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ウィルが2人!?それに菅野美穂?【 ジェミニマン 】(2019)

彼はヘンリー。凄腕のソルジャー。新幹線の客を狙撃だってなんのその。
そんな彼も老いには勝てない。長年の戦いで心は傷つき、安息を求めている。しかしそんな彼を殺そうと現れる刺客…そいつは若きヘンリー自分自身だった!

[注意:本文はネタバレを含みます]

人気アクション俳優になればクローンや双子映画は避けては通れない。シュワもヴァンダムもジャッキーも通ってきた道。今回はウィル・スミスなだけだ。ただ今回は年齢差がある。ヘンリーは51だがクローンのジュニアは23なのだ。

そんな彼らの物語は想像していたよりもシリアス。クローンと出会い、お互いに動揺する。老いたウィルのヘンリーが若きウィルのジュニアに何をするべきなのか迷っていく。そして孤児として育ち戦闘マシンとして鍛えられてきたジュニアの悲哀にスポットが当てられている。

しかし本作の体はアクション映画。ド派手なモノを期待するとその通りだけど、若干タンパク。
味気ない訳ではないけれど思ったより気持ちよくならないのは敵が明確な悪では無いという所だからか。中盤のバイクチェイスと終盤の強敵との対決はカッコ良かったけどね。
にしてもアジア人枠のバロンの引き際の中途半端加減はなんなのか。

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だけど僕が本作を観に行きたかったのには理由があった。それは吹き替え声優。
老いたウィルは江原正士が、若きウィルは山寺宏一が担当という、ウィルを吹き替えを担当してきた二人が起用されるという事で、江原正士が好きな僕としては行くっきゃない代物だったのだ。もちろん本編でも渋い江原正士の演技とあどけなさが残る山寺宏一の演技が良くできていた。
しかしここでソレをぶち壊しにする事が起きた。ヒロインのダニーの吹き替えだ。なんと菅野美穂。これがとにかく棒演技!しかも本編では二人の超ベテラン声優二人の脇にベッタリとくっついているので天国と地獄を同時に味わっているような心地だった。主役はこだわっているのに何故!

そんな中結末は思ったよりもヘビィなもので、めでたしと言いたくても悲しみの残るものであり、スカッと楽しめる一本とはちょっと行かず中途半端な気持ちになってしまう一本でした。


DATA

ジェミニマン
公開年:2019年
製作国:アメリカ
上映時間:117分
監督:アン・リー
ジャンル:アクション



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