一年遅れて

一年遅れで丹野先生の訃報に接する。
承認欲求を持て余して動けなくなっていた1990年代、先生と話す、というより、グダグダ話に耳を傾けてもらうことでどれほど救われたことか。訳のわからぬ野望や不全感。思いを吐き出すだけの私に耳を傾けてくださる。本当にありがたかった。
今もまさに現在進行形で自分と付き合うのに苦労し続けているが、みっともなくとも世間から軽んじられようとも、粛々と何食わぬ顔で日々を送り、ひっそりと自己の世界を持ち続ける。
ついつい見失ってしまう自己の指針を再確認する機会となった点で、昨夜の坂口恭平氏と宮台真司氏のスペースと先生の訃報は私の中では必然的に結びついている。

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