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9月28日 ラ・リーガ 第8節 ”レアル・ソシエダ” VS ”バレンシア”

9月28日 ラ・リーガ 第8節 ”レアル・ソシエダ”(Home) VS ”バレンシア”(Away)
天候:晴れ
スタジアム:レアレ・アリーナ

<試合結果(スタッツ)>

<”ソシエダ”戦術>

フォーメーション(攻撃時):2-3-5 (守備時):4-3-3
下位バジャドリードとスコアレスドロー、ヨーロッパリーグでもニースと1-1(レミロのPKセーブがなければ負けていた)と低調な戦いが続く。監督解任はないとフロントが明言したからには、サポーターを失望させることだけは避けたい。低迷しているバレンシア戦。ホーム4連敗を阻止できるか。

フォーメーションは4-3-3。GKはレミロ。DFは右からアランブル、スベルディア、アゲルド、ハビ・ロペス。アンカーにスビメンディ、インサイドハーフにセルヒオ・ゴメスとスチッチ。3トップは右に久保、左にバレネチェア。CFにオヤルサバルが入った。

戦術はポゼッションサッカーで、可変の2-3-5やスビメンディが降りての3-2-5の形のビルドアップ。守備ではハイプレスとハードワークで即時奪回を狙う。
 
注目は監督を含めたチーム全員。危機感を持って試合に臨めるか、未だ連係不足という言い訳は通用しないので、負の連鎖を脱却できるか。

スコアは3-0と完勝。

この試合では4-3-3であったが、ビルドアップは全てにおいて改善はされてはいなかった。ただ、アンカーのスビメンディがマークされている状態で、インサイドハーフの2人が交互にアンカーの位置まで降りて、2セントラルの形になり、ポゼッションを円滑に出来ていた。それだけではなく、両ウイングにボールが入った時も、両サイドバックが良いタイミングでオーバーラップし、インサイドハーフもサポートに入り、アタッキングサードでの連携もあって、今までとは違う素晴らしいサッカーを展開できた。

先制点のゴールもインサイドハーフのセルヒオ・ゴメスがオーバーラップ出来たことが得点に繋がった。後半の2点はカウンターからだったが、期待のオスカルソンが途中出場ながら2ゴールを上げたことも今後の収穫。

久保も先制点を上げる2ゴール目や、ドリブルでも対面するヘスス・バスケスを翻弄し、決定的なパスも多く、チャンスを創出。チーム全体としても久々の素晴らしい試合だった。

ただ、課題としては、やはり、久保が交代で退いた後の攻撃が少し停滞した。昨シーズンからの課題ではあるが、セルヒオ・ゴメスやカンテラ―ノのマグナセライアがもっとフィットしてくれれば、よりチームとして連携も強固になり、上位進出も可能になる。

もう一つはセットプレーのキッカーについて、セルヒオ・ゴメスのキックの精度が悪いので、キッカーは変更したほうがいい。

注目に上げた点では、監督が修正したのかは分からないが、ビルドアップにて選手が流動的に動き、ポゼッションを安定させ、攻撃の面でも前節までの攻撃とはまるで違う、リズム良くかつ流麗な崩しが垣間見えた。

ミッドウィークのヨーロッパリーグを経ての次節は連勝街道に乗るための大事な一戦となるアトレティコ・マドリード戦。順位を上げるために是が非でも勝ち点3が欲しい。

チームとしては第2の正念場だ。

<”バレンシア”戦術>

フォーメーション(攻撃時):2-3-5 (守備時):4-2-3-1
昨シーズン2シーズンぶりの1桁順位に輝き、名門復活に近づいたが、今シーズン開幕3連敗含めて、1勝2分4敗と低迷。攻撃でも得点が取れず、守備も崩壊。ソシエダとの試合で堅守速攻復活できるか。

GKのクリスティアン・リベロが2部のアルバセーテ、DFのオスカジャル、MFのアマラーがバジャドリード、FWのアルベルト・マリがサラゴサ、ヤレムチュクがギリシャのオリンピアコス、ペテル・フェデリコがヘタフェへ移籍。

補強では、ラージョからGKのディミトリエフスキ、フランスのクレルモンからマクシミリアーノ・コーフリーズ、タレーガがバジャドリードから復帰、フロジノーネからエンソ・バレネチェア、ダニ・ゴメスがレバンテから、ラファ・ミルがセビージャから加入したが、性的暴行容疑で逮捕、契約解除にはならなかった。サラゴサからヘルマン・バレラ、アラベスからルイス・リオハが加入。

フォーメーションは4-4-2。

この日のスタメン。GKは来夏にリヴァプール移籍が決定しているママルダシュビリ。DFは右からフルキエ、モスケラ、タレーガ、左に期待のヘスス・バスケス。セントラルに中心選手のぺぺルとギジャモン、2列目は右にディエゴ・ロペス、左にリオハ、2トップに元々セントラルMFのハビ・ゲラとウーゴ・ドゥーロ。

注目はぺぺルとハビ・ゲラ。前者は初のスペインA代表に選ばれ、後者はビッグクラブが注目している逸材で、昨シーズン9位の立役者達。現在低迷するチームを救えるか。

スコアは3-0の完敗。

攻撃と守備で全く収穫なし。攻撃でもボールを前線に供給できていなく、ウーゴ・ドゥーロのシュートチャンスが無かった。クロスも単調で、精度が低く、ソシエダのCB陣に簡単に弾き返されていた。

守備も堅守が鳴りを潜め、逆に相手に自らが得意なカウンターで2失点してしまい、4-4-2のハイプレスやコンパクトな陣形の守備も機能不全だった。

期待の左SBのヘスス・バスケスは久保を止められず、前半に負傷で交代。全くの期待外れに終わってしまった。もちろん、チーム全体としての守備も昨日しなかったが。

注目のぺぺルとハビ・ゲラだが、前者は及第点。唯一のチャンスは彼のミドルシュートとセットプレーだけだった。
攻撃に関して、司令塔としてオーガナイズして、サイド攻撃、速攻の起点になった。後者のゲラは、全く持ってして機能せず。どういうプレーをしたいのかが表現されていない。

シュートもなければ、決定的なパスなども無い。ただ、同情の余地はある。監督がどこで起用すべきなのかを見極められていない。

もちろんチームの伝統である4-4-2に拘っているのは分かるが、伝統は時として邪魔なものになることがある。それがバレンシアに少なからずはびこっている。

ハビ・ゲラの適性は正直迷走していて分からない。身長が大きいわりに足下は上手いが司令塔タイプではないし、縦の推進力があるわけでもないし、得点力やアシストが増えれば適性に迷うことはないのだが、バラハ監督も相当迷っていることがこの試合での2トップ起用法に表れているのかもしれない。

次節は昇格組のレガネス、代表ウィーク明けにはラス・パルマスとヘタフェとの下位のチームとの3連戦が待っている。11月最初のレアル・マドリード戦前に順位を上げるためにも3連勝が絶対条件だ。

バラハ監督の手腕が問われている。


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