日光例幣使道・日光壬生道3 梁木宿→合戦場宿
日光例幣使道とは1647年から221年間、朝廷の勅使が京から日光まで、徳川家康の法要の為に通った道。
中山道・倉賀野宿から日光道中・今市宿まで、日光壬生道を経由し三十一里十丁118.2km、勅使の気持ちになって歩いてみます。
2022.04.09
1.スタート地点まで
最寄りの与野駅までは、赤山道という、かつて赤山陣屋に向かう街道を通ります。
赤山陣屋とは埼玉県川口市にあり、地元では赤山城とも呼ばれてますが、知名度は極めて低いです。
ご興味のある方はご覧ください↓
4:30に起床した時は真っ暗なのに、あっという間に明るくなります。あっという間に気温も上がるのだろうなぁ。
本日歩く佐野市の最低気温8℃、最高気温24℃、温度差16℃との戦いになります。
車窓の眺めも、旅の醍醐味です。
正体は標高282mの、大小山でした。
2.芦畦の獅子舞
佐野市に入り、往時の雰囲気を感じさせる道を歩きます。県道から外れており、朝が早く自動車が殆ど来ないので、今日一番快適な区間でした。
写真の立派な古民家の奥様とお話をする事に。昔は県内でも有名な稲作農家で、学校まで自分の家の敷地から外に出ないで行けたとか。
その奥様の解説によると、獅子舞は家々の中を練り歩き厄祓いをする為、建物内は獅子舞が通り抜けやすい様に、神事のときは解放しているとの事。
見せてもらいたかったのですが、長くなりそうなので断念。
大切な行事だったのですね。
住宅地を抜けると、小麦畑の中を進みます。本日一番リラックスして歩けた区間でした。
両毛線とは栃木宿までは、暫く並走します。途中の煙草の工場は初めて見ました。規制が厳しそうですね。
佐野西中学校、現職の教え子がたまたま佐野西中学校卒業生で、聴いたのですが、30km離れた場所までバスで移動し、そこから例幣使道を歩いて学校まで戻る学校行事があるそうです。
生徒はその時はしんどいですが、一生の想い出になりますね!
3.天明宿
少しづつ民家が密集してきます。佐野市の中心地、天明宿が近づいてきました。
天明宿の中心地に入りました。
穏やかな雰囲気がとても良かったです。
時代を感じさせる建物が、多く残ってました。
宿場町のこだわりがあまり無いのか、数少ない天明宿の案内表示。
4.ご当地グルメ
まだまだ知らないご当地グルメ、たくさんありますね。
ここまでは有名な佐野ラーメン、想像以上に沿道にありました。
天明宿ともお別れ、いい街でした!
5.犬伏宿
天明の街を抜けると、すぐに犬伏宿に入ります。
一直線の道沿いが宿場街跡、街道の案内看板はありません。
6.真田父子 犬伏の別れ
直線道路の突き当たりに、桜と赤い幟が見えてきました。思わせぶりな別れ橋の看板も。
米山古墳。
丘陵を利用した、北関東最大の前方後円墳。誰のお墓か書いてありませんが、古墳あるあるで、古すぎると文献が残らないのと、お宝が掘り起こされて盗まれて、何も残っていないからです。
この地で陣を張っていた真田父子宛に、石田三成から関ヶ原の戦いで豊臣に付けと密書か届いたが、真田家の名を残すために、徳川・豊臣双方に分かれて戦うと決断しました。
苦渋の決断をした場所なのですね。
この辺りから、田園風景の中をひたすら歩きます。
岩舟山。
江戸時代から始まった岩舟石の採掘で、現在の形に。左側のV字の谷は、東日本大震災で崩落しました。
岩舟山を目指す感じで、栃木市にむかいます。例幣使道を歩き始めて、最初の坂道が見えてきました。
日光が近づいてきました。
7.浅間神社
暫くは、県道と離れたり合流したりの繰り返し。
なんとなく、歩くのが飽きてきました。
こんな時、ちょっとした事に感動したりします。
街道沿いに急な階段があると、きっと良い事あると夫婦で思い込んでいるので、横道にこんな鳥居を見つけたら迷わず昇ります。
途中で鳥居をくぐった事に後悔するくらいの、枯れ葉に滑り落ちそうになる急な坂道、なんとか昇りきりました。
浅間神社。
苦労した後には、開放感が待ってます。
地平線は凄いですね!
山頂からのくだりは、蛇とカエルに出会えました。
浅間神社の山を下りた後は、単調な道を進みます。
8.大平山
歩いていると、眠くなりそうな道を、ひたすら進みます。お腹が空いてきました。
新大平下駅近く、このお店の醤油ラーメンは、絶品でした!
栃木市ですが、佐野ラーメンですね。
あと少しで栃木宿、徐々に味のある建物が増えてきました。
水運で栄えた栃木市、水路が目につくようになってきます。地域を代表する大平山が桜と新緑の芽吹きに彩られ、小麦畑や菜の花の背景に映る様は、この時期ならでは風景です。
9.栃木宿
栃木宿に入ってきました。
突然街全体の雰囲気が変わります。
今まで単調な道が多すぎたので、もう建物や街の風景に、お腹がいっぱいになってきました。まだ中心地の手前なのに…。
もう、雰囲気のある建物がありすぎて、写真に収めきれないので、撮影を投げ出しました。本当はもっとあるのですよ。
この感覚、中山道で奈良井宿に入った瞬間と似てます。木曽路の山の中を進むと突然現れる奈良井宿の街並み、圧倒されてどこを撮影して良いかパニックになり、この目で風景を楽しもうと切り替えたものです。
10.嘉右衛門町
嘉右衛門町。
素晴らしいです、こんな美しい街並みが、静かに残っているとは、知りませんでした。もう言葉になりません!
今日は汗だくでした、こんな時は温泉に限りますね。
11.合戦場宿
今日は最低気温8℃、最高気温24℃、温度差が激しく、4時間位しか寝ておらず身体が付いていけませんでした。
あと2回歩いて完歩の予定です。