2020日本シリーズ、原辰徳がDH制を了承した理由は

FA宣言するとされていたヤクルトスワローズ山田哲人選手の残留、巨人の活躍が期待される有望な若手、トッププロスペクトとされていた山下直江両選手のの自由契約(育成契約の結び直しを予定)もショックでしたが、二日後にせまった2020の日本シリーズはセリーグ主催もDH制を採用するというニュースが飛び込んできました。

Withコロナのシーズンで投手の負担を減らすため、ソフトバンクホークスからの申し出ということでDH制ありきの編成をしているホークスに有利な申し出と報道されています。原監督はDH制をセリーグにも推進している立場から不利な条件を飲まざるを得なかった、とされています。

しかし果たしてそれが全てでしょうか?ホークスのお願いの申し出であり、当然原監督は断ることもできたわけです。それでもなお受けたのはなにか裏の理由があるのではないか。多くの野球解説者がホークスの勝利を予想するなど戦力ではホークスが有利のこの状況ですが、原監督は勝利を狙っています。このDH制採用に原監督は何を見いだしたのか、これを考えて、お気持ち表明してみたいと思います。

1、なぜホークス有利と言われているのか

当初の予定では巨人主催のゲームの1試合目、2試合目、6試合目、7試合目ではDH制が採用されない予定でした。するとホークスはDHで起用されているデスパイネ選手が使えなくなる、あるいは左翼など普段守りなれていないポジションで使わないといけなくなります。これが通常通りになるわけで、ホークスとしては不確定要素、不安要素を消した形になります。

またDH制を採用した場合に巨人のバッターは誰を起用するのかというと、ウィーラー選手あるいは亀井選手がなるのではと言われていますが、これがウィーラー選手が打率.247、12本塁打、亀井選手が打率.255、2本塁打の病み上がりとさほど攻撃力が上がらないのではと見られています。

2.巨人が勝つためには?

野球解説者のシリーズ予想を見ていても、やはり感じるのはソフトバンクホークスの圧倒的な先発陣(東浜投手は出れないようですが)。昨年のシリーズでも相手投手を打ち崩せない中で守備のミスが出たり、中継ぎが捕まっての敗北でした。

原監督の采配は「相手にやりたい野球をやらせない」というように私は見ていますが、シーズン中でも相手のエースクラスの先発に小細工なしに実力でやられるというのが多いパターンでした。復活した巨人のエース菅野は例えホークスであっても抑えてくれるでしょう。しかし相手の千賀投手を巨人打線が打てるのか?それは他のマッチアップでも言えることです。

21菅野VS千賀、22今村VS石川、24ムーアVSサンチェス、25和田VS畠(戸郷)、26千賀VS菅野・・・どうでしょう。巨人先発が好投するも、打線が相手の投手を打てずに、力つきた先発や同点の中継ぎが打たれて敗北する姿が見えてきませんか。

幸い去年よりも中継ぎは整備されていますが、同じく中継ぎが整備されていたはずのロッテの初戦もリードしながら三点差を追いつかれ敗北しました。巨人も例え先発が好投しても、1点だか2点だかのリードでは、いかんのです。勝つためにはホークスの先発から6回で4点以上を取るしかありません。(菅野が投げる試合を除く)

3、原監督がDH制を受け入れた理由は

そんなの無理無理!と最近の試合を見てると思います。しかしそれはあくまでセリーグの、1吉川2松原3坂本4岡本5丸6中島7大城8若林9投手の打線であったからです。

1吉川2松原3坂本4岡本5丸6中島7亀井8大城9ウィーラーの打順なら?なにか相手投手次第では連打が出て1イニングに2点とれる、それが二回くらい訪れるかもしれません。そう上手くいくはずがない?そうかもしれません。しかし巨人とソフトバンクホークスではかなりの戦力差があります。普通にやっても勝てない相手、相手の戦力を少し削るのか、もしくは相手はそのままで自分の駒を少し増やすのか、策士原監督は後者を選んだということです。

このように確かに一見不利な申し出を受けたように感じますが、原監督はあくまで勝利のためにDH制の導入を受け入れたのではないでしょうか。21日の巨人スタメンを見るのが楽しみです。

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