考古学を学んだ種苗屋さんが「業界一の変わり者」と自称しながら、都市と里山の循環の中に、新しい持続可能な社会の実現を目指しています。今回のゲストは有限会社仲田種苗園の仲田茂司(なかだしげじ)氏。「SGD×生産」のテーマの1人目のゲストです。「在来種植物生産と里山再生活動 」と題して、2021年12月2日(木)に開催されたSGDトークの模様をお届けします。
SOCIAL GREEN DESIGNや、SGDトークについて知りたい方は以下のURLからご覧ください。
当日の大まかなスケジュールは以下の流れで行われました。
第1部 19:00-19:20 SGDイントロダクション「SOCIAL GREEN DESIGNとは」
第2部 19:20-20:20 仲田氏によるトーク「在来種植物生産と里山再生活動 」
第3部 20:20-21:30 モデレータとのディスカッション
仲田茂司氏のトーク内容から振り返っていきます。
里山の原風景を届けたい
仲田さんのトークは異色の経歴の紹介と、(有)仲田種苗園を経営する中で大事にされている理念のお話から始まりました。
在来種を保存・繁殖する「妖精の森」
生物多様性の区分から植生を考える
野の花マットのビジネスモデル
完全オリジナルの植生マットもある
欧米から学ぶ!フローラルマットの今後の展望
産学民連携の活動を開始
地域一体となった、里山ビジネスの展開
地域の内と外の交流による、相乗効果
今後の展望、 都市と里山のサステナブルな循環
レクチャーを受けて、ディスカッション
仲田さんのお話の後、(株)フォルクのランドスケープデザイナーである三島由樹さんとデザイナーの金田ゆりあさんを交えた様々なディスカッションが行われたので、その一部をご紹介します。
視聴者からの質問例
今回も、視聴者から本当にたくさんの質問をいただきました。質疑応答の一部をここでご紹介させていただきます。
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その後、(株)フォルクの金田さんから仲田さんのお話をまとめたダイヤグラムのお披露目がありました。仲田種苗園では様々な取り組みが行われていますが、全てが一筆書きでつながり、いい循環をもたらしているようです。
「SGD×生産」共通の質問
①これからの生産はどうなるのか?
②これからの社会に必要な緑とは?
種苗園として緑の生産に関わる仲田さんは、里山を通じてその楽しさを伝えていくプロでもあると実感させられるお話でした。この度はお話を聞かせてくださり、ありがとうございました!
【SGDトーク】SGD×生産 #01
・子供の頃に見てきた心地よい里山の原風景を大事にしていきたい。
・在来種の保全を行い、地域にあった植生マットを提供する。
・お客様のコストを下げ、価値の重層化を意識したビジネスモデルを構築。
・大震災以後は産官学の連携を行い、地域一丸となって里山を活用。
・都市への人口一極集中から、都市と里山を循環するサステナブルな社会へ!
【SGDトーク】 SGD×生産 #01プロフィール
ゲスト
仲田茂司(なかだ しげじ)
有限会社仲田種苗園
1957年 福島県石川町生まれ
同志社大学文学部文化史専攻卒
東京農業大学修士課程(造園学)
元三春町学芸員(考古学担当)
モデレータ
三島由樹(みしま よしき)
株式会社フォルク 代表取締役 / ランドスケープ・デザイナー
1979年 東京生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。ハーバード大学大学院デザインスクール・ランドスケープアーキテクチャー学科修了(MLA)。マイケル・ヴァン・ヴァルケンバーグ・アソシエーツ(MVVA)ニューヨークオフィス、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻助教の職を経て、2015年 株式会社フォルクを設立。 これまで、慶應義塾大学、芝浦工業大学、千葉大学、東京大学、日本女子大学、早稲田大学で非常勤講師を務める。登録ランドスケープアーキテクト(RLA)
金田ゆりあ(かねだ ゆりあ)
デザイナー
1994年 鹿児島生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。
専門はデザイン学、デザインリサーチ。
2017年から卒業研究として石川県加賀市にて空き家の研究をはじめる。現在、空き家所有者に対するアプローチに関する研究を行い、石川県加賀市で空き家を使った展覧会や片付けイベントなどを開催。
(執筆:稲村行真)
アーカイブ動画について
▼今回のSGDトークの全ての内容は、以下のYoutube動画にてご覧いただけます。ご希望の方は以下よりご購入ください。
https://form.run/@SocialGreenDesign-archive