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ゾムツールとVR

第5回数学月間企画講演会(2021.9.18)ミノカズヤ(IMAGINARY)

NTT,DOORを用いて作る「数学月間の会バーチャル会議室」でおなじみのミノカズヤ氏にVR(バーチャル・リアリティ)の講演をお願いしました.必要な機材は,ゴーグルと手に持つコントローラ[例えば,Oculus2(3万~4万円)],および,画像処理の速いゲームPC.VRに登場させるアバター(自分の分身になるキャラクター)の作成にはVroidStudio,立体作成や3Dモデリングには,Blenderなどのソフトウエア(これらは無料)を用います.このようにして作成したオブジェクトを,PCのSteamというプラットホームにインポートし動かします.VRでワークショップなどを行うには,Steam上でNeosVRというアプリを用います.ワークショップや数学博物館の開催など,いろいろな可能性がありVRの発展が期待できます.
VRでは,3D空間に図を描き,これを物体のように回転させたり,自分が内部に入って観察したりできます.VRのキャラクターである自分の視線で世界がどの様に見えるか,逆に,周りからキャラクターである自分がどのように見えるかをカメラを切り替えて映し出し,VRの丁寧な説明がありました.ZOOMを介して自分のPC画面で見ているので,実際のVRとは異なるリアリティとは思いますが,その雰囲気は理解できました.
ゾム・ツールは,米Zometool社の製品(日本総代理店:イメージミッション木鏡社)で,多面体の作製に便利です.ノード(球)は1種類ですが,所定の角度に孔が開いていて,結合棒で繋いで多面体が作れます.球には62個の孔[正20面体の面(3回対称位置)の20個,正20面体の頂点(5回対称位置)の12個,正20面体の辺(2回対称位置)の30個]があります.これらの2面角は大概の多面体を作るときに有用です.4次元多胞体の3次元投影模型なども作ることができます.

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