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クリメイション・ディフューザー【占いの裏】
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これは去年亡くなった占い師が仕事道具として大切にしていたものだ。
その占い師はボタンを押すとドームの上部から立ち昇る煙の形で占っていたそうだ。だがある日、面白半分で占いにきた若者が「それってただのディフューザーですよね。アロマオイルを拡散させるやつ。それで占いとか言って金取るなんてあんたひどいな」と言った。その言葉に占い師はショックを受けた。そして占い師はその後占うことができなくなった。無職になった占い師は心身共に衰弱してゆき、枕元にこのディフューザーを置いてこの世を去った。
毎年、彼の命日にこの装置のボタンを押すと、煙が彼の顔を描くと言われている。
キュレーター 鏑木 典範
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