ドラマ 「アイのない恋人たち」に感じるノスタルジーの話。
こんばんは!東京は今日も冷たい北風が吹き荒れていました。
ドラマ「アイのない恋人たち」の撮影もいよいよ終盤ということで、最後まで皆さんが元気に納得のいく形でオールアップを迎えられることを願っています!
さてこのドラマ、令和の時代を生きる7人の男女のリアルな恋模様や成長を描いた物語ではあるのですが、アラサーがひと昔前だった私のような世代にも共感できる部分がたくさん。
その理由のひとつが随所に散りばめられているノスタルジーを感じる要素の数々。
真和は今ではかなり貴重になったMDコンポでルーティーンのクラシックをかけているし、高校時代に男子3人で熱唱してた曲は90年代にヒットしたスピッツの「チェリー」だし、ETにタイタニックに僕は死にましぇん・・・昭和世代にとっては懐かしい!ってなる作品ばかりで、真和、ほんとに33歳???笑
遊川さんが脚本を書かれているからということももちろんあるとは思うのだけど、幅広い世代の人がより共感できるように、あえて普遍的に良いなーと思えるものを作品に登場させてるのかなって感じます。
東京タワーが昭和を象徴するアイテムで、スカイツリーが令和の現代を象徴するアイテムであるかのように、CMに入る前のいいタイミングで映るのもちょっとした対比を感じる。
あと、絵里加が真和の作品を家のリビングのテレビで見ているのも、今の家庭環境を考えるとなんだかアンバランスなのだけど、もしかしたら元々テレビはリビングに1台しか置かない方針で、お兄ちゃんが引きこもりになる前は、家族で集まってテレビを見るお家だったのかもしれないなーと考えてしまいました。
家族に邪魔されないようにスマホで配信を見たりもできるはずなのに、あえてそうしないんだね。そういえば、絵里加も自分の部屋の描写が今まで1度もないなぁ。あの淀んだ空気感のリビングと奥のダイニングしか登場していない・・・。
お兄ちゃんが真和のドラマを目にしたことをきっかけにまた生きる気力を取り戻して、家族が集まるリビングにも明るい光が差し込むといいなぁ。
ノスタルジーを感じるといえば、多聞と栞のメールのやり取りがLINEではなくて、あえて携帯のショートメール?のやり取りなところも。2人ともLINEも使っているのにあえてショートメールでやり取りするところが特別な感じがして好きです。
そういえば昔はショートメールって勝手に届かないで受信の操作が必要だったな
と思い出しました。あとは待ち合わせに遅れる時も今みたいに簡単に連絡できないとか。そういう面倒なプロセスの中にドキドキがあったよね。
もっと前の時代だったら、急に合コンに行けなくなったらお店に電話するしか連絡手段はないだろうし、そもそも電話が家族共通の1台だったから、実家の電話で長電話して怒られたなー!とか自分の懐かしい記憶が蘇りました笑
逆に現代ならではなのが、アイのない、にも絡めたAIの話。
誰でも簡単に原稿を書けてしまう今の時代。便利だけど、Chat GPTが導き出す物語は過去に誰かが作った物語から抽出されたもの。真和が使いたくないという気持ちはとてもよくわかる。
Chat GPTを使うことをプロデューサーに勧められて思わず怒りをぶつけた後、真和が「やってしまったぁ・・・」と若干後悔しつつ、まず電話しようか迷ったのがお父さんでその後はきっと絵里加。
絵里加とはテレビ局に向かう前にLINEのやり取りをしてるのも想像できるようにさりげなく描かれていて、あれ、履歴消してたのにまた話してるんだーってなったし、だからこそ、連ドラ降りることになったって報告もしてるんだなって。この余白が好き。
結局たまたまあのタイミングで愛ちゃんから電話があって会うことになったけれど、きっと電話がなかったらあの場では自分からは連絡してないんだろうな。愛ちゃんには立ち直ってほしくて放っておけないけど、自分に何かあった時に話を聞いてもらいたい相手は絵里加なんだよね。
ほんと、主題歌のpresentの歌詞が沁みますね(;;)
便利になった今も昔も、日々の生活に追われながらあれこれ悩んだり、ちょっとしたことで喜んだり迷ったり・・・でも気持ちを伝えたいからどうにかして連絡したり、連絡するのを迷ってみたり。
人間って変わらないんだなぁって思うし、でも振り返ると楽しかったなぁあの頃!って、いろんなものがアナログだった時代の昔の思い出を懐かしく思い出すきっかけにもなる作品ですね。
第7話の放送まであと3日。日曜日が待ち遠しいー!