2024/11/23開催 アグブレ の決勝審査員をやりました

2024/11/23に開催される広島のアニソンパーティ "アグブレ"の公募企画にて、決勝外部審査員として審査をさせていただいた。
響け!ユーフォニアム 3期を彷彿とさせる、審査員は応募者の誰のMIXかわからない状態での判断を強いられ、審査員の持つ音楽性にのみ結果が委ねられた。

ルールなど詳細は以下

無事にジャッジを完了し、本日結果が公開された。
我々も全員の投票が完了して初めてその結果が分かる形となったが、全員満場一致というような結果はなくレベル高いものが集まったなーと改めて思い知らされた。(詳細は審査員とryoさんたちのみの特権です)

で、せっかく評価にあたり
① まず曲を聞く前に評価のルールを自分の中で作り
② 全曲をフラットに聞ける環境で聞きながらメモを取り
③ 最終的に配点を行った
という、それなりの労力をかけたので、せっかくならそれは公に出したらなにか面白いかなと思い公開することとした。

もちろんただの面白さだけでやるわけではない。
過去何度か公募に提出したことがあるが、配点なども含めて評価・フィードバックをもらえたのはたった一度だけで、それが自分の中で非常に印象的だったからだ。

また、アグブレに2度出演したとはいえ自分は外部審査員であり、この選出が十分なジャッジを受けたうえでのものであり、アグブレを育て上げてきたオーディエンスにも快く受け入れてもらえる一端になれば良いなと感じている。

とはいえ、主催から必須と言われているわけでもなく、全員が全員フィードバックをほしいというわけではないと思うので個人の責任として本noteへ公開することとした。
また、決勝Mixを公開する人、しない人が分かれると思うので、公開の形式としてはもらったMixの通し番号:中国枠A~E、全国枠A~Eで公開する。

本文は下記







































<所感>
Mixを聞いていった時系列でのメモ、矢印は時系列遡ってコメントしたもの。
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなしと言うように、良いところは理由が書きにくく気になったところは理由が書きやすいため文量に差が出やすいのはご容赦。
配点は所感後に記載する。

■中国枠A
・クラブ的サウンドの曲が繋がるが、クラブ的な繋ぎ方に欠けてもったいない
・share the light、前曲からの曲名つなぎとは思うが、現代的アニソンドラムン→Future感ある音に切り替えたのに名前のない怪物でハード目の音に戻ってもったいない。せめてshare the lightのラスサビ後のパート使えば印象変わった気がする。
・ヨナカジカル、突然湧いて出てきたわりに最後のサビ使わんのか~ あそこ聞きたかった!
・さよならアンドロメダ→ New frontierはBPM3/4倍繋ぎ?もっと3/4倍であることを意図させた方がテクニカルに魅せれる気のにもったいない、せっかくのトランジェントはじっくりとの方が好み
・130台落ちてからキレ良くなってきた、普段はこっち系メインの人?
・後半ゲインがややでかい
・ブルーフィールドの抜き際にループ付け加えたり芸が細かい
・無難にうまいな〜と思ったしアグブレっぽいネタもふんだんにある一方、ローカルゲストとしてはもう一癖ほしかった!
・多分クラブっぽいところがバックボーンにある人だからこそ、そこは30分通してほしかった!磨けばそこが圧倒的な訴求点になりそう!

◼️中国枠B
・公募ってハッピーエンドプリンセスから入っていいんだワロタ、その度胸いいね
・ニーソ姫、入れ方むずいからしゃーなしやがややはちゃめちゃな入れ方でもあったことは事実
・Easy Breezy好きな入れ方、音的にも軽めの音を挟んでからロック方向に持っていく役割も果たせていてよい。被りがちのネタの割に腕が試される曲やなーと思ってるけど今回の公募の中では一番好きな使い方だった。
・ニルヴァーナ→プライベートルーム、いい余白の展開、ここで引き込まれたしクラブでこの感覚味わいたかったと思うくらい
・点と線でもっかい落としてきてシカコのポップな感じに行くところは現場だといいがミックス作品としてはどう捉えられるだろう。これまでの加点があるから良いけどなんでかけたかあんまわからんかった。
・A-POPのDJとしてかなり良い、すこやかとかとタイプ近いな〜という感じ
・時間の使い方が上手い、40分くらいに感じるミックスだった
・オタクだけどしっかり色出せる感じで広島ぽさあり

◼️中国枠C
・入りからネタがオシャレなだけじゃなく質感の一貫性が高いからBPMがスイッチしていってもついて来れる。めちゃくちゃ良い
→15分からやや現代的になってしまったしネタの雰囲気も変わってしまった。そこに進む理由があんまりわからなかったし、前半で捕まえた人がついて来れないんちゃうかなあ
・逆に後半で捕まえた人に前半の印象を残せるのかという点もやや疑問
・後半はミックス中にもうちょい次の曲が出ててほしいポイント多し、二つの曲が混ざることによって生まれる時間はDJがDJであるための貴重な時間だと思うので。
・終わりの印象に引っ張られてしまったが、前半を2回目聞いたらやっぱり前半の雰囲気感は独自性もあるし頑張ってほしいな!こういう軸を持ったうえで今の広島周辺で活動続けることはめちゃくちゃ意味があると思うので。

◼️中国枠D
・うますぎやわ!個人的にはめっちゃ聞き心地良かった!違和感あるパートほぼなし。
・落としていく流れも違和感なくてよい
・繋ぎ方にやや声優楽曲DJ的なスタンスを感じた。歌詞がないパートの聞かせ方が中国枠で一番上手いと思う。
・アニクラ的なマスに届くネタが少ないようにも感じる、アグブレというイベントをどう捉えているかは個々人次第なんだが、あくまで自分としては広島のメインストリームであってほしいイベントなのでニッチ系で勝負だと選曲面で評価しにくい
・採点には全く関係ないけどインデの公募決勝課題曲が1曲目とラストなのおもろい

◼️中国枠E
・ネタっぽく入ったわりに真っ当に進んだな、ストレートにアッパーに捉えてて良い
・男女問わず上がれそう、アグブレのイベント性質的にもそうあるべきと思う
・遠方ゲスト前後、イベントの3〜4番手あたりのどこでも任せられそうでよい
・中盤ロックネタなどでゲインが落ちたなと感じるところもあった。曲調や時代的にしゃーないところもあるかなとは思うけど、公募ならそこまで気を使えると思うのでチャレンジしてみてほしい。
・ネタの突っ込み方も全然違和感ない、この先の活動で更にいろんなとこで見ていきたいなと素直に思える。

◼️全国枠A
・始め方も気合い入ってるしその後も音色の彼方作曲担当したZAQのアレンジ版で初めて文脈重ねるぞという気概が伝わる、ここからReCodaへの帰結せんかったら嘘
→ちゃんと帰結した、良かった。
・余韻やタメがたくさんほしいな〜というところ(27:30など)ではきっちり取って、早めに行きたいところはショートで手数が多い
・アニメバリバリ見てる人もそうじゃない人も楽しめる選曲で正直喰らった
・17才のタイミングとかは少し性急に感じたが尺考えたら仕方ないか、だからこそ40分以上のゲスト尺で見たいという気持ちも掻き立てられる
・全体的にフィルイン的な音の使い方が上手い、Chance! & Revenge!の2番終わりに飛ばすのとかシブいな~
・撮り終わった後正直勝ったと思ってたんちゃうかな?

◼️全国枠B
・開幕のラスサビ飛ばし、静かなところでなんか綺麗に繋がってないところあって出鼻挫かれた感じ。
・全体的にラスサビ飛ばし多すぎる印象、やりすぎると飛んだことのありがたみがあんまりなくなっちゃうし必殺技として使って欲しい個人的に。
曲の聞き込みが十分でない人に対しては何も効果がないし、プレーでもそれなりに集中力をとられてステージングが疎かになる行為だと思うから、飛ばすべき/飛ばさないべきの取捨選択はもうちょっと慎重にしてほしい。
・もちろんそれが無限に刺さるパーティもあるだろうし、そこが自身の独自性とするならばこの意見は雑音に過ぎないと思うので気にしないで欲しいです
・Colors of the Heart入るところとかは、前の曲のラスサビ飛ばしの転調が効果作ってる感もあった。
・ただ昔の曲なだけかもしれないけど、それにしてもボーカルが引っ込んで聞こえる曲多数。聞きやすくEQいじってほしいかも。
・ラスサビ飛ばしに言及し過ぎたが、最新ネタやらマスに届くネタは織り込まれてるし第一印象に引っ張られ過ぎ?
→2回目を作品としてのジャッジではなく現場的スタンスで聞いたら印象変わったところもあり

◼️全国枠C
・ぬるっと始まった、こっから30分で詰め込めるか?→BPMガツっとあげてなんとかなった!
・レディバグのイントロめっちゃ噛み合ってるだけにもうちっとパート聞こえてほしかった!
・Serendipity好きが故にもう1曲前に欲しかった感じもある
・君のせいのところ、歌詞重ね合わせるところもいいし電子音系→生音に移せるしいいな〜
・中盤でがっつり全員掴めるネタ使うのいい、マスを掴む意識もちゃんとあるのは大事!
・Stella-lium突っ込むところ、ここももっとパート強調しても良い印象もあり
・ホシノキズナの後にもう1曲くらいマイナー調でエモめ、けどぶち上がる的な曲ほしかった!この辺は固め打ちでボコボコにしてほしい!
・好きな曲のラインが近いだけに細かいところ気になっちゃったなーとは思ったけど、クオリティ高し!

◼️全国枠D
・4曲目からの流れ、雰囲気良き!この辺のラインから始めてても良かった気持ちもあり!
・BPM落として直後、モチっと電子音やってほしかった
・かなしいうれしいのロングミックスよき!めっちゃ好きやなこの辺〜
・スキルも全然アラがないし遊んでるところも多くていいんだけど、終わり方が全国Aと被っちゃった上、相手の演出と比較すると決めきれない印象になってしまったのが惜しい… マイナスな横比較はできるだけしないと思ってたけどこればかりは厳しい

◼️全国枠E
・バランスも遊び心もある〜!録音音量は10人で圧倒的にでかいのにクリップしてる感ないのはミキシング上手いんか後処理きちんとしてるのかどっちでしょ?どっちでも印象は良い!
・モンスターつなぎは流石に笑った!
・前半ネタっぽくやりながら、後半きれいに落としに来れるのすごい!現場なら気にならなくてもミックス作品としてこの時間で落とし込み切るの難しそうでリスペクト
・30分でBPM一周できるのはすごいけどモチっと大まかな分け方でもいい気持ち半分、だからこそゲスト尺で見たい気持ち半分
・ユーフォネタで終わらず通過点として使うのはあくまでこの人のミックスとして捉えられる節があって好き

<評価点配分>
※配点はSHITA独自の基準です。
・1) 自分がアグブレで聞きたいか? 30点満点
・2) 自分がクラブで聞きたいか? 20点満点
・3) DJとしてのスキルはよいか? 15点満点
・4) 今回のゲストと組み合わせたいか? 15点満点
・5) 細かいところ抜きにして印象としてどのくらい好きか? 20点満点
合計 100点
・配点外減点
 Mixが30分以上である場合、1分オーバーごとに1点減点(表現に使える時間が長いのは有利であるため、秒単位のオーバーは切り捨て)

点数の付け方としては、1)~4)についてはアグブレ出るなら最低限これくらいはほしいな~という感覚を満点の60%程度とした。5)は完全にフィーリング。

<採点結果>

<終わってみて>
こう並べてみると4)の項目はあまり意味をなしてなかった。1位争いはどちらもかなり僅差だった分、ここがなくなれば結果も多少前後したのだろうかと思っても後の祭りである。

10本精査するだけでも正直かなり体力を使った。
最初に10本まで絞り込んだアグブレ運営陣のパワーすごいわ…

自分のパーティBasspotでは多分今後も公募やることはなく、やる気がある人・出たい人はMIX送ってくださいという形式を取るので、こういった機会は純粋に面白く良い経験だった。
自分が何をいいと思っているかと見つめ会える良い機会になった。

<最後に>
公募の面白さもですが、ゲスト選びのセンス、レギュラー陣の魅力、ホスピタリティ、お客さんの巻き込み方などなど…アグブレのもつアニクラとしての圧倒的な魅力は正直今日本一と言っても過言ではないと思う!
ぜひこれを体感するべく11月23日(土)は広島 club creamまで行ってみよう!



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