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数学月間第2週講演ビデオ

数学月間第2週の講演は7月31日に実施しました.44名参加で盛況でした.新型コロナウイルスの急激な感染拡大が続いています.東京の陽性率は20%に達し,検査数は増えていないので,PCR陽性(感染源になり2週間の隔離が必要)であるが未発症の患者の取りこぼしは大量に起きているのが現状です.新型コロナウイルス感染症と統計数理,土谷隆(政策研究大学院大学)の講演ビデオを公開しますので,多くの方にご覧になることをお勧めします.

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以下は,私の感想です.

◆COVID-19パンデミックは,実効再生産数を1より低下させると鎮まります.この対策は,次の3つの数値を下げることです;
1.感染者が感染力を持つ期間,
2.感染者が接触する人数,
3.感染者との接触で感染する確率.

そして,これらそれぞれに対する施策は以下のようです;
1.感染者を早期に発見し隔離する.このためにPCR検査の拡充が必要.
2.効果的なロックダウンの期間,地域,方法を,シミュレーションで予測し戦略的に介入する.
3.ワクチン接種で,感染感受性のある人の割合を減らす.
この3つの施策がどれ1つとして満足に実施されていないのは,残念なことです.法律で人間を規制することはできても,ウイルスは忖度しないし感染は数理法則に従います.数理の合理的な理解が必要です.しかも,ワクチンも満足に行き渡らないのに,ワクチンパスポートの話が出て来るのは全くばかげたことです.

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