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金木犀
金木犀、別名─────
軽快に自転車を走らせ、帰路につくとある高校生。
途中にあるいつもの坂を目の前にして、
どこからともなく漂ってきたその香りの名を呟く。
季節は初秋。連日の酷暑日を乗り越え、少しは過ごしやすくなったかな、と
服装も気に掛けるようになった頃。
普段、趣味などで花や園芸などといったものに全くの興味がない自分でも、
いざ体感してみると、少しばかりの興味が湧くような。
道端の街路樹、いや、植え込みかと思っていたその植物は、
いつの間にか大きく育って鮮やかな橙色の小さな花をつける。
そしてその花は、ふんわりと良い香りをしていて、
それを体感した多くの人は癒されると思う。
そうだ、金木犀の別名は、
─────木犀花。