西国街道1 京都羅城門→芥川宿
本格的に街道を歩きはじめて3年目、夏は歩く時間がまとまって取れるので、ぐいぐいと街道を進む事が出来ます。1年目は中山道、2年目は北国街道・三国街道、3年目に選んだ道は西国街道。
真夏の京都から下関まで約570km、猛暑との共存も年々コツを得てきましたが、身体と会話しながら西を目指します。
2023.07.15
1.スタート地点まで
始発電車04:32に乗ります。
ふと最終電車から何時間駅が閉まるのか気になり計算すると、前日の最終電車は00:47なので、僅か3時間45分。消灯・点検・点灯などの時間を考えると21時間営業ですね。
電車は時間通りに来るのが当たり前の様に日々利用していますが、関係者の皆さん本当にお疲れ様です。
駅まで約1km歩きましたが暑い…
04:32の気温26℃、熱帯夜でした。
近畿地方が猛暑日にならないことを祈ります。
JR→モノレール→飛行機→リムジンバス→近鉄、いろんな乗り物を乗り継ぐこと5時間半、西国街道起点の羅城門最寄駅、東寺駅に到着。
そういえば、歩道橋って日本以外であまり目にしない気がします。
めんどくさくて、いうこと聞かずに、誰も渡らないからかもしれませんね。
2.羅城門
家を出た午前4時のさいたま市の気温が26℃、5時間後の京都市が27℃、やはり埼玉は暑いのですね。心なしか、涼しく感じます。
今回並走する国道171号から左の狭い道に入り、京都でありながら、肩肘張らない感じの、自然体な街並みを楽しみながら西に向かいます。
七夕飾りが街道を彩ってます。
関東地方ですと7/7を過ぎると片付けてしまいますが、地域によって違うところが面白いですね。
元々中国から来た習慣で、台湾ではチャイニーズ・バレンタインと呼ばれて、恋人たちが盛り上がるそうです。
そういえば今年の七夕は珍しく晴れてました。
久世橋とほぼ同じ場所に渡しの航路がありました。いづみやさんの様なお店が、船を待つ人々で賑わっていたのでしょう、渡しがあった名残の風景は、何度見てもいいですね。
100m近い区間に5種類のマンホールがありました。何のマークだかわかりません。他の市区町村のマンホールは、ご当地の風景や祭りなどが多いのですが、京都はネタが多すぎるので、こうなるのかもしれませんね。
3.向日町
日本電産本社ビル。
京街道を歩いていた時も、一際大きく見えてました。22階建ですが京都市内で1番高いビルです。想像以上に京都には高層ビルが少ないのですね。
向日町駅で驚いたのが、繁華街と反対側に出口がない事です。お陰で1km近く大回りして線路を越えることに。
熱い日の1kmは倍以上の体力を消耗しますので、なんで出口がないんだよ〜と、大人気なくイライラしてしまいました…
神崎屋スーパー。
素晴らしい店で、成城石井の様な雰囲気。京野菜は当たり前として、骨切りされた鱧や松茸が、さらりと普通に売ってました。
五叉路に特大常夜灯。
これだけでもテンションが上がるのですが、さらにその地名が五辻、たまりませんね。これぞ街道萌えです!
4.乙訓景観十景
下り坂の途中に、くり抜かれた壁から顔を出している三本の樹木がありました。
撮影し損ねましたが、その家の横の道には、「樹木に気をつけてお通りください」といった意の看板が出ており、この地域のみなさまの植物愛を感じました。
5分間歩いただけでしたが、乙訓景観十景地区は、素朴でいて風情がたっぷりで、本日歩いた中で1番印象に残りました。
途中では京都でよく見かける、犬矢来(いぬやらい)と呼ばれる、軒下の地面から伸びる曲線の竹壁は、犬のお土産避けと言われてます。
5.一文橋
一文橋。
度々川に流されて、維持管理が大変であったので、通行料が一文かかったそうです。
橋といえば、中山道の近江國・高宮宿に無賃橋という橋があります。近江商人らしい三方良しの発想で、地元の有志がお金を出し合い、無賃で渡れる様ににしたという逸話が印象的でした。
無賃橋付近の中山道の記録、ご興味がありましたらご覧ください↓
6.長岡京
村田製作所の本社が長岡京駅前にそびえ立っています。神足商店街の看板をみるとわかりますが、村田製作所の企業城下町なのでしょうね。
途中神足駅の駅名標があったのは、1995年に市民の声の影響などで、駅名が長岡京駅に改称された時のレガシーです。
今月初めに、埼玉県の秩父往還を歩いた際に、前から気になっていた、コカコーラの自販機定線観測を始めました。
西国街道を歩き始めて2時間半を過ぎて、ようやくコカコーラの自販機に巡り会えました。自販機はたくさんあったのですが、何故かコカコーラがありませんでした。
今回は一体コカコーラの自販機に、コカコーラは何本陳列されているのか、計測していきます。
7.調子八角
馬の池の水。
飲食店のママ風の人が、水をたくさん汲んでました。美味しい水割りが飲めそうですね!
西国街道は、紙の地図とGoogle MAPの両方を見ながら歩きます。
そうすると、妙なスポットがGoogle MAPに表示されて、ふらりと立ち寄る時があり、今回のねじりマンポがそれに当たります。面白かった!
畷と書いて"なわて"と読みます。
意味は、田んぼの畦道又はまっすぐな道、説明看板の地図を見ると、本当に真っ直ぐでした。
8.山崎宿
石敢當。
沖縄にいると当たり前の様に、そこらじゅうのT字路の突き当たりにあるのですが、内地では珍しいです。
沖縄県民は、県外のことを内地(ないち)と呼び、沖縄県人のことはは"うちなんちゅ"、県外の人は"ないちゃー"と呼びます。
内地の街道では、日光道中の幸手宿で見ることができます↓
離宮八幡宮。
外壁が寺院の様な造りで、中は神社の造り。なんとも不思議な空間でした。かつては西の日光と呼ばれていた時期もあったそうです。
9.サントリー山崎蒸溜所
サントリーの企業城下町の様な感じかと思ってましたが、静かな住宅地の中に大きな大きな蒸溜所が、ひっそりと佇んでいる感じです。
サントリー山崎蒸溜所の所在地、大山崎町かと思っていたら、大阪府島本町山崎でした。地図を眺めていると、"サントリー山"と記された山があります。山頂に行くにはサントリー工場の通路を通過するらしいです。
10.櫻井驛址
ここでひと仕事します。
三年前から大学で観光学を教えており、本日は全国の高校生に、様々な大学の先生が研究室からオンラインで研究内容を紹介する、夢ナビライブというイベントで、15:50~16:20の間に話すことになってました。
テーマは
「時速4kmの世界/街道ツーリズム」
どうせやるなら現場からライブだろうと引き受けたものの、この時間に合わせてライブ配信ができる場所を、歩きながら探すのは至難の業でした。
上の画像のメモを用意して、撮影しながらライブ配信スタート。
パワーポイント・エクセル・PDF・noteをスマートフォンで画面共有する、フルコースにチャレンジ。
途中街道まで50mくらい走って中継したり、ひっきりなしに行き来する東海道線が通過するたびに中断されながら、なんとか終りました。
工事中の第二名神高速道路、橋脚の高さが半端ないです。右手の山の上を走る名神高速道路とのジャンクションを作るには必要な高さなのでしょう。
この高さを眺めながら、2年前に夫婦で歩いた甲州道中を想い出しました。
八王子宿を出て小仏峠に入る手前の静かな集落の遥か頭上にかかる橋、圧巻で恐ろしくもありましたが、あのくらい高いと自動車の騒音が聞こえてこないのと、日照の課題が最低限に抑えられるのかとも思われます。
詳しくはこちらをご覧ください↓
子どもの自転車が停まっていると、何故か心が和みます。姿が見えないと、どこで何をしているのだろうか?勝手にそうぞうしてます。みんな遊ぶことが大好きですし、子どもは遊びの天才です。
今回の街道歩きは海の日の三連休から始まり、夏休みにかけて歩きますので、子どもたちと街道の風景も楽しみたいと考えてます。
この狭さがたまりません。
この狭さとは、往時の街道と同じ道幅っぽくて、この狭さの道を馬や人がすれ違ったのかなど、妄想しながら歩きます。これが街道萌えです。
高槻の街中に入りました。宿場町の名前は芥川宿ですが、本日の宿泊先や繁華街より西の方が宿場町跡なので、お楽しみは明日の朝に残しておきます。
前職で地域ビジネス黎明期に一緒に汗をかいた先輩の塩見さんと、おそらく10年ぶり位の再会。夜は予定があるようで一緒に飲みに行けないので、ロビーで歓談。
プライベートでは地元姫路のオーケストラの指揮者をされており、その話を聴きたくて話を振ったら、一晩では終わりそうもなく、今夜オケ仲間と高槻のJKという名の店で飲んでいるので、合流しましょうと、ひとまず別れます。
JKとはジャズ喫茶の略。
ホテルの近くの私好みの居酒屋に飛び込んだら、立ち飲みでした。
すごく丁寧にお料理を作られており美味しかったのですが、脚を休めたかったので瓶ビール1本でお会計、塩見さんが行かれているJKに向かいます。
JKで大好きなCINZANO DRYをロックでぐびぐび頂きながら、マスターとお話しに夢中になっててら22時に、あれれ塩見さん現れず、おかしいなと連絡したら、さっきお会計してJK出たよ、との返事????
なんとJKが高槻に2件あったのでした。
お店間違えましたが、マスター面白いし、ひっきりなしにお客様が来るいい店でした、また行きます!
西国街道の道中から少し逸れた場所に、塩見さんファミリーが時々行かれる、朝5時からやっていて行列ができる人気のパン屋さんがあるので、そこで待合せして庭のテラスでモーニングしながら話の続きをしましょう!と酔った状態で約束をして本日は終了。
よく考えたら今朝は03:45に起きてて、明日も04:00にはホテルを出るのでもう寝ます…
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