仁丹とfisherman's friend
仁丹は日本ではよく知られた薬です。子供の頃、色々なケースに入ったものを持っていました。煙草を吸う大人の人が持っていたり、もらって食べたりしていました。漢方薬のようなちょっと苦い味を味わうのもよし、薄荷の味が癖になります。乗り物酔いでも、頭が痛くても、お腹が痛くても、お腹が空いても、なんでもなくても、仁丹をお菓子のように食べていました。
銀粒の仁丹が人気がありますが、銀コートでない梅干し仁丹もありました。
本当に銀でコートしてあるのです。子供の頃テスターで抵抗を計ってみたことがありました。0.5Ω程度でした。(本当は、4端子法で測定しないと、低抵抗では誤差が大きいですが、本当に金属がコートされているのかを確かめただけです)。
一方、fisherman's friendは、英国からの土産で最近知りました。味は仁丹とほとんど同じです。ただ1粒の大きさが大きい。このまま食べると、ものすごく辛くなります。仁丹になれている私たちには、1粒の1/3でも大きいくらいです。仁丹とfisherman's friendはほとんど同じ成分中身と想像されますが、仁丹では、あのサイズの小球にして銀コートするというアイデアがとても重要な発明だったと思います。
仁丹の製法について以下の記事をFacebookの友人が教えてくれました。
このサイトには、人気の秘密と知られざる製造工程をご紹介!があります。
<※情報は関西ウォーカー(2016年8月23日発売号)より>
総合保健薬から口中清涼剤へとみんなに愛された「仁丹」は、グローバル医薬品の先駆けで、110年以上前から世界に知られたそうです。
以下引用ーーー
「仁丹瓶入」(1瓶・3250粒・1620円)。殺菌効果があり、保存がきくことから、コーティングには銀箔が使われている。1粒に16種類の生薬を配合し、さわやかな清涼感で気分をリフレッシュ。携帯に便利なケース入り、詰め替え用もあり。
<1>多彩な生薬を粘土状になるまで混合。16種類の生薬を含む、粉末、香料、のり状になるデンプン、水などを計量して調合。ニーダーに投入し、粘土状になるまで練り合わせる。
<2>原料を素早く丸めて小さな球状に。原料を板状に延ばし製丸機へ。ドラムの溝を通った原料を1粒分ずつかき取り、ローラーを転がる間に震動する板を上から当て球状に。
<3>ゆがみのない、まん丸の原料だけを選別。原料の粒は網棚に広げて、常温で4日間かけて乾燥。セレクターでサイズが異なるものやゆがんだものを除き、真球形のものだけ選別。
<4>銀箔で生薬の成分をコーティング。回転する容器に粒を入れ、水で湿らせてからのりを噴き付け銀箔をかけてコーティング。再度、乾燥させて、選別、検品を経て完成。
「仁丹」ヒットの裏側
【関西ウォーカーより抜粋引用】
ピーク時の1日最大生産量は、「約1620kg」。粒数換算で約1億2300万粒に相当。時代ごとに発売された仁丹ケースは「約100種類」。収集家もいるほど多種多彩。
大礼服の帽子をかぶったカイゼル髭の紳士のマークでおなじみの森下仁丹は、1893(明治26)年に薬種商として大阪で創業。当初は薬業者への原料供給が主だったが、創業者・森下 博氏はいち早く予防医学の考えを実践し、総合保健薬の開発に着手。日清戦争後に台湾へ出征した際、現地の丸薬に想を得て、1905年に前身である赤大粒仁丹を発売した。医療の状況が貧しく、風邪や食あたりでも命にかかわることが多かった当時、万病に効果があり、携帯保存に優れた仁丹は瞬く間に全国的な支持を獲得。薬店の突出し看板やロゴ入り町名看板、新聞の全面広告など、画期的な広告展開も注目を集めた。
また発売の2年後には早くも海外にも進出。1929年に現在の銀粒仁丹となり、戦後は口中清涼剤として世界各国で愛用されている。原料の精選と優良品の製造販売、地球規模の事業展開、生活者の心に響く流通手段という創業理念を実現した仁丹は、実はグローバル医薬品の偉大なる先駆けでもあったのだ。
「仁丹で培ったコーティング技術をもとに、現在はマイクロカプセルの開発に取り組み幅広い分野に応用。ヘルスエイドをはじめとしたサプリメントの開発にも力を入れています」と、ヘルスケア開発部の古川理人さん。
■森下仁丹株式会社<住所:大阪市中央区玉造1-2-40(本社) 電話:06-6761-1131 創業:1893年 社長:駒村純一 事業内容:医薬品、医薬部外品、医療用具および食品などの開発・製造・販売 従業員数:283名(2016年3月末現在)>【関西ウォーカー編集部】
フィッシャーマンズ・フレンド オリジナル
参考までに、fisherman's friendも『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用しておきます:
フィッシャーマンズ・フレンド(Fisherman's Friend)は、イングランドはランカシャー フリートウッド(英語版)に本社を構えるロフトハウス社(英語版)から販売されている、強力ミント系トローチのブランドである。
歴史
フィッシャーマンズ・フレンドは、1865年に薬剤師のジェームス・ロフトハウスが、イギリス北方の深海にある漁場で働く漁師の厳しい環境による数多くの呼吸器の炎症を和らげるために開発したのが起源である。彼はメントールとユーカリ油(英語版)を含んだ、医療用の非常に強い刺激のある液体を開発したにもかかわらず、持ち運びに便利になるように液体を原料として、小さなトローチを後に開発した[1]。ロフトハウス社によると、漁師達は商品名によって、トローチを「友達」のように好み始めたという。元イギリス首相のマーガレット・サッチャーは公式演説でのどを痛めた時に、フィッシャーマンズ・フレンドを使用していたと発言した[2]。トローチ自体は1865年の発明から基本的に変わっていない。但し、オリジナルの紙の包装は後に段ボール製の厚紙で箔付けで巻かれ、包装されるようになった。
成分
オリジナルの特製の強いトローチには砂糖、リコリスエキス、メントール、ユーカリ油、トラガカント(英語版)、トウガラシチンキが含まれている。シュガーフリーのトローチにはソルビトール、メントール、野菜原料のスクラロース、アセスルファムKが含まれている。