
三国街道1 高崎宿→金井宿
北関東で育ち・育てられ、越後が大好きな自分が三国街道の事を知らなすぎたので、雪が降る前に山を越え、日本海を目指します。
2022.09.04
1.スタート地点まで

高崎駅到着直前にiPhoneがフリーズ。GoogleMAPで歩く予定だった為、頭が真っ白になるも諦めきれず、1時間くらい市内を散策しながら、どう考えても無理なことが発覚。
街道の神様が「今日は歩くな」と言っているのだと心を落ち着かせ、大宮に戻りアップルストアに直行すると、スタッフが30秒くらいボタンをいじって、あっさり直してくれました…
iPhoneフリーズ時の修理方法
①左上ボタン
②左下ボタン
③右ボタン長押し
こんな簡単に治せる事を知らない自分が悔しくて、もう一度高崎に向かうぞ!何がなんでも歩いてやるぞ!と決意。




昼食恒例のラーメンを早めに大宮駅で食べてから、再び高崎駅に…
5時間遅れの12:00スタート…
2.高崎宿




昨日と今日は高崎祭り。
私は趣味が神輿担ぎなので、人や街が祭りの装いをしている姿を見ているだけで、ソワソワしてきます。



高崎宿は中山道を歩いた時に宿泊をしてますので、詳しくはこちらをご覧ください。
3.祭りの日の街道の風景










道筋には提灯が並び、準備された神輿や山車が出番を待ち、担ぎ手や曳き手が集まり始める時間帯。祭りの前の静けさが漂う、最高のひとときです。
あぁ、早く担ぎたい!






長野堰は、なんと928年に高崎市北部にある箕輪城の城主長野康業が着手した灌漑用水。中山道倉賀野宿を歩いた時も目にしました。
今から11世紀も前から引き継がれ、今も現役として活躍している、素晴らしいです!





三国街道と渋川街道の追分。
進行方向、右が渋川・左が三国峠なので、左に行きかけましたが、地図は右になってます。どこかのタイミングで道が変わったのですね。バイパスが昔にも存在していた証、時代は繰り返しますね。





高崎市内の道は拡張され、街道の曲線美や絶妙な道幅など、往時の面影を感じる事がまだできません。
これから坂を昇りつつ、徐々に往時の街道の面影を見せ始める瞬間が楽しみです。
4.鳥文化





群馬県内では、"登利平"という鳥料理の専門店が有名で、駅弁でも人気です。
群馬県館林市に本社があるご当地スーパーの"とりせん"は栃木・茨城・埼玉県に展開してます。鳥の消費量が多いかと調べたら、最下位のデータが出てきました…不思議ですね。













百番供養塔をはじめて見ました。
江戸時代に西国三十三ヶ所・坂東三十三ヶ所・秩父三十四ヶ所を巡礼してきた人達が記念に建てたもの。今まで多くの街道を歩きましたが、あまり記憶にありません。
5.金子宿


初めて街道らしい説明看板が現れました。これだけでテンションが高まります。











宿場町だからか、石仏・石柱が多く残っています。この付近はかつては群馬町でしたが、現在は高崎市に編入。
都道府県名と同じ地名で、県庁所在地ではない市町村って、歴史や由緒があるのか、調べたら面白そう。














行人塚の説明を読むと、生きたまま埋葬され仏になる、即身成仏した行者を祀った塚と書いてあります。
究極の修行ですね…
6.昆虫文化





街道沿いに越屋根と呼ばれる、屋根の上に小さな屋根が乗っている建物が増えてきました。
養蚕農家がお蚕様の幼虫を飼う部屋の、日差しや空調の為の屋根。富岡製糸場をはじめとする養蚕業が盛んであったことが窺えます。





昆虫自販機。
街道を歩いていると、新しいビジネスを多く目にします。24時間フィットネス、お洒落なコインランドリー、無人の餃子販売所。最近は変わり種自販機が増えており、冷蔵食品が多いのですが、まさかの昆虫自販機。養蚕業が盛んだった名残でしょうか?そんなわけ無いですかね…。












様々な色の越屋根の家があり、調べたら楽しそう。きっと越屋根の研究をしている人が、何処かにいそうです。
7.榛名山と赤城山



上毛三山とは、赤城山・妙義山・榛名山。今回は左に榛名山、右に赤城山を眺めながら歩きます。
コンビニの冷酒コーナーには、地元上毛の赤城山と、それ以上にお隣り越後の銘酒"八海山"が並んでいました。













雲が晴れ赤城山の全容が見えてきました。赤城山は一つの大きな火山体の名称で、同名の峰はありません。
8.ドライブスルー文化









ドライブスルー天国・群馬。
本日の道中では、スターバックスに始まり、珈琲豆専門店、そしてクリーニング店、これぞドライブスルー文化の証。途中郵便局のポスト前には"路上駐車しての投函禁止"の看板が出てました。
9.渋川宿





渋川宿に入り、風格ある建物が増えてきました。伊香保温泉の玄関口でもあります。




渋川は坂の町。
伊香保温泉に仕事でよく来てましたが、まさか歩いてくるとは、思ってもいませんでした。街道歩きは、まさかの連続です。





屋根の頂点の部分を大棟と呼びます。
見た事がないくらい立派な大棟の家がありました。職人さんも作っていて楽しいでしょうね!









谷川連邦が見えてきました。
あの山々の左側を越えていくと思うと、心身共に引き締まります。気合が入ってきました。
10.金井宿










夕暮れの街道は、なんとなく淋しくなってきます。長い坂道が続き、金井宿に入ってきました。
金蔵寺の枝垂れ桜、迫力があり春に観てみたくなる佇まい、地元の人気スポットなのでしょうね。









ゴール地点に温泉がある幸せ、温泉が多い群馬県ならではのお楽しみです。


前職の先輩の横手さん、ご自宅がすぐ近くで、行きつけの美味しい中華料理店でご馳走になりました。
昨年中山道を歩いた時は、高崎宿でご馳走になっており、いつも有り難うございます!




駅まで奥様が車で送ってくださり、ホームでお見送り。
なんだかジーンとしちゃいました。
本当にありがとうございました!
朝からトラブルで、5時間遅れのスタートも、なんとか目的地に到着、次回からは三国峠に向けて山に入ります。