ガッツリ系SFアクションお子様ランチ 【 ネメシス 】(1992)
最近アニメの見すぎでレンタル洋画を見ていない僕の前に現れたのは、TUTAYAのシブい映画セレクション『発掘良品』のシールが貼られたアクション映画。このシリーズは大作ではないけれどなんだかんだでいい映画が多いんですよね。まぁこんなパッケージ見せられたら借りない訳にはいかないじゃないですか。
サイボーグ美女軍団、二丁拳銃にアタッチメントが付きまくった銃、登場人物はほぼ全員サングラス、主人公はロングコートと初っぱなから飛ばす本作はカルビとステーキとしょうが焼きにラーメンまで付いた中学生オタク男子の胃袋をターゲットにしたような作りの映画だ。
ニューヨーク1997にブレードランナー、ボディスナッチャーに男たちの挽歌と「俺もお前らも大好きな映画」をちゃんぽんしまくった作りは胸焼け必至の作りだ。主軸の話はそこそこにしてほぼ銃撃戦アクションしかないぞ。野菜的なシーンなんていらないんだよ!
見所はやっぱり敵のアンドロイド的描写、顔が割れて銃が出てくるシーンは印象的だ。でもこの映画、アンドロイド描写がなければ背景はほぼB級アクションによくある廃墟やジャングルばかりなので世界観にSF感はほぼないぞ。まぁそこもこの映画独特の雰囲気があって良いのですが。
終盤はなんとさも当然のようにターミネーターが登場。ターミネーターとの殴り合いのラストバトルはかなり頑張った特撮でビックリ。まぁパクりなんですけどね。
それでもやっぱりこの当時のSF的にはターミネーターは外せないと思ったんでしょうね、なんだかんだ僕も「待ってました!」と叫んじゃいましたよ。
まぁ本作は完全なB級SFアクションなのですが、いろんなSF映画のエッセンスを詰め込みながら、破綻する事無くそこそこのスケールにちゃんと収まっていて、ダレる所も少なくテンポも良く楽しめる作品になっています。
思えばこれを超洗練させたのが後のマトリックスなんじゃないかなと思います。そんな訳で久しぶりに借りた映画は頭を1mmも使わない素晴らしい映画でした。たまんないね。
DATA
ネメシス
公開年:1992年
製作国:アメリカ
上映時間:95分
監督:アルバート・ピュン
ジャンル:SF、アクション