二束三文になったマツダ
A:KKRやBain Capitalなど、PEファンドが日本で大活躍していていますが、先日、とある総合商社の方とお話をしたら、PEファンドに負けるつまりはない、という趣旨のお話を頂きました。
T:それは頼もしい。そうであってほしいよね。もちろんPEファンドにも活躍してほしいけど。
A:それで今日は、いつもとはちょっと趣向を凝らして、時価総額が小さな企業ばかりの日本市場において、1兆円以上の時価総額を増やすにはどうしたら良いかを、我々が妄想力を全開に発揮して考えてみたいと思います。業界の関係者からしたら、噴飯ものかもしれないアイデア満載でいきたいと思います。
T:それは非常に面白い。いくらでもアイデアはあるよ。何しろ、日本にはどのセクターにおいても、プレイヤーが多すぎるし、いずれの企業の時価総額が非常に小さいからね。どのセクターでも時価総額が1兆円程度のプレイヤーを作る必要があると思うよ。海外企業との相対比較で投資される中、日本企業は時価総額の点で箸にも棒にもかからないから。
A:2024年9月27日に、シンガポールのエフィッシモ (Effissimo Capital Management Pte. Ltd.)が川崎汽船(9107)に関する変更報告書を提出し、38.52%を保有していることを公表しました。川崎汽船の時価総額は約1.37兆円ですので、5千億円ほどを投資している計算になりますね。
T:もはや時価総額が1兆円を超えていても、この程度の保有割合で投資される時代。
A:米エリオット(Elliot Investment Management)の投資を受けた三井不動産や住友商事のような事例もありますし。
T:この財閥系2社の時価総額はそれぞれ4兆円程度だからね。
A:では、時価総額が大きい企業を生み出すべく、我々で勝手にM&Aを行ってみたいと思います。まずマツダ(7261)です。ここの時価総額はついに7千億円を下回ってしまいました。トヨタ自動車(7203)やSUBARU(7270)に買収してもらうか、いっそのこと敵対的買収もいとわないニデック(6594)に買収してもらったらどうでしょうか。ニデックはもともとモーターの会社で、相性は良いと思います。
T:それはいいかもね。あるいは、KDDI(9433)やソフトバンク(9434)などはどうだろうか。
A:確かに、通信と移動の相性もよさそうです。
T:あるいは、住宅や自動車販売も行うヤマダホールディングス(9831)はどうでしょうか。
A:ひねりはありませんが、ソニーグループ(6758)と本田技研工業(7267)と一緒になってもよいのではないでしょうか。両社の開発スピードは、受託側が驚いたほどですし。
T:そうだね。ニデックに関しては、他に買ってほしいところがたくさんあるよ。
A:例えばどこですが。
T:ニデックには、時価総額4,000億円程度のDMG森精機(6141)、2,000億円程度のオークマ(6103)、1,400億円程度の牧野フライス製作所(6135)、700億円程度のツガミ(6101)などもまとめ買いしてほしい。
A:あるいは、ミネベアミツミ(6479)に、時価総額3,450億円程度でベアリングの日本精工、1,300億円程度のNTN(6472)などは、どうでしょうか。
T:それもいいと思う。あるいは、時価総額3,200億円程度のTHK(6481)なんかも、NIDECやミネベアミツミに買ってもらいたい。
A:しばらく、このテーマを続けたいですね。