本読んでても「多重知能理論」とか出てくると読む気無くす。
タイトルの通りである。
人間はそもそも複雑だ。8つでも10つでもなんでもいいが、そもそもそんな能力に分けること自体になんの関心も抱けない。
そもそも、苦手だとか、得意だとか、そんな簡単に切り分けられるものなのかもよくわからない。自分が苦手だと思っていたことが、大人になって(でもなんでもいいが)やってみると案外できることはわりとある。逆に、自分では得意だと思っていたことが、よくよく考えてみるとそうでもないのでは、と思うこともある。
人間は複雑だ。日々変わるし。
職員室にいると、よく次のような発言を耳にする。「あの生徒は〇〇は得意だけど、××は苦手だよね」のような発言である。私は、まったく乗れない。そんな大きな評価を、ある時点で、すべきではないと思う。現時点で、あるいは、そのときにその人にそう見えた、というだけの話を、そんな大層な話にすべきではないと思う。
授業で文章を読ませる。あるときには、まったく読み取れない生徒が、別のとき、別の文章なら、ものすごくよく読めることがある。そういうことはよくある。もちろん、国語科の教員としては、このギャップをできるだけなくしたい。常にある程度読めるようにさせたい。しかし、ギャップは起こる。
苦手か得意かは、誰にもわからない。能力や知能は、単一であろうが多重であろうが、レッテル貼りにしかならない気がする。