一つのVolt。みんなの物語。 【Fallout76(PS4)】
核戦争後のアメリカ。
静まり返った大地アパラチアにある核シェルターVolt76。ここが我が家だった。
しかし我々には使命があった。それは核戦争後に再び地上に戻り、この荒れ果てたアパラチアの大地を再興する事だった。
そしてその使命は僕だけに託された訳ではない、我々に託されたのだ…!
ついに来た。ついにお出ましだ。完全オンラインのFalloutの新作は笑顔で迎えられていた。
舞台のアメリカのアパラチアはなんと記念日にしてしまった。
本作Fallout76は今までとは違い、完全オンライン対応という事で一抹の不安はあったが、トレーラーで軽やかにカントリーロードが流れ、お馴染みのジャンプスーツを見て僕の脳は既に麻痺していたのだった。
待ちわびて待ちわびたFallout76。
きっとスカイリムよりFallout4より僕を狂わせてくれるに違いない!
…そしてついに現れたゲームの舞台はなんとも閑散としたNPCのいない想像以上に寂しい世界だった。
ここはアパラチア。人はいる。そこら中を訳もわからず駆け回っている。そう、彼らは全員意思を持った僕と同じプレイヤー達だ。本当の意味で生きている。
しかし皆寡黙だ。PS4は購入するとマイクが付いてくるはずだがほとんどの人が無言だ。
気持ちはわかる。なんて話しかけりゃいいんだ。
その代わりジェスチャー機能があるので出会った人には挨拶が出来る。もちろんみんな挨拶し返してくれる。
しかし喋らない、みんな孤独だ。
Fallout3から長年培って来たサバイバル能力でゲームは進む。
廃墟に点々と残された記録音声にここまで温もりを感じる事は今までなかった。だってこの世界には一方通行の会話しか出来ない冷たいロボットと不気味なクリーチャーと死体と近寄り難いプレイヤー達しかいないんだもん。
こんな具合で孤独なアパラチアの開拓が始まった。正直本作の難易度はいつもより高い。
敵は固い、そりゃそうだ本来は野良ではなく誰かと組んで遊ぶのだから。しかも新しい敵のデザインはホラーそのもの。いつも以上にリアルでおぞましい連中がたっぷりと俺をもてなしてくれる。
それに初めからFalloutニューベガスで実装されたハードコアモードが実装されており空腹度と水分まで付いており常に水と食料を持たねばならぬ。必需品であるスティムパックは常にカツカツの状態である。厳しい。
更に今まで無限に所持出来たアイテムに制限が付き、アイテムを無闇に集める事も出来なくなった。
そしてカクつく画面に大量のバグと青画面強制終了とアレな感じがする要素も満載だ。
しかし俺はキャピタル、モハビ、連邦を制して来た男だ。新天地アパラチアが笑顔で迎えて来なくても俺はやってやる。やってやるんだ…!
孤独、制約、バグ、そして強すぎる上に気持ち悪い強敵の恐怖に怯えるFallout76 。
英語で話しかけて来るプレイヤーに持ち前の英語力(2)で弾薬を要求して苦笑いされたりしながらアップデートの日を待つ。今日もアルミニウムとネジを集める。
それもこれもアパラチア再興のためだ。
孤独、バグ、敵、長いロード、訳の分からないクエストにも耐える…
だから早く重量増やしやがれってんだ!!!!
でも遊んでしまうのがFalloutの凄みねだ。
ちなみに今半値以下で買えるみたいだけど4を楽しめた人ならいいんじゃないかな。
そして僕の手元についに新世代機が来た時復興は再開される…!!!