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ゾンビとバイクと人間讃歌 【 DAYS GONE 】(PS4)

SIE製のオープンワールドでゾンビなサバイバルゲーム「DAYS GONE (デイズゴーン)」は不器用でアウトローバイカー「ディーコン」の愛の冒険譚。
アメリカの片田舎を舞台としたポストアポカリプスでゾンビものだけど、The Last of Usとは違い、暗くなりすぎず程よい湿っぽさと人間のしぶとさが輝く個人的に嬉しい一本。

点在する拠点に寄ってクエストを受けて、ガソリンを補給しながらバイクに乗ってお使いし、スキルツリーを強化していくのはオープンワールドではいつもの事だけど、TPSとしてもサバイバルモノとしても探索ものとしてもバランスが良いおかげで、作業臭くなってしまうアイテム集めやガソリン補給など作業的な所も普通に面白く、ゾンビ禍の中でしぶとく生きる男の生活を楽しく演じている気分になれるぞ。
ストーリーも人々の純愛と強さと弱さがぶつかり合うドラマが楽しいし、人間臭すぎるキャラクター達も善玉も悪玉も嫌いになれない奴らばかり、主人公のディーコンも粗野な性格から滲み出る優しさが好きになれる良い主人公だ。ブーザーもスキッゾも俺は好きよ。

本作の見所のゾンビは走るタイプのうえにワールドウォーZよろしく群をなして襲ってくるタイプというところ。
一眼見つかれば仲間を呼ばれ大変な目に遭う可能性があるスリルもなかなかスリルがあって面白いし、野生の犬やら熊やらもプレイヤーの前で牙を剥く、もちろんゾンビよりやっかいな野盗どももいるぞ。

どうしてもゾンビものは人間の弱さと汚さを引き出す道具となるけれど、たまにはこれくらいドライで明るい雰囲気の作品があってもゾンビにとっても、俺たちにとっても良いと思うね。辛いこともあるけれど俺たちは今のこの状況で最大限元気に生きていかなきゃいけないんだ。
次回作でもディーコン・セントジョンのたくましく、愛の溢れるドラマに期待したい。


DATA

DAYS GONE
発売:Sony Interactive Entertainment
開発:Bend Studio
対応ハード:PS4、PS5、Steam
発売日:2019年4月26日
価格:4,290円
ジャンル:オープンワールド・サバイバルアクション



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【ゲーム感想】えすえふ
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