街の覇者となれ【 ニードフォースピード モストウォンテッド 2005年版 】 (360)
EAのレーシングゲーム、ニードフォースピードシリーズのXbox360初のタイトルはオープンワールドの街を舞台とした映画「ワイルドスピード」を意識しまくりなストリートレーサー達のゲームだ。
主人公がいる街の至る道が即席サーキットとなるオープンワールドの街でレースを行い、警察をカーチェイスで出し抜き、15人の走り屋達と戦い、頂点に上り詰める事が目的だ。
ストーリーのムービーはもろ「ブルースクリーンで撮りました」な感じでチープな雰囲気がたまらないけど、ゲームはホント良く出来てますよ。
レースはレースでも基本的な周回プレイから、一本道を走りきるタイプ、合計速度を競ったり、一直線に疾走したりとレースのルールはかなり豊富。しかも街がコースになるだけあって様々な場所に抜け道、ショートカットが点在し、サーキットでは味わえない面白さが詰まっているぞ。
それに障害物となる街路樹や標識、屋台などは、ほとんどなぎ倒して走る事が出来るので、デカい木や柱にぶち当たらない限りストレスの溜まらない豪快な走りが可能だ。ちなみに通行人もいないので歩道でもどこでも走り放題だ。ヒャッホウ!
派手な車で警察を出し抜け
そして警察とのカーチェイスは更に面白い。
GTAの手配値のようにヒートアップしていくとだんだん警察も道路閉鎖、ヘリを動員したり、スポーツカー部隊を出してきたり、巨大SUVで正面から突撃して来たりと本気を出してくるのは勿論、街には様々なギミックがあり、ガソリンスタンドを爆破させたり、看板や工事現場を破壊して複数のパトカーの追跡を一気に止めさせる事が出来る。
そしてカーチェイスを盛り上げる一番の演出として常に警察無線を傍受することが出来る。本部が自分の乗っている車種と色(逃走車は白のスープラ!など)や場所を教え合っていたり。警察側の動向や、焦りなどが伝わってくるのでニヤニヤしながらプレイが出来る。いつのまにか警察の中で有名人になっているのも面白いぞ。
更に本作に箔を付けるのは車のカスタマイズ、フォルツァシリーズのようなその抜けの自由度は無いが、デカールや特殊カラーでキメる事が出来るのはもちろん、他のゲームでは珍しい車の形状を変えられるので、澄ました日本車をゴツいオラオラで族車な外観に大変身させる事が出来、車種の少なさを外観を変える事で補っているのだ。
おかげで他には無い独特な外観のマイ改造車で街を飛ばす事が出来る。車を買う時も「この車はどんな形になるのだろう」という楽しみも出来るのでついついどの車種も気になってしまう。
挙動も直感的で思い通りに動いてくれる上、ニトロがあればいくら追突してリベンジのチャンスがある。画面のスピード感を露骨に表すエフェクトもかなり良質で、グラフィックの足りなさを上手に補っている。走行中のBGMはハードロックからヒップホップと、ドラムンベース一辺倒な最近の作品とは違うワイルドな選曲で逆に新鮮な気分になれるぞ。
終盤、車がほぼフルチューン状態になるのでライバル達とのレースは難しくないのだが、逆に警察とのチェイスはとにかく熾烈を極める。奴らは主人公を止めるのなら死も辞さない覚悟で来る。ここまで来ればその緊張感の虜になる事間違い無しだ。
ストーリーはやや薄めだけど、レースからチェイスまで、チューンから改造まで、手頃にカッコ良く、そして楽しく遊べる傑作です。
ちなみに実績はクリアしただけで全解除されます。(ここ重要)
DATA
ニードフォースピード モストウォンテッド(2005年版)
発売:エレクトロニックアーツ
開発:EAカナダ
対応ハード:Xbox360、PS2、Xbox、GC
発売日:2005年12月10日(Xbox360版)
ジャンル:レーシングゲーム
映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん