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木を磨く
昨年私の育った家が取り壊され,それに伴い私の食べた種から育ったビワの木(樹齢70年以上)が伐採されました.大きく茂って毎年たくさんの実を生らせ,これからまだまだ成長を続け生きられる樹でしたが,ここで伐採され悲しいことです.分身のようですので木材を引き取り,断面を研磨して保存したいと思いました.樹齢の確認もしたいと思います.
伐採した切断面には,5mm程度の深い傷や凹凸があるので,鋸ヤスリで下地を平坦に整えるのに日数がかかりました.その間(伐採後4か月くらい経過で),乾燥による収縮でひび割れが入りました.その後,エポキシパテづけ,#400番研磨までし,オイル塗布で仕上げました.
私は気短なので研磨は苦手な作業です.断面に伐採のときの鋸の歯の跡がたくさん(5mmくらいの段差の深い溝)あるので,表面研磨は容易ではありません.5mmの筋を消すには相当の体積を削ります.鬼目ヤスリ(石膏ボード用で堅い木には向かなかった),鋸ヤスリ(研削力はヤスリの運動量が変わったものなので,ヤスリのストロークが短いとスピードがつかない),ピラニア鋸(斜め45°に歯を当てて,面でなく歯の当たる直線を屑るようにした,これは1列の鋸ヤスリのようなものだ).バーナーで表面炭化させることも考えたが,何とか辛抱して下地が整った(写真1,4月4日).
まだ表面に深い筋の個所が残っていたが表面全体を研削し,# 60,# 100,# 180番まで仕上げる.この時点(伐採後4か月経過)で,乾燥収縮のためのひび割れが生じた(写真2,5月8日).
エポキシパテ付けを行い,#180,#320,#400番まで仕上げる(写真3,5月9日).余力があればもう少し鏡面にしたいところだ.
断面の年輪を数えるのが目的で表面研磨を行ったのだが,中心部の年輪は明瞭だが外周部の年輪はそれほど明瞭ではない.外周部は成長が盛んで若いので,年輪層が薄く十分に形成されていないためらしい.
この記事は,数学との縁は薄いです.しいて言えば,以下の2つの記事をご参照ください: