詰め将棋2024年版 その18:頭の体操:七手詰め詰め将棋篇
2024年8月8日作成
REV3
ブログ投稿しています。複数画像付き等最終版は此方から、ご覧ください。
詰め将棋が通常の将棋と異なるのは、攻めて・守りての手を自分自身で全て考えて、詰め状態に至る道筋を明らかにする事です。
今回も、より本格的な七手詰めの詰め将棋を取り上げます。
五手詰めからだと二手増えるだけですが、詰め将棋の投稿を始めた頃の三手詰めから考えると、(三手*二)+一となり、三手詰めより倍以上の手数・複雑さになります。
尚、詰め将棋を始められる方は、詰め数が小さいものから取り組まれる方が良いと思います。詰め数が大きいと、その分、手筋が沢山ある場合が通例であり、容易には正解に行きつけない事があり得ます。
手筋というのは手数ではなく組み合わせの棋譜筋の数です。(詰み数が大きくなるとそれだけ手筋のパターンや方路が複雑化します)
では具体的な詰め将棋の棋譜を見ていきましょう。
講師自身自分で詰め将棋を作成する事もできますが、時間の関係で、引き続き、日本将棋連盟さんの”次の一手”という情報を引用させて頂こうと思います。
⑱詰め将棋2024年版 問題その18(七手詰め)
今回も、より本格的な七手詰めにチャレンジしてみましょう。
状況:七手詰めです。持ち駒銀一枚です。3一に馬(角の成)、3二にと金(歩の成)、2三に桂、1四に歩の先手側・攻めて側の駒配置で、守りは相手玉が1二の位置にあり、2一に桂、4四に角、3四と2四に各々歩一枚づつの布陣です。相手の持ち駒は、原題では記されていますが、関係ありませんので、省略します。
2024年版七手詰め 問題その18
持ち駒は銀一枚ですので、通常は詰めが近くなると銀を使用するパターンが多い様に思います。(いつもではありませんが…)
攻めで注目すべきは、飛び道具の馬(角の成)と桂になると思います。ただ桂は、利き筋より内側に相手玉があるため、相手玉を1一の奥へ追わないと、飛び道具としては使用できないかなと感じます。
従って、守りの角と歩二枚をうまく使って所謂攻め駒の様に用いる(相手の駒がそこに配置されていると、相手の玉は下側へ出てこられません)、狭い範囲で詰め切るのが課題に思えます。
要は攻めの馬の右下への斜めの利き筋をうまく活用して、配置されていると金と持ち駒の銀とで旨く相手玉を誘導して、狭い範囲内で七手内に詰め切る課題と考えます。
こういった攻め手・守り手の駒とその駒の配置関係を意識しつつ、攻め手が王手を続ける事で、詰み迄持っていく必要がありそうです。
先ず、ここで考えるのは初手ですが、王手になる事を考えると、以下の候補手が考えられます。
配置済み駒使用の手
3一の馬(角成)
2一馬(守りの桂駒取り)
2二馬
1三馬
3二のと金(歩の成)
2二と金
2三の桂
1一金(桂成)
1四の歩
1三と金(歩の成)
持ち駒使用の手
銀
1三銀打ち
これらの初手候補の内、数手先までザッと考えて、詰められそうかどうかを感触を得て、可能性の高そうな手を先々迄考えて、7手で詰められるかどうかを確認していきます。
以下、詰めに至る打ち手順です。
1三と金(歩の成)で王手
同桂
2二と金で王手
同角
2一銀打ちで王手
2三玉
3二馬での王手で詰みです。
以上の七手詰みです。
皆さんは、将棋や囲碁を嗜まれておられるでしょうか?
講師の経験が、皆様のお役に立てれば幸いです。