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SF的映画レビュー

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ネタバレだらけの散文のようなレビューです。 旧作から新作、往年の名作から変なサメ映画までいろいろレビューしていきます。
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#ホラー

今度は戦争だ!【映画:チャイルドプレイ3(1991)ネタバレ有】

あの工場の死闘から時は経ち、なんと工場再稼働。死んだはずのチャッキーの血は新たなるグッドガイ人形に宿ったのだ!不死身にもほどがあるぜ! そんなわけでチャッキーは愛しのアンディを追って軍隊学校へ。アンディも立派な青年になっていた! もちろんチャッキーのおかげで学校は殺人の嵐でパニックに…しかしアンディもチャッキーを見てしまったおかげで規則破りの問題児に、上官にたっぷり絞られているがそれでもめげないのは母親ゆずり!子供をチャッキーから守るために頑張ります。しかしそんな中でも青春は

映画:ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷 (2018)ネタバレ有

現存するオカルト屋敷。ウィンチェスターハウス! 主人公の精神科医は家主でウィンチェスター社の筆頭株主であるウィンチェスター夫人の精神鑑定を依頼されたため24時間増築が止まらない屋敷に泊まり込みで仕事をすることになる。しかしそこはウィンチェスターライフルで殺された霊が集まる場所。シャイな幽霊たちがさりげなくお出迎えしてくれます。しかし幽霊の中には過激派もいるもんで子供に憑依して夫人を殺そうとする危ねぇ奴が出てきちゃってさぁ大変。 怪しげな屋敷の雰囲気、信じていいのかわからない謎

映画:チャイルド・プレイ2 (1990)ネタバレ有

何故直した。 そこからツッコミたくなるけどしょうがないね。2ってそんなもんだし。 しかし今回は予算が潤沢にあるぜ!と言わんばかりにスケールアップ。 チャッキーの動き、そして表情もクオリティアップ!ご覧くださいこの人を殺すときの嬉しそうな顔!堪りませんね! でもまぁ今回もチャッキーはアンディ少年の体を狙いつつもチャッキーを信じない連中を無差別にぶっ殺す映画。嫌な連中はみんな死んでくれます。 そんな中、半信半疑でありながらもアンディの見方をしてくれる女の子のカイルは不良っぽいけ

映画:チャイルド・プレイ (1988) ネタバレ有

もう色んな意味で奇跡の作品。 チャッキーは有名!とても怖いに違いない!…と、思いきや。ホラー映画にありがちな安っぽさ全開なのは色々見てきて序盤で察します。ですが、それでも面白いのは絶妙なバランスの上にあるからかもしれません。 チャッキー…もといグッドガイ人形のデザインは完璧ですよね。もうホント不気味!それで無表情で無言で殺しに来るのならマジ怖いのですが、中身が人形から魂が出られなくなった哀れなチンピラのオッサンで汚い言葉を常に吐き続けながら襲ってくるんだから最高です。主人公

映画:IT イット “それ”が見えたら、終わり。 (2018) ネタバレ有

一体アイツはなんだったのか。 本作はホラー作品ではあるが、それと同時にスタンドバイミーやグーニーズのような少年少女達の冒険モノの色が強い作品である。 前半は完全に不条理な恐怖描写の数々とビックリする演出(音頑張り過ぎ)にビビりまくりだった。子供達のトラウマをえぐるモディリアニ風怪物やゾンビなどありとあらゆる恐怖が襲ってくる描写はバラエティ豊かで非常に楽しい。(ページをめくるたびに写真がズームになっていくシーンが最高)そしてピエロ。奴もモチロンなかなかユーモアもありつつ恐ろしく

映画:I AM A HERO アイアムアヒーロー (2016) ネタバレ有

大泉がマンションから外に逃げた先に見えたものは日本の終わり。 「あぁ本当に日本は終わってしまったんだな」とビシビシ感じる、海外のゾンビものじゃ味わえない本当に起こってそうな日本のゾンビもの。 外へ逃げるシーンの絶え間ない人々の悲鳴、救急車も人間をはねる。そして曲がり角を抜け大通りに出ると、どうしようもない説得力のある絵がバシっと出てくる。こんなに心底震え上がって「ヤバい!」って思うのは怪獣映画にだってない。このインパクト、スケール、スピード感、絶望感は凄まじい。そこからタクシ

映画:ヘレディタリー 継承 (2018)ネタバレ有

家族は地獄 評判が評判だけにビクビクしながら観に行った本作は思ったよりも淡々と進む静かなホラー。 しかし娘の陰惨な死からアクセル全開。お婆ちゃんの計画が本格始動する。だんだんおかしくなる母親にビビりつつも彼女を主体に話が進むもんだから理性があると思うけど、それもだんだん疑わしくなり、目に見えるものが本物か現実かもわからなっていく。そしてラスト糸が切れたかのように全容が明らかになり、現実が飛躍し、崩れていく様はなかなかに痛快です。まさかのスパイダーマンである。 そして妹が死ん