このままでは学校がもたない
付き合っている彼氏がこう言ってきた。
「給料が下がって生活が苦しいから1万円貸して欲しい」
あなたも余裕があるわけではないが、大好きな恋人からのお願いだから1万円貸した。
今月も、今月も、今月も。それが何か月か続いた。
ある日、飲み会で彼氏が友達と話をしていた。
彼氏「最近、生活苦しくって、毎月彼女に1万円借りてるんだよねー」
友達「えー、お前ひどくない?」
彼氏「いいんだよ、彼女は好きで俺に1万円渡してるんだから」
さあ、彼女であるあなたはどう思うだろうか。
教員の労働環境の問題を例え話にするとこういうことになると思う。
残業代なし、時間外労働は“自主的な活動”…学校教員苦しめる「給特法」改廃求め弁護士らが集会(弁護士JPニュース) - Yahoo!ニュース
教員の時間外労働に残業代が出ないのは、それが「教員の自主的な活動である」と言われているからだ。
確かに残業代が出ないのに残業をしているのであれば、それは教員が自主的に残業をしていると言えるかもしれない。
しかし、教員は残業がしたくてしている訳ではない。本当は勤務時間が終わったらさっさと帰りたい。
それでも勤務時間を過ぎても仕事をしているのは、教員という仕事への愛情である。
教員は基本的に仕事が好きだと思う。愛情がある。好きだからがんばれる。
でも、愛情はあっても「好きでやってるんだからいいでしょ」と雑に扱われてはいつか愛情も冷めてしまう。
教員が残業代代わりにもらっている教職調整額が月給の4%から13%にあがるという。
これは上記のたとえ話で言うなら、毎月借りていた額が1万円から5千円になるようなものだ。
借りる金額が減って彼女の負担は減ったけれど、負担があることは変わらない。彼氏はまず自分のお金の使い方を見直す必要がある。
教員の仕事が勤務時間内に収まらないのは仕方がないと思う。仕方がないとは思うけれど、「教員は自主的に時間外活動をしている」と過重労働の状態を放置していると本当に教員になる人がいなくなってしまうと思う。
追記。不祥事防止研修なんか、友達の彼女が浮気をしたと聞いた彼氏が「お前はやってないよな。やらないよな」って浮気防止チェックしてくるようなものだから、やる気なくなるよね…。