ヌメり抜けろ!織田信長!【 ローション侍 for NintendoSwitch 】(Switch)
武田信玄の策略により忍者集団に誘拐されてしまった織田信長は、魔改造の末「ローション侍」にされてしまった!
そんな狂った謳い文句が煌々と天下の任天堂のストアに現れた…2020年にSteamで配信開始された本作の存在は知ってはいたが、なかなか購入する勇気が出ずにまごまごしていたら、ついにSwitchで発売されてしまった。もう、こうなったら買うしかない。
本作の内容に関する説明は…僕が紹介するより元のストアに書いてある説明文を読んだ方が面白いからそのまま引用します。
く...狂ってる...。
そんな訳で本作は狂っただけのゲームに見てるが、それは設定とビジュアルだけ。ゲームとしての中身は驚くほどに謹厳実直。
壁を蹴り信長を高速で滑らせるクセの強い操作性は、最初は慣れないけれど遊んでいくうちに、上手く信長を滑らせることが出来、慣れれば慣れるほど爽快感あふれるヌメりっぷりを見せてくれる。ニンジャを斬る振動やSEが気持ちが良いんだ。アタァ
ステージのギミックも豊富で破壊可能オブジェクトに鉄球を肛門に詰めて発射(?)攻撃アイテムに信長がプラズマ化(???)してワープするなど、次々と趣向を凝らしたステージが登場するし、ボスステージも歯応えがあり面白い。一発ネタで終わらせないアイディアの豊かさは凄いぞ。
難易度は比較的高く、信長はトゲなどに当たると一撃で死んでしまうので何度もやり直しながら最善のタイミングと操作を身につけていくリトライ性の強いゲームだ。同じステージを何度もトライすることになるが、移動する順番を紐解き、ギミックを覚えていくのが謎解き感覚でなかなか楽しく、一度遊んでしまったら感覚が抜ける前にまたリトライしたくなるので中毒性が高いのだ。
超展開の懐かしさと楽しさ
そしてストーリーは織田信長がタイムスリップし安倍晴明や、聖徳太子と対決し、果てはタイムパラドクスにより己と対峙するという、超展開の連続でツッコミどころしかないのも最高だムービーシーンなどは皆無で、ステージ開始前のテキストしかないのに音読したくなるくらい笑える。そしてBGMは織田信長とも和風ゲームとも全く無関係なウィリアム・テル序曲などの有名すぎるクラシック音楽の名曲たちが響き渡りシュールさを更に引き上げている。最高だ。
そして僕が何故かこの令和のゲームを、懐かしく感じるのはアレだ。2000年代頃のフリーゲームのノリを思い出すんだ...。Klik&Playとか高橋邦子的なものを..。あのゲームたちもクラシック音楽を流しまくってたな。
お試しでちょっとプレイするはずが、「あと一回...。あと一回...。」とかやっている内に、いつのまにかエクストラステージまで一気に遊んでクリアしてしまった本作。最後の武田信玄との決戦は30分以上費やしていました...辛かったが、やり直していくうちに自分とローション侍がシンクロしていく感覚がたまらなかったぜ...!
クリアまでのプレイ時間にして3時間程度だけど、やりごたえがたっぷりで達成感もたっぷりと、こんな設定とビジュアルだけでも大満足なのに、ゲームとしても非常に楽しめる一本でした。オススメ!
DATA
ローション侍 for NintendoSwitch
発売・開発:烈帝国
対応ハード:Switch
発売日:2023年5月11日
ジャンル:アクション