2022年の原巨人は新時代を作れるか
ようやく一昨日に仕事納めをして、ゆっくりコーヒーを手に巨人のことを考える時間が出来た。
2018年オフに監督に復帰し、サカマルオカという軸を作り、壊滅していた中継ぎを整備、勝利の方程式を作りリーグ連覇を達成した原巨人。
しかしこの3年を支えたメンバーは今村中川重信らのいわゆる93年世代などであり、彼らは20代の終盤に入っていく。去年ベストナインを獲得した大城ももう30歳である。
彼らは2015年、2016年、2017年の由伸巨人時代のドラフトで指名された選手である。由伸巨人のドラフトは大卒社会人を中心にした、いわゆる即戦力重視のドラフトであった。
一方で原巨人はというと、この3年間バランスを取る目的もあるのか高校生を中心に指名してきたドラフトであった。来年からの巨人はこれのドラフトのメンバーが出てくるかどうかが左右する。年の瀬の今回は、2022年以降の巨人を支える第三次原巨人のドラフトを振り返りたい。
まずは上で述べたドラフトである。育成ドラフトは支配下登録された選手のみ載せる。
いわゆる由伸ドラフト
2015
1桜井2重信3与那原4宇佐見5山本6巽7中川8松﨑 育増田 育長谷川
2016
1吉川2畠3谷岡4池田5高田6大江7リャオ 育加藤 育松原 育坂本 育堀岡
2017
1鍬原2岸田3大城4北村5田中6若林7村上8湯浅
そして原ドラフト
2018
1高橋2増田3直江4横川5松井6戸郷 育山下 育沼田
2019
1堀田2太田3菊田4井上5山瀬6伊藤 育平間
2020
1平内2山崎3中山4伊藤5秋広6山本7萩原 育喜多 育戸田
ここに2021年のドラフトメンバーが加わるが、原ドラフトで一軍で活躍しているのは2018年の戸郷高橋くらいである。FULLCOUNTかなにかの記事で秋広中山菊田堀田山崎が巨人のネクストブレーク候補として挙げられていたが、他にいるのか?ドラフトを1年ずつ総括して振り返っていきたい。
1.「夢から覚める時」2018年ドラフト
2018ドラフトはまさに夢に溢れていた。唯一の大学生1位高橋はローテをなんとか守り、高校生ルーキーは優勝試合に登板した戸郷、イチロー以来の高卒ルーキー二軍首位打者を取り即座に支配下になった山下、直江横川の将来楽しみな両腕、1年目こそ棒に振るも身体をしっかり作った増田陸や阿部から1年目の坂本を超えてると言われた黒田・・・
だがあれから3年、本指名5位の松井と育成2位の平井は戦力外通告を受けて、山下航汰は支配下を求めて退団も他球団移籍がかなわず社会人野球へ。2位の増田陸、4位の横川、そして育成から支配下になっていた沼田は一軍の力はないと判断され育成契約となった。支配下に残っているのは1位の高橋、3位の直江、6位の戸郷のみとなる。
高橋と戸郷は来年のローテ候補である。横川と増田は一軍で戦える力をつけ厳しい競争を勝ち支配下に返り咲けるか?希少な左腕と右打ち野手ということで確率は低くはないだろう。同い年の同期入団3名がチームを去り、年末のドラフトで同世代の大学生が入団する。その今だからこそ奮闘を期待したい。
【注目】育成契約となった横川凱、増田陸、沼田の見返し力
2「せめて1人でも」2019年ドラフト
2019年ドラフトは失敗ドラフトと見なされた。それは当時の編成部長がドラフト後半年で左遷されたことからも分かる。1位の堀田が高校生といえど即トミージョン手術をした上、2位の大田龍も社会人ながら力を出せていないのだから仕方ないのかもしれない。その上育成指名も2名のみと調査不足と思える。さらに今年で4位の井上、6位の伊藤海も育成契約となった。もっといえば3位菊田も有鉤骨骨折した。
堀田が育成契約から支配下に昇格し、巨人の歴史あるドラ1高卒右腕の意地を見せるのか?山瀬くんも奥川がヤクルトのエースとなる姿に思うところはあるのだろう。
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3高卒と大卒の逆転【2020ドラフト】
阪神や広島のドラフト新人がチームの主力となるなかで巨人の新人は全く力になれなかった。さらに社会人野球から加入したドラ4伊藤は1年でトミージョン手術、育成落ち。
だからこそ、菅野2世、山崎伊織や高卒の中山秋広に夢を見すぎている。彼らに縋るのは分かるが背負わせ過ぎてはならない。
この年は育成選手を12名指名した年でもある。大卒捕手の喜多と独立リーグから指名された戸郷世代の戸田は1年目で支配下選手へ昇格した。残りの10名も今年こそはという思いは強いはず。来年彼らが二軍でどれだけ激しい競争をするかが今後の巨人を変えると思うのだ。
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4.まとめ
さて3年間を振り返ったが、何回育成契約、トミージョン手術という言葉を使ったか。プロ野球のチームは3年で変わるとは原監督の言葉であるが、この澱み?というか悪い流れはまた来年リセットされる。
育成契約となった選手も、期待されて支配下に残った選手も来年ガラリと変わるかもしれない。ファンは1人でも多くの戦力が出てくることを祈るばかりである。