バー
バーで、アマレットサワーを飲んだ。
君に飲ませたいと思った。
「失礼します。お通しです。」
ジャーマンポテト。
あったかくておいしい。
「アマレット、お好きなんですか?」
イケメンバーテンダーは、グラスを洗いながら僕に聞いてきた。
「あー、そうですね。少ない知識の中で、好きなお酒で。」
「そうなんですね。いいですよね。アマレットは、タイガー・ウッズも好きらしくて。寝酒にしてるらしいですよ。」
「へえ…。じゃあ、タイガー・ウッズと同じ生活を送ってるってことですね。」
「でもあれですよ。タイガー・ウッズってセックス依存症なんですよ。」
「それは…、あんまり良くないですね。」
苦笑いしながら、僕はグラスに口をつけた。
ひとの時間っていうのは、自由だ。
僕はジャーマンポテトを美味しいと思い、アマレットサワーを美味しいと思い、バーカウンターの椅子に座ってる。
隣の席では、女性が1人で飲んでいて、その隣では、サラリーマンの男性二人が、軽い下ネタを交えながら、ゆるやかに飲んでいる。
誰がどんな時間を過ごしたって良い。
そんな雰囲気が、このバーには流れている。
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