5名未満の事業主必見!【はじめての小規模事業者持続化補助金】知っておくべき9つの審査ポイントと優先採択の加点項目とは?
今回の第8回小規模事業者持続化補助金は、特別枠の申請が可能です。
今まで3回にわたり小規模事業者持続化補助金について「初めての方向け」に書いてきました。
今回は、特別枠の内容と、審査のポイントと優先採択の加点項目についてお話します。
▽小規模事業者持続化補助金 特別枠
■賃金引上げ枠
賃金引上げの取り組みに対して、補助上限額200万円に引き上げ 赤字事業者については、補助率を3/4に引き上げるとともに加点による優先採択
◆赤字事業者
「賃金引上げ枠」に取り組む事業者のうち、直近1期または直近1年間の課税所得金額 がゼロである事業者。 ※課税所得金額については以下のことを指します。
<法人の場合>
直近1期分の法人税申告書の別表一・別表四の「所得金額又は欠損金額」欄の金額。
<個人事業主の場合>
直近1年間の「所得税および復興特別所得税」の「確定申告書」第一表の「課税される所 得金額」欄の金額。
■卒業枠
雇用の増加による事業規模拡大の取り組みに対して補助上限額200万円に引き上げ
■後継者支援枠
後継ぎ候補者が実施する新たな取組みに対して補助上限額200万円に引き上げ
■創業枠
特定創業支援等事業による支援を受け創業した小規模事業者に対して補助上限額 200万円に引き上げ
■インボイス枠
免税事業者からインボイス発行事業者に転換する小規模事業者に対して補助上限額 100万円に引き上げ
▽審査について
■申請内容の審査
提出された申請内容について、外部有識者等により審査を行います。
給付金、支援金等とは異なり、要件を満たす全ての方が採択となるわけではありません。
必要な提出書類がすべて提出されていない場合は失格となります。
審査によって、評価の高い案件から順に採択されます。
審査のポイントは下表を参照ください。
■審査のポイント
自社の経営状況を適切に把握し、自社の製品・サービスや自社の強みも適切に把握しているか。
経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。
経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。
補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。
補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。
補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか。
補助事業計画には、ITを有効に活用する取り組みが見られるか。
補助事業計画に合致した事業実施に必要なものとなっているか。
事業費の計上・積算が正確・明確で、真に必要な金額が計上されているか。
▽ 優先採択のための加点項目
■パワーアップ型加点
★地域資源型
地域資源等を活用し、良いモノ・サービスを高く提供し、付加価値向上を図 るため、地域外への販売や新規事業のたち上げを行う計画に加点
★地域コミュニティ型
地域の課題解決や暮らしの実需に応えるサービスを提供する小規模事業者による、地域内の需要喚起を目的とした取組等を行う計画に加点
■赤字賃上げ加点
賃金引上げ枠に申請する事業者のうち、赤字である事業者に対して加点 東日本大震災加点 福島第一原子力発電所による被害を受けた水産加工業者等に対して加点 経営力向上計画加点 中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている事 業者に対して加点
■電子申請加点
補助金申請システム(名称:J グランツ)を用いて電子申請を行った事業者 に対して加点
■事業承継加点
代表者の年齢が満60歳以上の事業者で、かつ、後継者候補が補助事業を中心になって行う場合に加点
■過疎地域加点
過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に定める過疎地域に所 在し、地域経済の持続的発展につながる取り組みを行う事業者に対して加点
▽まとめ
特別枠の中では、課税事業者であれば「インボイス枠」は活用すべきですし、人を増やすのであれば「卒業枠」も視野に入れてみてはと思います。
また、補助金には加点項目が設けられていることがあり、今回でいえば「電子申請加点」「事業承継加点」などはねらい目かなと思います。
ちなみに私が何度か「やってみましょう!」といっている経営革新計画は「ものづくり補助金」の加点対象です。
補助金は要件を満たせば採択になるわけではなく、審査によって評価の高い案件から順に採択されます。
商工会議所や専門家をうまく活用しつつ、加点されるものがあるかどうかもしっかりと確認し、採択されるよう頑張りましょう!
過去の採択結果
【第1回】90.9%
【第2回】65.1%
【第3回】51.6%
【第4回】44.2%
【第5回】53.9%
【第6回】69.1%
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