原巨人とコロナシーズン
プロ野球は今週末で15試合、カード一回りする。そうなると戦力の見きわめもできるし、さらにもう15試合、ホームとビジターの試合を行えばシーズンの流れも見えてくる。(さすがに阪神もこのままとはいくまい)
原巨人は解説者が首をかしげるスタメン起用で勝利を重ねている。1番打者を固定せず日替わりで起用しているのだ。
昨年の2019シーズンも解説者の里崎氏が首をひねっていた。「勝ちパターンのリリーフが固定されていないチームは優勝できないのが持論だったのに、固定できなかった巨人が優勝してしまった」というわけだ。
本当は固定したい・・
もちろん勝ちパターンのリリーフにしても、1番打者にしても原監督は固定したいのが本音だろう。越智山口クルーン、マシソン山口西村などいわゆる「方程式」を作ることにも定評がある。しかし実際にそれを任せられる選手がいないのだ。今季1番打者を務めたのは吉川尚輝、増田大輝など。しかしどうも固定しきれず、相手投手の左右にあわせての起用になっている。
原監督の本音はレギュラーにふさわしい成績の誰かが固定されることだろう。シーズン前も吉川尚輝を1番で固定することを語っていた。
しかし原巨人は勝利を重ねている。1番打者が固定できず日替り、そんな弱点になりうる状況を逆手にとり、コロナ渦のシーズンによってベンチや支配下の人数が増えた今年、原監督は恐ろしい戦術を生み出した。
代打代打・・リリーフ殺しの波状攻撃
1番打者が日替りと言うことは容赦なく代打を出せると言うことでもあり、そのことで投手に代打、1番打者に代打、そして坂本丸を経て日本代表レベルの選手に成長した絶好調の主砲岡本につながる攻撃を6回~8回に出来るのだ。
それを支えるのが陽、石川慎吾、重信など他球団の層が薄いポジションならスタメンになってもおかしくないメンバー。それを相性によって使い分けることで代打成功率.362という驚きの数字となっている。
この巨人の戦術に同じベンチワークで対抗するのは難しい。圧倒的なエースやリリーフの投球で制圧するしかないのではないか。