッパであったり、洋服屋の服であったり、実践できるところはたくさんある。ただこの行動の根源は自分が気持ちよく生きるためであることは間違いないので、自分勝手な行動ではあるのだけど・・・。