キングスマン誕生の物語へ【 キングスマン: ファースト・エージェント 】(2021)
[注意:本文はネタバレを含みます]
前日譚!ゼロ!それは飛ばしすぎた2作目をリセットするには良い口実だ。前作「キングスマン ゴールデンサークル」も嫌いじゃないけど、あの駄菓子はなんともクドすぎた。
そんな訳で今回はキングスマン誕生の物語へ。
舞台は20世紀初頭!日本人にはいささか馴染みのない第一次世界大戦真っ只中。英国崩壊を狙う魔の手からあの体たらくのM…ではなく、英国貴族オーランド・オックスフォード(レイフ・ファインズ)が仲間と共に頑張るスパイなストーリー。そして本作はレイフのレイフによるレイフの為の映画だ。
キングスマンといえば特徴的な刺客と、派手なアクション、そして独特のエグみがシリーズの味だったけれど、エグみは前作でやりすぎたせいなのかその点は思いの外控えめ。
そして史実に基づくお話にしたために説明は多め、派手なアクションは物語から30分後にやっと拝めるスローな展開。そんな訳であのビシバシキレッキレの映画のはずが異様に上品で親切でちょっと「らしくない」印象。
だけどもアクションシーンも刺客もやはりキングスマン。この堂々たるラスプーチン!まさに怪僧!正直こいつがラスボスで良いくらいの圧倒的存在感。そしてコイツの戦闘スタイルはどっかで見たことある!そうだ!ネオジオの格ゲー・ワールドヒーローズのラスプーチンだ!クルクル回る姿はまさに俺たちがよく知るラスプーチンだ!・・・しかし、この映画の最も盛り上がる所はここだった。
その後の展開は結構失速してしまう。息子の死というドラマを描かねばならない為に遠回り…まぁ立ち直りも早いけど。
そんな訳でアクションシーンはどれも一級品でラストバトルも見た事無いアングルのバトルが拝めたりと満足も出来るが、もうちょっとしまりと刺激のある作品にしてほしかったとも思ってしまう作品でした。
この調子で第二次大戦、冷戦と続いて行きそうなので次回も見て行きたいですね。
DATA
キングスマン : ファースト・エージェント
公開年:2021年
製作国:イギリス・アメリカ
上映時間:131分
監督:マシュー・ヴォーン
関連作品
全然関係ないですけど、レイフ・ファインズ主演だとこの映画が大好きでした。