
涼宮ハルヒの聖地巡礼(2016年版)
はじめに
2016年に兵庫県西宮市を訪れ、アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の聖地巡礼を行いました。その後、仕事に追われる毎日が続きすでに8年も経過していますが、当時の記憶を辿りながら聖地巡礼のレポートを書こうと思います。
なぜこれを書こうと思ったのかといいますと、昨年所用で西宮市を訪れた際、少しだけ聖地巡礼したところ、アニメ放送当時の景色が失われてしまっている場所が多いと感じたからです。
これから涼宮ハルヒに触れる方のためにも、当時の写真を手元に残しておくだけではもったいないと思い、ここに記すこととしました。聖地を訪れたことのない方にもイメージを掴んでいただきやすいよう、ストーリー仕立てとしています。また写真はあくまでも当時のものを使いますが、情報は現在のものになるよう配慮しました。
※原作、アニメで「北高」のモデルとなった「西宮北高校」は2025年度から「苦楽園高校」に再編されることが決まっています。本稿では原作等の表現にならい「北高」と記述しました。
甲陽園駅周辺
甲陽園駅

北高への通学路のスタート地点です。

駅の目の前にあるタクシー乗り場。たしかアニメ内でも登場したと思うのですが、どこのシーンだったか。
駐輪場

キョンの回想シーンからスタートするシーンで登場。周辺は住宅街のため、利用台数は非常に多い印象でした。
余談ですが近所には「ケーキハウス・ツマガリ」の本店があります。梅田と神戸の大丸で見かけたことのある方も多いでしょう。大丸店では味わえない生菓子(ケーキ)を扱っていますので、聖地巡礼のお土産として買い求めてみてはいかがでしょうか(行列必至のため時間にゆとりを持って訪問されることをおすすめします)。
長門マンション

長門、朝倉両名が住んでいるマンションのモチーフとなった場所です。アニメ内では甲陽園駅正面向かって右側(ケーキショップのツマガリがある方面)に建っている設定ですが、現実には駅向かって左側の方向にあります。阪急電車内からも見られる聖地です。もちろん、一般の方がお住まいの建物ですから無断立入や迷惑行為はやめましょう。
ここからは北高への通学路をたどります。
北高への通学路
駅前の階段

甲陽園駅からスーパー阪急オアシスがある方向に歩いていくと、あの階段が現れます。写真からお分かりいただけるように、結構急な階段です。山登りコースはここから始まります。
俺が最初に後悔したのはこの学校がえらい山の上にあることで、春だってのに大汗をかきながら延々と続く坂道を登りつつ手軽なハイキング気分をいやいや満喫している最中であった。

アニメ中にも一瞬登場するベンチです。もちろん当時とは異なる素材でしたが、風の便りによると地元の方が設置されたものだとか。確かにお年寄りや足腰の弱っている方には厳しい階段だと思います。

階段を上がり切るといったん平坦な道に出ます。ここを右に曲がり、次の交差点を左に曲がりましょう。しばらく歩道のない道路が続きます。車には十分注意してください。
獅子ヶ口交差点(旧夙川学院北交差点)

地蔵尊や水路を見ながら歩き続けると、交差点に行き当たります。涼宮ハルヒの消失(映画)で、キョンが信号待ちをしていた場所です。交通量がかなり多いところですから信号を守りましょう。

県道82号線

信号を渡ったら右手に進み、ハイキングコースを楽しんでいきます。12月18日、世界の異変はここから始まりましたね。
のろのろ歩きの谷口に付き合って、俺もゆっくりと坂を上り続けた。
この時点で気づくのは、さすがにまだ無理だった。
銀水橋、バス停

坂道の途中で少し平坦な部分に出ます。そこにあるのがこの銀水橋です。下には夙川が流れており、夙川沿いに整備されている遊歩道との交差点でもあります。

かつてはこの近くに学校があり、バス停の名前もそれを冠したものでした。閉校に伴って現在は近くにある「越木岩神社」から名前がとられています。
お分かりの通り、実はこの坂、歩かずにバスで楽しむこともできます。北高の最寄り停留所は「柏堂町(かやんどうちょう)」です。しかしながら、ゆっくりと聖地を楽しむためにも、まずは徒歩で訪れることをおすすめします。

ツバメの風切り音みたいな息を吸うと脆い音声を吐き出した。
「来る?」
長門は俺の爪先を見ている。
「どこに?」と俺。
俺の爪先が返事を聞いた。
「わたしの家」

ちなみに西宮には「こしき岩のいかり」という民話が伝えられています。興味のある方はぜひこちらからご覧ください。
角石橋

銀水橋からさらに長い長い坂道を登っていくと、この看板が目に入ります。甲陽学院高校、言わずと知れた進学校ですね。消失の中では「光陽園学院」が登場します。世界改編前はお嬢様学校、改編後は共学の進学校でした。甲陽学院高校がモチーフになったのか定かではありませんが、同校が男子校の進学校であること踏まえると何らかの影響を及ぼしていると推察されます。
この看板に従って左に曲がります。この時に渡るのは角石橋。消失(映画)では「祝川」との表記が一瞬登場します。

道なりにまっすぐ進みましょう。ここまで来れば「ハルヒ坂」まであと少しです!
北高周辺

お疲れ様でした!北高通学路もここまで。ハルヒ坂に到着です。この坂を上がっていくと北高があります。

坂を頂上まで上がって、左に曲がると北高の正門です。現役の学校ですから、学生や近隣の方にご迷惑のかからないよう配慮しましょう。

北高はもともとホテルの跡地に建っているとのことで、非常に景色が良いことでも知られています。確かにハルヒも窓の外をよく眺めていましたね。個人的には昼間だけではなく、夜景もおすすめです。

聖地がどれだけ変わっても、きっとこの景色だけは無くならないと思っています。
おわりに
いかがでしたか。少しでも当時の雰囲気を味わいながら聖地巡礼を体験いただくことができたら幸いです。今回取り上げた聖地は北高通学路の周辺となりましたが、他のエリアにある聖地も写真にストックしています。今後折を見て記事を執筆しようと思っていますので、お楽しみに。
参考資料
執筆にあたっては以下のWebサイトを参考としました。運営されている涼宮ハルヒ情報局様、西宮市にはこの場にて御礼申し上げます。