【英国滞在備忘録】#72 ご招待 - ある学者のお宅
20th January (Friday)
アルバイトは、金曜のシフトで朝早かったが、夕方までの長丁場となった。
帰宅すると、スイスから語学学校に来ていた、Uさんからメールが届いていた。彼氏と一緒に日本への旅行を計画していて、3週間の休暇をとるということだった。
外国人観光客向けにJRが企画しているJapan Rail Pass(http://www.japanrailpass.net/)を紹介した。
このパスは、イギリスで知り合った人たちがおススメしていた。
新幹線を含めて乗り放題で、東京と関西を行き来するのであれば、かなりお得。各地の友人を訪ねると言っているので検討してもよいだろう。
旅行の計画が決まったら教えてね、と書いて、日本に帰るのだな、と寂しく感じる反面、再会が楽しみになった。
21th January (Saturday)
お呼ばれした。
交流会で知り合いになった中国人女性のSさんが自宅に招待してくれた。
彼女の旦那さん、Kさんは日本人で大学に勤めているそうだ。ロンドンでは、派遣研究員(?適切な言葉がわからない)としてこちらの大学で研究していらっしゃるとのこと。
駅を出ると、すぐに目に入る高い建物。
そこが二人の住まいだった。
思わず、いいとこ住んでるなぁと見上げる。
東京での部屋探しを前に、こういうとこ住みたいな、なんて欲望がメラメラと。
お呼ばれしたのは、俺とAさんという英国人。
Aさんは2月から日本で働くというプログラマー。
勉強熱心でかなり高等な日本語を話す。採用面接を日本語で行いパスしたツワモノ。
彼は車でやってきた。赤のZ。
貴婦人Z。日産のフェアレディZである。
来日に伴い、翌日売り払ってしまうと悲しそう。
車が好きらしく、結構いじってある。
見た目重視の下品ないじり方ではないところがよい。
俺も久しぶりに運転したくなった。
かくしてパーティーは始まった。
みんな英語で話す。
久しぶりに日本が話せるという、Kさんの目論見ははずれた。
そこで日本語に切り替える提案をする。
Aさんが日本語でしゃべる。他が英語で返す。どうもKさんは気を抜くと英語になってしまうらしい。
話題は、日本の自動車会社のヨーロッパ戦略や文化の違いなど。
ヨーロッパ人は他人を信頼しない、というAさんの主張が印象的だった。
宴も酣になるころAさんは暇乞いをした。
俺も一緒に帰ろうとしたが引き止められ、Kさんからありがたいお話を賜った。
30までは何してもよい。30過ぎたら結果がないと人がついてこない。
学者という競争社会で確固たる位置を得た人の言葉は重い。
で、さらにワインを頂いた。
で、やってしまいました・・・。
眠りのスギヤマ。
呑むと寝ちゃうんです。
ワイン4本にビール数本をほぼ3人で空けたんだから眠りのスギヤマ、登場しないわけがない。
記憶を無くして飲みまくったのではないのが幸い。
どれくらい寝たのかは定かではないが、0時を回り起こしていただいた。
終電に間に合わず、バスを乗り継ぎ帰宅したのは2時くらいだった。
ありがたいことに今夜もパーティーだ。
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英国滞在備忘録 -完全版ー
スギヤマが学生時代にイギリスで語学学校やインターン、ストリートで多文化と戯れた記録です。 22歳の青臭い感覚を読み物としてお楽しみいただけ…
英国滞在備忘録 -London編ー
スギヤマが学生時代にイギリスで語学学校やインターン、ストリートで多文化と戯れた記録です。 22歳の青臭い感覚を読み物としてお楽しみいただけ…
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