リアム・ペインを偲んで
日本時間10月17日の早朝、信じられないニュースが流れてきました。
ワン・ダイレクションのリアム・ペインの訃報です。
リアムはまだ31歳と若く7歳になる息子のベア君もいます。
このnoteではリアムと元パートナーのシェリルと共に過ごした期間を中心に、在りし日のリアムを偲んで書きました。
リアムとシェリルの出会い
2人は2008年、オーディション番組Xファクターで出会いました。
リアムが『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』をアカペラで歌い切った後シェリルが「私あなたの事好きよ、あなた本当にかわいいもん。あなたにはカリスマ性があると思うし、ほら、生意気にもこっちにウィンクしてきたよね。」とコメントしていて当時から好印象持ってたみたいですね。
当時ガールズ・アラウドのメンバーとして人気絶頂のシェリルとアーティストを夢見る14歳のリアム、この2人が後に恋に落ちるとは…
ワン・ダイレクションのメンバーとしてデビューしてからあまり交流の無かった2人が世間に騒がれるようになったのはそれから8年後の2016年でした。
当初はタブロイド紙のゴシップかと思われていた2人の交流でしたが、翌月2人で手を繋いで外出していた所を撮られて交際が確定しました。
思えばその前の年にアイスバケツチャレンジでシェリルがリアムを指名したりSNS上でお互いコメントやいいねをしたりていたのはこの予兆だったんですね。
息子の誕生
それからシェリルとリアムは2人でイベントに出席するようになりました。
そんな中、現地メディアやファンの間である憶測が広がっていました。
「シェリルが妊娠した」
最初は2人も特に言及しておらず単なるゴシップだと思っていました。
しかし11月末とうとうシェリルが大きなお腹で公の場に現れたのです。
シェリルはアンバサダーを務めるロレアルとチャールズ皇太子(現国王)の主催するチャリティ団体『プリンスズ・トラスト』とのコラボキャンペーンで改めて大きなお腹を披露しました。
このキャンペーンは自己肯定感の低い若者達へ"self-doubt(自分を疑う)"のではなく"self-worth(自分には価値がある)"というメッセージを届ける"All Worth It(全てに価値がある)"をスローガンとしています。
シェリルは自分の妊娠という貴重な経験を売名にではなくチャリティに活用しました。
そして翌年の3月26日、イギリスで母の日に当たるこの日にシェリルとリアムはインスタでわが子の誕生を報告しました。
子供の名前はベアでシェリルが名付けたそうです。
ワン・ダイレクションやガールズ・アラウドのメンバーをはじめたくさんのセレブがベア君の誕生を祝福しました。
ベア君誕生後の歩み
それから子育てに励みつつソロ活動も充実していた2人でしたが、2018年破局報道が出るようになりました。
2人は否定するようにブリット・アワードでツーショットを見せましたが、7月にSNSを更新し破局を公表しました。
2人がSNSで訴えたのは一人息子ベア君のプライバシーの尊重でした。
シェリルはベア君をメディアに追われる事なく普通の子と同じように育ってほしいと願っており、世間の好奇の目に晒されるのを恐れていました。
2人がSNSでの顔出しを避けているおかげでその願いは今の所叶っているようです。
破局後も2人は交流を続けていました。
リアムがウーゴ・ボスとコラボして作った服をシェリルに贈ったり、シェリルが舞台に初出演した時にはリアムは家族で観に行ったりしていました。
リアムはシェリルのグループ、ガールズ・アラウドのメンバーにも誠実でした。
ニコラがマディソンスクウェアガーデンでイベント出演した時には花を贈っていたし、サラを追悼するチャリティイベント『プリムローズ・ボール』にも出席していました。
シェリルの大切な人達にも優しく接する所がリアムの良い所の一つでしたね。
シェリルの願い
リアムの死から2日後、シェリルはインスタを更新してメッセージを公表しました。
『私はこの衝撃的な出来事を乗り越えようとしており、言葉では言い表せない辛い時期に自分の悲しみと向き合う中で、皆さんにお願いしたいのは私達が失ったのは1人の人間だという事を思い出してほしいのです。
リアムはポップスターやセレブであるだけではなく、誰かの息子で、誰かの兄弟で、誰かの叔父で、誰かの親愛なる友人で、そして私達の7歳になる息子の父親なのです。
この子は今父親ともう二度と会えないという現実と向き合わなくてはなりません。
私の心を最も悩ませているのが、いつかベアがこの2日間で私達が見てきた忌まわしい報道やメディアの搾取に辿り着くかも知れない事です。
将来起こりうる事態から私の力では彼を守ることができないと思うと更に心が痛みます。
どうかこのような報道を提供するのが何の役に立つのか、残され事態を収めようとする人達に更なる被害を与える以外に意味があるのか考えてほしいと願っています。
コメントを残したりビデオを作成したりする前に、もし自分の子や家族がこれを読んでも問題ないか自分自身に問いかけてみてください。
どうかリアムの死後に残された僅かな尊厳を守り安らかに眠れるよう祈ってください。
よろしくお願いします。
シェリル』
リアムの死後、アメリカの大手メディアTMZがリアムの遺体と思しき写真や彼が滞在していたホテル内の写真をアップしファンから猛批判を受けました。
またホテルのバルコニーから転落する瞬間と称した真偽不明の動画も出てきてインプレッション目当てで拡散する人達や陰謀論に繋げる悪質なアカウントも散見されています。
リアムが生前メディアから追いかけ回され苦しめられていたにも関わらず、死後も私利私欲で利用されている現状をシェリルは憂いています。
そしてこのポストで動いたのがガールズ・アラウドのメンバーやその家族、彼女達とツアーを共にしたダンサー達です。
彼らはシェリルのポストを自分のストーリーに反映し、連帯を示しました。
更にザ・ウォンテッドのトム・パーカーの妻、ケルシーなど多くのセレブが続きシェリルを守ろうとしています。
ワン・ダイレクションのメンバーも追悼文を発表していましたが、リアムと同じく男児の父であるルイは「ベア君が必要とするなら彼の伯父になるよ」と父親目線での支援を表明しています。
シェリルとベア君を孤立させないために、近しい人達やたくさんのファンが支えようとしているのがせめてもの救いですね。
リアムとベア君
ベア君の歩んできた7年の人生の中で、リアムは父親としてたくさんの愛情を注ぎたくさんの事を教えてきました。
会える時にはいつも手を繋いで散歩したり幼い手をピアノに添え英才教育も施していました。
破局後はシェリルがシングルマザーとなってベア君を育てていましたが、リアムも共に子育てをしていました。
コロナ禍で会えない日々もあり、リアムがもどかしさを感じる時もありました。
先月はベア君が地学で成績Aだった事を誇らしいと語っていました。
最後に残された動画でリアムはベア君の事を「小さな自分(Mini Me)」と呼んでおり父親そっくりに育っていた事が伺えます。
ベア君にとってもリアムは有名人で自慢の父親でした。
ガールズ・アラウドのファンとしては、若い人達が大好きなアーティストを亡くす経験をしたのが心苦しいです。
全員揃っての再結成が永遠に叶わなくなった辛さも分かるし、ザ・ウォンテッドの時もショックだったのにまさかワン・ダイレクションまでと信じられない気持ちです。
残されたメンバーやファンに少しでも寄り添い、もし将来チャリティ活動があったら微力ながら力になりたいです。
末筆ながら、リアムの冥福を祈りベア君が健やかな成長を願っています。