苦戦するマリーゴールドの外交問題

年末にユニコーンオーバーロードというゲームをやって寝る前にポチポチプレイしています。今現在進行は半分程度かな?
内容は亡国の王子が悪の宗教にはまった的な帝国を少しずつ解放していくという以前のファイアーエムブレム的なストーリーのゲームです。
勢力がないところから各地の不満勢力をまとめあげ、敵の巨大勢力を倒すといえば日本の歴史でいえば源頼朝が当てはまります。
決起して、伊豆の現地平氏側勢力に破れるも千葉や埼玉といった関東の武者の力を集めて鎌倉を奪い、その後木曽義仲らと連携し、ついには京を手に入れて平氏を滅亡に追いやった。それまでとそこからのドロドロ劇は大河ドラマ鎌倉殿の13人で嫌というほど描かれましたね(笑)

ユニコーンオーバーロードも初めは地方の現地村や町を解放していく中で、勢力を大きくする上で他の敵を同じくする勢力との同盟が大事という話になります。しかしゲームだとその敵の帝国が悪政をとっているなどして他勢力も主人公たちに協力しますが、もし帝国が他の勢力と友好な関係を築いていたら・・

そこで思うのが昨年旗揚げされた女子プロレス団体マリーゴールドが苦戦しているというお話をしていきたいと思います。

1.マリーゴールドのこれまで

年始のビッグマッチという位置付けだった大田区大会、社長のロッシー小川氏は同日に同じ首都圏で興行するスターダムとの興行戦争と位置づけましたが、動員で直接的に敗北しました。

マリーゴールドは今、昨年の旗揚げから数えて第3フェーズと言うべき段階に入っています。
大企業サイバーエージェントやABEMAと契約している世界最大ナンバーワンのプロレス団体WWEとの繋がりを見せて、独立元のスターダムを追い越す勢いだった1期。
しかし初の両国大会後に絶対的エースであったジュリアがWWEに向かい、その後はSareeeが王者としてバチバチのプロレス、本物のプロレスを打ち出した2期。
今年の年始に大田区大会でそのSareeeもベルトを落として団体から撤退、マリーゴールドは新たな赤いベルトを取った林下詩美、ずっと準備してきたスーパールーキー山岡のデビューがこの3期です。
もちろん詩美さんはスターダムでもトップクラスのレスラーで、山岡さんも現役美女高校生で元アマレスエリートという肩書きは過大評価ではなく将来が多いに期待されるのは確かなのでしょうが、観客動員には苦戦しています。

その理由は複数あるのでしょうが、1つとして考えられる団体の課題がスターダムから移ってきた4人と2人のフリーから所属となったレスラーを除くと、元々プロレス団体ではないアクトレスガールズの選手と、キャリアが浅い選手ばかりということです。
その結果メインは経験のあるレスラーが務めても、そこまでのミッドカードで団体を盛り上げる中堅選手が不足しています。
その上でジュリア選手、Sareee選手が団体を離れたことでトップ層の選手がさらに薄くなったのです。



2.マリーゴールドの外交問題

そんな人材不足を補う方法の1つとして、他所から選手を借りるということなのですが、マリーゴールドの問題点の1つが友好団体の少なさです。
原因としては代表のロッシー小川の人望のなさ、過去のトラブル等が言われていますが、それ以上に所属する選手達の生活を背負う経営者として、マリーゴールドに協力することが団体のプラスにならないと判断されているのではないでしょうか。

ではなぜか?というと、そこにはマリーゴールドが仮想敵として設定する業界ナンバーワン団体であるSTARDOMの存在があるのではないでしょうか。

ロッシー小川を契約違反(選手、スタッフ、スポンサーの引き抜き)で追放したスターダムは、それ以降積極的に他団体に選手を派遣してきました。そして多くの団体と関係を継続しています。

私が知っている限りまとめると
・WAVE リーグ戦にスターレスラー上谷沙弥や新人レスラーを派遣。上谷は王者として興行に参加。
・仙女 安納の定期参戦。じゃじゃ馬リーグへ新人レスラーの参戦。
・JTO 稲葉姉妹のSTARDOMへのレギュラー参戦。またJTO興行への中野たむの派遣。
・EVO女 さくらあや、HANAKOの派遣。同期デビューのCHICHI、ゾネスとのライバルストーリー
・OZアカデミー FWCの参戦、タッグ王者としての興行参加
・SEAdLINNNG 刀羅ナツコ、琉悪夏の派遣。

あくまで私が今思い出した物のみなので、これ以上あるでしょう。スターダムを率いる岡田太郎社長はインタビューで、「正直今だから言うと話題をマリーゴールドに取られるから対抗策として、他団体に派遣した」と話していました。
他業種(声優アイドルプロデュース)から異動してきた岡田社長はまず女子プロ界を知ろうと他団体と一通り交流してみようとしたそうです。(その後に色々問題が発覚したアイスリボンとは、途中から交流がなくなった)

また安納サオリに本人も驚いた、他団体の試合をSTARDOMの興行より優先して出ても良い契約を提示たのも彼女をなんとしても確保しようとした結果で意図したものではないのでしょう。
しかしそうした結果として多くの団体からSTARDOMが共にビジネスを進める相手として信頼を勝ち得たのではないのでしょうか。

そうなると団体としてはスターダムを敵視するマリーゴールドとビジネスはちょっとしにくいですよね。

3.マリーゴールドの打つ手とは

ではそうやって苦戦するマリーゴールドの策はあるのでしょうか?
新日本プロレスのファンである私はどう考えても子会社であるスターダムを贔屓する目線になってしまうのですが、あくまで上記の課題から解決策を出す練習としての目線で考えてみます。

まずスターダムへの対抗意識を捨て、新興の女子プロレス団体として他団体と仲を築いていくことです。
アンチスターダムの団体を応援しているお客さんが離れる可能性はありますが、このままでも苦しいのですからそこは仕方ありません。

昨年までならファンも「来年STARDOMからこのトップ選手が退団して、移籍してくるかも」と言えていたのですが、STARDOMが再興している今は虚しいだけでしょう。

今はGHC女子王者を含め6人もの選手が欠場しているため、人員不足感がとんでもないですが、ポテンシャルはあります。他団体と協力しつつ新人選手を成長させていくしかないですね。

2月21日現在はP.P.P.TOKYO、ベストボディジャパンプロレス、Marvelousなど上記のスターダムと交流していない団体との交流が始まったようです。

これまでの路線を変更していく中で、残念ですが、スタッフ、選手、あるいはトップのロッシー小川自身が団体から抜けることもあるでしょう。

海外ではWWEの選手にとってもAEWがあるおかげで競争が働き、よりビジネスが拡大していく面もあるそうです。
今後のマリーゴールドがこの今の苦境から立ち直ることを楽しみに見守りましょう。

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