
自分エロゲとか全然興味ないすけど2
一日の幸運を確信する瞬間がある。。
それは、家を出た瞬間強風が吹いたとき、またあるいは空いた席に座ろうとした際にエイムを外して他人の頭に着席してしまった時だ。
運には総量がある。
一日の初めに不運なことが起きれば、あとは幸運続きだろう。
エロゲとて同じだ。
制作側の作業量、ユーザーの許容量、当然どちらにも総量があり、そしてそれはかなり少ないものだと思っている。
前回、初購入したエロゲに意気揚々と向かって行き、制作側の高度な焦らしに対抗する形で筆を折ったが、冷静になって考えてみると、共通ルートでは寝室が見られないということに気が付いた。
つまり、共通ルートで世界観の大まかな説明を済ませて、個別ルートでイチャコライチャコライチャコライチャコラの四暗刻をブチかますつもりなのだ。
いわば、今の俺たちはまいてつ好みの身体に開発されている状況なのだ。
なので、一応は世界観の説明に話を傾けつつ、裏で登場したヒロインに100点満点で点数を付ける遊びをしながら話を進める面従腹背の構えを取っていたが、違った。

風呂だ。
風呂と言っても大衆浴場だが、そこに主人公が行こうというのだ。
勝手に行けばいいと思うかもしれない。だがこの主人公は俺たちの期待を裏切らなかった。


このゲーム、ここに来てようやく飴を与えようというのだ。
確かに今の進行具合は、主要人物が登場しきり、それぞれが自分の目的を語り、利害関係の一致を確認し、さあ皆で8620を探そうという段階だ。
そろそろ官能的な1枚絵の1つぐらいは出てきてもおかしくはない。
ここで出てこなかったら埋めてもらっても構わない

大衆浴場に行く前に義妹の日々姫たそが出現した。
日々姫たそは、自らを主人公の所有物だと主張するハチロクに対抗して、妹である日々姫たそ自身も主人公の所有物同然だと主張している。
「所有物」と言っているのだ。
いくら日本が物を大事にする文化圏とはいえ、やはり人と物の扱いには差があり、必然的に物に対する対応は荒くなってしまうものだ。
無理な体制を強いることがあるかもしれない。
乱暴に扱って引きちぎってしまうかもしれない。
しかし壊してしまったら捨てるのだ。
それを裁く法はないし、それに罪悪感を覚えることもない。
俺は今、それを許されたのだ。
ようやく救われたのだ。
レジが並んでいても舌打ちしなかった。タクシーが渋滞につかまっても運転席を蹴らなかった。
善行を積んできた甲斐があるというものだ。
これからよろしく。性奴隷1号。

これまでの経験から、主人公は「日々姫、お前は物ではない。れっきとした人なのだ。(キリッ)」とかいうと思っていたのだが、ここに来て急な方向転換だ。
やはりこのゲームは俺たちに飴を与えようとしている。

大衆浴場についたハチロクと性奴隷1号。
性奴隷1号とハチロクが女湯、主人公が男湯に入ると普通は考えるが、飴モードになったまいてつは止まらない。
ハチロクが男湯に入って背中を流そうというのだ。
この流れで行くと当然、性奴隷1号も男湯に入ると言い出すだろう。

お前がするべきは反発ではなく順応だ。本当の気持ちを聞かせてみろ。

理由を言えば反撃の材料になる。
黙って日々姫たそが折れるのを見ていてくれないか?

黙れ
理由を言えば反撃の材料になる。2
頼むからその可愛らしい口を閉じてくれ。不必要な言葉ばかり発するその口を。

どこまで物でいるつもりなんだ…
人間椅子を男湯に引きずり込めなかったばかりか、ハチロクまで奪われようとしているが、これからの人間家具化プレイに幅が出ると思ってここは手打ちにしておく。
さあ1枚絵を差し出せ!
特急百合列車NTRエクスプレス発進!!

大衆浴場には番台がいるものだ。
しかし銀髪碧眼とは恐れ入った。この子もメインヒロインなのだろうか

よし!!!
「釜屋」とは主人公の事を指している。
ということはつまり、ハチロクと主人公は女湯、日々姫たそは男湯というわけだ。
だが俺も鬼ではない。
椅子としてなら同じ湯に入ることを許そう。

言ってみ?希望言ってみ?
主人公の椅子希望してみ?

ここで真のヒロインからナイスなフォローが飛んできた。
さあ日々姫たそ、地に膝を、手を付き、背中を丸めてこういうのだ。
「椅子です」と。
己の殻を破れ。俺はその上で読書をする。

愚かで!それでいて美しく!日本一の椅子に成れ!
続きはCMの後で!
日本中の誰もが知っているあの商品が、ついにグッズ化!

ストラップ、イヤホンジャックでライバルに差を付けよう!

実用品も出た!!
~だれもが目を奪われてく 君は完璧で究極のケロリン~
お求めは全国の東急ハンズにて!

愚かで!それでいて美しく!日本一の椅子に成れ!
頼む!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
おねがい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

反則では?
ワイプでくるとは思わなかった。
Live2Dで動かさなければならない制約がある以上、1枚絵が厳しいのはわかるが、もうちょっと…こう…
まあいい、本番はここからだ。
貸し切りの風呂場で何も起こらないはずがない。

どうやら主人公は湯船の中でハチロクに背中のツボを押されているらしい。

直感的に、ここからが本編なのだと理解した。
テキストがエロゲのそれなのだ。ライターが変わったに違いない。
読点の位置が、変だ。

聞かれてますよ?

ここから何も起こらないわけがなさすぎる
日々姫たそが椅子になりきっている今がチャンスだ。
俺はR18になると判断したら載せないので安心してほしい。
次のテキストを読もう。俺はもう全裸だ。

椅子ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!
椅子!椅子!椅子!
こっち来い!椅子!覚えたてのツボ押しでおもてなしさせていただきます。

この椅子は自分が裸(?)であることを問題視しているらしい。
椅子が服飾品を身に付けていないことを気にするとはなかなか前衛的だ。
このゲームの製作陣は何か椅子に深い思い入れがあるらしい。

どうやら椅子と主人公は兄弟らしい。
何事も奇をてらえばいいというものではない気がするが、遊ばせていただいている以上文句を言うべきではないだろう。
あるいは、椅子を家族として迎え入れる主人公の心の広さを表現したかったのかも知れない。

どうやら椅子にとって「兄弟」という言葉はキラーワードだったらしい。
思わずワイプがはがれるほどの衝撃だ。これは、話の中心人物がハチロクから椅子に移り変わったことを暗に示唆している。
ここから椅子と絆を紡いでいくというわけだが、ルート選択には椅子ルートはない。

ヒロインでないならば興味はないが、いつも座らせてもらっている礼として、少し付き合ってみる。

このゲーム、何かおかしい。
椅子に自我を持たせたり、主人公と兄弟関係にしたり…
歪んでいるとしか言いようがない。
まあそんな椅子の事どうでもいい。
やはりハチロクだ。こちらも人間ではないにせよ、今のところ一番ヒロインをしている。今朝もツイッターでファンアートが流れてきた。

ハチロク、嘘だよな…?
前のマスターとお風呂入ってたって嘘だよな?
この心がキュッとなる感じ…
嫉妬だ。見事なツボ捌きも、俺だけにしか見せていないと思っていた笑顔も、すべて他人の下で培われた技術だったのだ。

さらに人の心を持たない機械からの追い打ち。
耐えられない。耐えられるわけがないんだ…
俺はこの記事を終わらせ…

つ~ま~り~?
前のマスターは女だったというわけだ。
俺は気付いていたが、読者の諸兄はさぞ苦しまれただろう。
見事な嫉妬だった。負のパワーがこちらまで届いている。
それにしてもハチロクはプレイヤー心理をよく理解している。
あくまで主人公のキャラを崩さずに、前マスターに対する俺以外全員の嫉妬心を取り除いた。
流石はハチロク。俺は信じていた。
(実は前回記事冒頭でハチロクのマスターは登場している)

「初めて」いい響きだ。
これは流行語大賞を取るに違いない。

これも流行語大賞だ。
心が洗われていく。
寝室寝室と叫び散らかし、このゲームの焦らしに一喜一憂していたラブコメ主人公が死んでいく。
代わりに生まれた俺は
右田双鉄だ。
右田双鉄たる俺とハチロクの視線が交差する。
2人の視線のぶつかった先では星が生まれ、文明が生まれ、生物が生き死にを繰り返す。そこには生活が生まれた。そしてその星は「地球」と呼ばれた。

また椅子だ。
椅子が割り込んだせいで地球は滅び、俺はラブコメ主人公に戻ってしまった。許さん…

このいじらしい感じ…
下手くそな標準語…
思い出した…!
君は椅子ではなく…日々姫たそだったのか。

どうやら日々姫たそが主人公の背中を流すらしい。
ではメインヒロインたるハチロクには前を洗っていただくとしよう。
オーナーとして当然の権利だ。
…
……?
???????

家にワープしてしまったのですが…
明らかに不自然な飛ばし方だ。この飛ばし方を俺は知っている。
DMMの無料エロゲの全年齢版をプレイしているときに、寝室を開放するとこのような飛ばされ方をされる。R18シーンを見ていても、見ていなくても辻褄が合うようにピロートークが作られているため、寝室の内容については触れない場合が多い。
つまり何気なく家に帰っている風を装って、実はこっそりという可能性もないわけではないのだ。
怪しさ大爆発だ。俺はこの謎を解くために少し旅に出る。この記事は終わりだ。
続きは数日中にでます。