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16 スプリングレイン・ダイバー
師匠との2回目のご飯の日は、ゲッターズ飯田の占いで「人生が変わる日」と書かれていた。
偶然にしてはドラマが過ぎるな…!と、しがないの心は踊りまくった。
本当に人生が変わるかもしれない。
友達に捻じ曲げたが、きっと楽しい時間が過ごせるだろうし、まだ恋心に戻れるかもしれない。あのときよりももっと本心で話すことができるし、素敵な時間になれればいいな…!
…何を着ていこう。ネイルは?美容室は?マツエクは?
などと考えていた。
「緊急事態宣言でお店も開いていないし難しいね。また今度行こうよ。」
1週間前に師匠から、このLINEが届くまでは。
正直コロナを恨んだし、コロナに負けた自分の好感度の低さが胸に突き刺さった…。
『私 結婚しないんできないんじゃない、しないんです』というドラマに、
『男は好きな女には、連絡するし会うし付き合うし結婚する。それをされないのは、お前がその相手ではないだけだ』という風な藤木直人さんのセリフがある。本当にその通りだ。
何回もこの言葉がよぎる。私がその相手ではない事実が痛い…。えぐられているような感覚だ。でもこれが現実。前を向かないと。
私が『その相手』になるにはどうしたらいいんだろう。
きっとこのままではきっと、一生ダメなんだろう。
なら、私にできることはただ一つ。
自分を変えることだけだ。
次に師匠に会うときまでに、私は変わろう、変わらなければならない。
師匠との物語を始めたいなら自分が変わらないと一生結果は変わらない。
その時、初めて自分の足で立てた気がした。
中谷美紀さんが立ち上がったあのシーンが脳裏によぎる。
こうして私は、師匠に次に会うときまでに痩せてやると決意をした。
コロナがいつ収束するかわからない。でも私はその時には痩せてやる。ビックリするぐらい痩せて変わったことを証明してやる。目的はそれだけ。
私は変わる。絶対に。
こうして、次に会うかもわからない師匠へのリベンジを誓い、1日10キロのウォーキングと糖質制限を自分に課すことになる。
ゲッターズ飯田さん、あなたはすごい。
長年デブスでダイエットをあきらめてきた私が全力のダイエットを決意した日。それが、師匠と会う予定だった日。
すなわち、『人生が変わるかもしれない日』。
この日を境に、私は『しがない限界婚活OL』から、『しがない限界ダイエッター』にジョブチェンジした。婚活が再開できるその日まで。