母ちゃん100日記念日。
息子が生まれて100日が経つ。
すなわち、母ちゃん父ちゃんになって100日が経つということでもある。
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息子は生後すぐに母子離れ離れの暮らしを20日間ほど強いられることになり、大きな手術も乗り越えてきた。
出産の痛みはとうに忘れてしまったけれど、出産後の分娩室で取り残されてひとりになったときのさみしい気持ちっていまだに覚えている。
出産後は産んだ病院で4〜5日ほど身体を休めつつ、赤ちゃんのお世話に慣れていくというのが一般的。
赤ちゃんがいない産後の入院生活は自分の養生をしっかりとることはできるけれど、とってもさみしいものなのだ。
入院中の隣の部屋から聞こえてくる別のお母さんと赤ちゃんの楽しそうな声や、おっぱいが欲しかったりおむつを替えてほしくて泣きわめく声。
その声を聞いて、涙がとまらなかった。
どうして私の隣には産んだはずの息子がいないんだろう。
母子ともに健康であるって当たり前なようで当たり前ではないんだなってつくづく痛感した瞬間でもあった。目の前に産んだはずの息子がそこにいないということが、夢か現実かを混沌とさせた。
息子に会えたのは生後3日後。外出許可を取って会いにいった。
とっても小さくて愛おしい存在。
手をぎゅっと握ると強く握り返してくれる。
この子がひとりで歩けるようになるまではしっかり守るのが自分の役目。
本当は産後すぐにお母さんに甘えたいけどそれができない分、退院したら思いっきり甘やかしてあげよう。
そんなことを思った。
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息子は無事なんだろうか。これからちゃんと家族3人で暮らせる日はくるんだろうか。
そんなことを出産後の分娩室で考えながら精神的に不安定で、かつ出産による身体の疲労感もありで、なんだかよくわからない状態のまま眠りについた。
その息子の出生日から100日。
すくすく、まるまる、むっちり。
健康そのものに育ってくれている息子を改めて見ていると、ただただ生まれてきてくれてありがとう、と思う。
これから彼はどんな生き方をしていくのか、それを一番近くでみていられるのが楽しみで仕方ないし、母ちゃんである私は私なりに人生を楽しんでいる姿を息子に見せ続けていたい。
生後100日、おめでとう。