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ハプニングの神様が、俺に中指を立てている。~in 五島~(3)
この記事は、一昨日と昨日の続きです!
こちらからどうぞー!
さて、凍てつく寒さに震えながらもバスに乗り、なんとか目的地まで歩を進めることに成功した。
バスに乗る前に連絡していた、バイトの担当者に再度連絡。
「タクシーに乗れなくて、けっこうギリギリになるかもしれないです。すいません。急ぎます。」
タクシーじゃなきゃ移動できない場所に送られることになったのは、ほんの1週間前だし、1週間前にはすでにタクシーの予約など埋まっていただろう。選挙の日のタクシーはほとんど選挙のスタッフに貸し切られてしまうからである。
でもやっぱり謝った方がいいと思い、丁寧に謝るとその担当者は、
えー!大変っすねー!(笑)
間に合うといいなー(笑)
みたいなニュアンスで元気いっぱいに返事をしてきた。
いやいやいやいやいやいやいやいやいや
タクシーの予約はそっちがするべきだし、せめて「であれば、会場のスタッフに連絡しておきますね。」ぐらいは言うべきだろう???
てめぇ、、、
えー!大変っすねー!(笑)
だと???
しかも、
間に合うといいなー(笑)
だと???
ただでさえ焦っていて気持ちが落ち着かない僕は、この返事にカチンときて、もうテキトーに返事をして電話を切ってしまった。
まぁいいさ。
間に合えばいいんだ。
バスが目的地に近づき、時計を見ると、18:47ぐらい。
間に合うんじゃないか??
料金を払い、バスを出ると、衝撃の光景が広がっていた。(イメージ)
終わった。
「一寸先は闇」という言葉はおそらくこの道をモチーフに作られたんだろう、と思うぐらいの、闇、闇、闇。
本当に街灯がなかったので、とりえあずiPhoneのライトをつけて歩くことに。
しかもGoogleマップは、林の中を歩け、と命じてきた。
そんな無茶な(´·ω·`)
正直言うと、暗所が本当に苦手なので、かなり迷った。
遅れるけど、遠回りをして明るい道を行くこともできる。
いや、、、でも、、、
間に合わねば。
僕は覚悟を決め、夜道に飛び込んでいった。
近くに民家はなく、iPhoneの光だけが唯一の頼り。
寒さからか、恐怖からか、手足は震え、息は乱れる。
くじけかけたその時、最高のアイデアが浮かんだ。
周りに人もいないし、音楽をかけて歩こう、、、!!!
こういうときは、できるだけ明るい曲がいい、、、
この永遠の闇すらも照らしてくれる曲、、、
この恐怖心を一瞬で吹き飛ばす曲、、、
そんな曲、これしかない、、、!!!
君にジュースを買ってあげる❤
僕は五島の漆黒の夜道、『君にジュースを買ってあげる❤』を爆音で鳴らし、爆走した。遅刻しそうだから。
僕はジュースを買ってあげる~~~
スタタタタタタ、、、(走)
恋ってやっぱり ギブ&テイク~~~
スタタタタタタ、、、(走)
求めてばかりじゃ切ないね~~~
スタタタタタタ、、、(走)
走って走って、走った。
すると遠くに光が。
それは開票の会場だった。
もう少しだ。もう少しだ。もう少しだ、、、!!!
門が見え、エントランスが見え、ドアが見えた、、、
館内に入った。暖かった。
さっきまでは孤独だったが、今は人が周りにたくさんいる。
時間も18:57。
よかった、、、事なきを得た、、、
でも一つ疑問が。
周りの人が自分を見ている。
なぜだ?なぜだ??
すると僕は太もも当たりが、少しだけ震えていることに気づき、ジーンズのポケットを見てみた。
君にジュースを買ってあげる❤ 君にジュースを買ってあげる❤ 僕のジュースを半分あげる❤ 君に❤ たまに❤ 僕のジュースを❤ あげる❤ 君にジュースを買ってあげる❤ 君にジュースを買ってあげる❤ 僕のジュースを半分あげる❤ 君に❤ たまに❤ 僕のジュースを あげる❤
まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまず
完全に変態である。
百点満点の変態だ。
完全無欠の変態、開票会場に参上!!、である。
僕は、人生で恥ずかしかったことランキング暫定3位の原因の電源をそっと落とし、館内に入っていった。
開票作業自体は無難に終わり、その後はタクシーが取れ、ホテルまで無事帰還できた。
翌日の朝に船に乗り、長崎市に帰還。
その後は何事もなく、無事に家に帰ることができた。
今回の一連の出来事を振り返ってみて、学びがいくつもあった。
それぞれ箇条書きにしてみよう。
1.どうせ時間にルーズなのは変わらないのだから、自分を過信するな。
2.高齢者と話すときは、何より慎重にしろ。
3.理不尽を耐えろ。
4.コンビニは当たり前にはない。
5.心が死んでからが、根性の見せ所だ。
6.不審者を恐れて、夜道にグループ魂を爆音で流しながら全力疾走するのは、誰よりも不審だ。
この6つ。以上!
このバイト、もうやりません。
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