“クトゥルフ神話TRPG”って何?!(基本知識編)

こんにちえ。ほぼ元探索者の星野チエです。

いきなりではありますが、たったいまおこなった挨拶の中に「探索者」という謎のワードが飛び出しましたね。普段から私のTwitterでのツイートをごらんになってる方ならばよく見かけるこの「探索者」以外にも「神話生物(神格)」などのよくわからんちんなワードを見かけたことがあるとおもいます。

これらのワードは、私が“クトゥルフ神話TRPG(クトゥルフの呼び声)”というゲームで生まれたキャラクターだったことに起因しています(厳密にいうと、そのキャラクターを不完全にコピーしたのが私なので本人そのものというわけではありませんが、その話はまたそのうちに・・・)。

さて、では“クトゥルフ神話TRPG”とはどのようなゲームなのか。これからそのことについて説明していきたいとおもいます。このゲームのさらなる発展のために、みなさんの私に対する理解を深めるために、私が私に対する認識を深めるために。

また、「“クトゥルフ神話TRPG”とはなにか」といった旨を解説する記事や動画などはこの世の中にはごまんとありますし、おそらくそれらはこれから私が書いていく記事よりもわかりやすいものばかりなはずです。

なので、私の記事はたまたまこの記事を目に止めてくれた方に向けの、詳しいことは先人たちの優秀な解説に任せためちゃめちゃ噛み砕いたものにしていこうとおもいます。そしてなにより、ほんとうに詳しいことはルールブックを買って知ってほしいという気持ちもあります。


1.TRPGとは

TRPGとは「テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム」の略で、すごく簡単にいうと「ルールとゴールのあるごっこ遊び」です。

一般的なゲームのように電気を必要とせず、そのゲームのルールが記された「ルールブック」と紙とペンとダイスと、そして人と人の会話を用いて、自分で作ったキャラクターになりきってその役割を演じ、即興による物語を作り上げながら進行していくといった旨のゲームです。

また、ゲームの参加者は大きくふたつの役割、司会役の「キーパー(あるいはゲームマスター)」と、自前のキャラクターを用いて攻略する役の「プレイヤー」に分かれたりします。今回説明する“クトゥルフ神話TRPG”でもこれは重要な話になってきますが、また別の機会に詳しく説明します。

2.“クトゥルフ神話”とは

怪奇小説作家のハワード・F・ラヴクラフトと彼に触発された作家たちによって作り上げられた、宇宙的恐怖をテーマとした架空の神話です。

この世界には無慈悲で邪悪な神や、それを信仰する異形の種族など、私たちの信じてきた常識や価値観を容易に覆す存在が潜んでいる・・・といった世界観で、これらの片鱗に触れただいたいの登場人物は不幸で惨めな目にあってしまいます。

「クトゥルフ」というのはラヴクラフトによる、宇宙的恐怖を描いた作品『クトゥルフの呼び声』に登場する海の底で眠る巨大なタコ風の神です(なんと、ルールブックを買うとこの作品がまるまる読めてしまいます!)。

ちなみにではありますが、このクトゥルフ、神話体系のタイトルを飾れるほどの知名度やインパクトがある、非常に強力で邪悪な神なのですが、この神話において最も強くて偉い神なのかといえば違かったりします。まともな人間が目の当たりにしたら即発狂レベルなのは間違いありませんが・・・。


3.“クトゥルフ神話TRPG”とは

さてさて、やっと本題らしい話に入ってまいりましたが、以上の2点をあわせて簡単にいってしまえばそのまんま「“クトゥルフ神話”の世界観で遊ぶTRPG」 です。

“クトゥルフ神話TRPG”では「今回はこういう事件で、これをするとこんなことが起きて、こうしたらゴール」という物語のあらすじや発生するイベントが書かれた「シナリオ」という台本ようなものをもとにキーパーが進行し、プレイヤーは自分のキャラクターを操って事件の解決を目指して攻略していきます。

また、1ゲーム1ゲームで違うシナリオが用意され、シナリオによって物語などの内容が変わってきます。ポケモンでいえば、ポケモンというシリーズの中でいろんなバージョンがありますが、基本的なシステムは一緒でもそれぞれのバージョンによって物語が違うのと一緒ですね。


4.ゲームとしての世界観

基本的にはみなさんが生活している現実世界と同じなのですが、ひとつ違うところは、この世界には前述したような人智の及ばぬ邪悪な存在たちが存在しており、不幸な人々はそれらが引き起こす事件に巻き込まれてしまう・・・というものです。


5.プレイヤーが演じるキャラクター

“クトゥルフ神話TRPG”において、プレイヤーが自前で用意して動かすキャラクターのことを「探索者」と呼びます(私はこれでした)。

探索者たちは特殊な異能力を持っていたり、伝説の剣を振るう英雄・・・というわけではなく、基本的にはみなさんと同じように現実的な社会で暮らす普通の人間です。生身では深海や宇宙を探検することなんてできない、クリーチャーに襲われでもしたら死を覚悟しなければならない、“クトゥルフ神話”の世界において非常に矮小な存在である普通の人間です。

そんな、か弱い探索者たちは好奇心によって自ら首を突っ込むか、不幸にも巻き込まれるかして、“クトゥルフ神話”の存在たちによって引き起こされた神話的事件へと足を踏み入れてしまいます。


6.ゲームにおける目的

どのようなシナリオであれ、神話的事件に巻き込まれる探索者たちの大目的は「神話的事件から生還する」ことです。ただの人間が死の気配が立ち込めるおぞましい事件から生きて帰るというのは、それだけで立派なことなのです。

しかし、ただ生還することが目的ならば、そもそも事件に巻き込まれること自体を回避すれば勝利となり、これはゲームをつまらなくしてしまいます。なのでここではさらに一言付け加えて「謎を解き明かしたうえで神話的事件から生還する」と説明しておきます。「謎を解き明かす」とはつまり、「シナリオで用意された事件の全容を見届ける、あるいは事件を解決する(=ラストシーンまで遊ぼう)」という意味です。

また、シナリオ上で用意された探索者たちが事件に巻き込まれるきっかけ(=物語への導入)として提示される「謎の失踪を遂げた友人を探す」、「奇妙な殺人事件を解決する」などはシナリオごとに設定された目的となり、これらは導入以外にも探索のモチベーションになったり、それを果たそうとする行動が物語に彩りを加えることになったりします。


7.最後に

話が長くなってまいりましたので、今回は「そもそも“クトゥルフ神話TRPG”とはなにか」ということについて、おおまかに説明したところで区切ろうとおもいます。

また次の章に今回触れた、よく使われる用語について改めて軽くまとめておきます。

あいかわらずの読みにくい文章で申し訳ありませんでしたが、すこしでも“クトゥルフ神話TRPG”について知っていただけたなら幸いです。また続きの記事を書こうとおもっているので、そのときはまたご覧になっていただければなとおもっています。あと、ルールブックを買いましょう!!!

それではまた会いましょう。


8.今回出てきた用語まとめ

●キーパー
参加者の役割のひとつで、シナリオをもとにゲームを進行する司会役。

●プレイヤー
参加者の役割のひとつで、自前のキャラクターを操ってキーパーが用意したシナリオを攻略する役。

●シナリオ
物語のあらすじや発生するイベントが書かれた台本のようなもの。

●探索者
“クトゥルフ神話TRPG”において、プレイヤーが操るキャラクターで、巻き込まれた神話的事件を解決するために探索する普通の人間。

●導入
探索者たちが神話的事件に巻き込まれることとなるきっかけ。




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