ハワイで死にかけた話 ①
ハワイで死にかけた話。②はこちらから!
昨日は、「無駄」について東京事変とタランティーノと無駄づくりを参考にエッセイを書いてみました!リンクはこちらから!
あと、一昨日までは、ビートルズのサージェントペパーズについて書いてました!パート1、パート2、そしてパート3!
こんにちは!!
今日はさっそくですが、
ハワイで死にかけた話します!
時は遡ること、2019年、、、僕は、大学一年生でした。
ある日のこと、大学構内をのそのそと歩いていると、海外インターンシップに関するポスターを発見。
「海外」は好きだけど、「インターンシップ」という言葉は大嫌いな僕は、少し怪訝な目でそのポスターを見てみました。
すると、そこにはこんな感じのポスターが。
へー、インドはこんな感じか~
ほーん、フィリピンにも日本語学校あるんやな~~
え、ん???
ウブでバカだった僕は(今もウブでバカだけど)、ハワイと高級新築ホテルという言葉に心が揺らいだ。
しかも、2週間で15~20万、、、けっこう安い、、、
ちなみに、その15~20万には、飛行機代、宿泊代、宿泊地までの移動代が含まれていて、なかなかおいしい話だったのだ。
僕はにやにやしたまま寮に帰り、実家に住む母親に、電話越しの土下座でお願いした。
電話越しだったが、母親にはその誠意は伝わり、その費用は工面してもらえるようになった。あぁ、なんて幸せ者なのだ。
あー、楽しみー、とつぶやいた僕は、大嫌いだった学生寮のベッドで大の字になり、口元が緩んだまま、大きく息を吸った。
しかし、この時、僕は知らなかったのだ。
この旅行が、とんでもないことになるということに。
インターンに行く学生の顔合わせの日。このインターンは本来、2年生向けのものだったので、ほとんどが2年生の先輩方だった。
指定された教室に行くと、そこは学生たちでいっぱいだった。ほとんどが知らない顔ぶれだったので居心地が悪く、隅の方に小さくなって座っていると、知らない男子学生に話しかけてもらった。おそらく先輩だろう。
「どこ行くのー?」と聞かれたので、「ハワイです!」と答えた。すると、その先輩は「俺もハワイ!勤務先は?」とさらに訪ねてきた。僕も「ホテルですよー」と言うと、その先輩は、「俺もホテルだわ!一緒にがんばろな」と言ってくれた。
優しい先輩だ。これは頑張れるぞ~と、ウキウキしていると、この説明会を開いた先生が教室に入ってきて、全員に何かの冊子を配りだした。
それは当然、インターンの概要だった。僕もその先輩から一冊受け取り、そそくさとハワイのページを探しながら、いろいろと妄想を始めた。
勤務先のホテルは街のど真ん中にあるから、デパートでショッピングでもしながら帰れるな~~
海が客室の窓から綺麗に見えるらしいから、身も心もかなりリラックスできるだろうな~~
はい、ハワイのページみーっけ。どれどれ。と見ると、思いがけない記述に目を疑った。
○○たいが 勤務地:真珠湾
・・・
WHAT ?
すでに心はハワイにある僕は、ついつい英語でツッコんでしまった。
どういうこと??え、だってホテルで申し込んだよね??
そのミーティング後に先生に確認すると、このインターンシップは2年生向けだから。2年生が優先。当然でしょ??みたいな返事をされて(遠い記憶と、未だ残る強めの感情により、実際の話し方にかなり脚色。)、控えめに、静かに、ブチギレながら教室を後にしました。
大人なんか、、、もう信じるもんか、、、
イヤホンを耳に突っ込み、けっこうエグめな歌詞のロンドンパンクを聴きつつ、その日は帰宅しました。
時は流れて。
渡航日の朝。ハワイに行けるだけで嬉しくて、勤務地なんかもうどうでもよくなっている僕は、ウキウキで重たいスーツケースを持ち、住んでいる県の空港から関西国際空港に飛び、そこでハワイに同行する先輩方と合流した。そこからは飛行機に乗り、約9時間のフライト。
実は、僕はハワイに行く道中にもすごく楽しみにしているものがあった。それは、飛行機内で楽しめるエンターテイメントである。
長丁場のフライトといえば、機内食もそうだけど、やっぱり楽しみなのは前の座席についているモニターでみる映画とかドラマでしょ!!
飛行機ではなぜか、日本ではまだやってない映画とかが日本語字幕付きで見れたりして、めちゃくちゃお得感がある。もはや、それだけが楽しみに飛行機に乗るようなものである。ずっと座ってるの、ほんとは辛いし。ケツ痛いし。
しかし、いざ飛行機に乗り込むと、そこにはモニターはなかった。
あー、
ま、ええわええわ。
許したる。許したる。格安のインターンやし、格安の航空会社やもんな。ええわええわ。しゃあないわ。そうよな。そうよな。
まだ現地についてすらいないのに、いろいろ起こりすぎて、もう僕の中にはおおらかな関西人が住み着いていた。
長いフライトを終えて税関を抜けた僕たちは、先に現地に到着していた、インターンの説明会を開いたあの先生と合流した。先生は日本で最後に見た姿とは違って、やや痩せており、無精髭を派手に生やしていた。
その後、観光バスに乗り、2週間お世話になる宿に向かった。
その宿は、ハワイ大学の寮で写真を見た限りではまぁまぁの広さだった。別に寝るだけだし、と思っていた僕はそれほどの期待もしてなかった。
部屋は二人部屋で、相部屋になった先輩とも意気投合し、明日からのインターンを楽しみにすらしていた。
ふと部屋の奥の方を見ると、一つしかベッドがなかった。
おや?添い寝か??と思ったが、手前の方にキャンプの折り畳み椅子のようなものを見つけた。
その瞬間、片方が「ふかふかのベッド」、そしてもう片方が「死ぬほど固いベッド(もはや大きめの椅子)」に寝ることになるという事実を確認し、両者の間に稲妻が走った。
殴り合いの末(?)、1日ごとに交代するという条件でお互い落ち着き、なんとか僕はベッド(硬い方)に腰を下ろした。
その後、はっと思いだした僕たちは、翌日からのスケジュールを確認することになった。するとそこには、朝7:30に現地集合の文字が。
朝、7:30、、、
まぁ、ええわええわ。
またキレ気味の関西人がゾンビのように心の中を蝕み始めていたが、なんとかその条件をのんだ。
俺、めちゃくちゃ朝弱いけど、7:30なら何とか間に合うんじゃないか、、??
そんな無駄な期待をしつつ、今いる寮から真珠湾までの距離をGoogleマップで把握。すると、
ふーん。おもしれー時間。
まぁ、落ち着こう落ち着こう。
よしよし、、、逆算してみよう、、、7:30に集合として、バスで1時間、、、
しかも、寮からバス停まで10分、、、
起きて準備するのに30分は欲しい、、、
起床、最遅でも、5:50。
終わった。
早起きができるみなさんにはわからないでしょうけど、僕にとって5:50は、3:00です(?)
これが2週間続くのは、正直しんどいけど、まぁやるしかないな…と僕はなんとか腹を括った。
絶望とともにインターンははじまったわけですが、それ自体はけっこう楽しかったです。接客したり、案内したり、チケット販売したり。
何日か経って仕事にも慣れたある夜、硬ぇベッドで横になっていると、何かの気配を感じた。
認めたくないが、それはヤツだった。姿をはっきり見なくてもそれは明らかだった。
蒸し暑い夜に、キッチンに颯爽と現れ、小さい体で暴れ回り、我々の眠気を3日分は吹き飛ばすヤツである。
どうする、、、どうすればいい、、、
何を隠そう、僕はヤツが現れない場所で生まれ育ったので、ヤツとはこれが初接触だった。
僕が想像していたヤツのスケールが、コレだとすると、*イメージ
ハワイのヤツはこんなん。*イメージ(再掲)
とりあえず、シャワーを浴びていた相部屋の先輩に向けて絶叫し、助けを求めた。
「で、でました!!!!!!!!」
ここは地元でも"出る"と噂のトンネルか?と言わんばかりの迫力で叫ぶと、先輩も慌てて出てきた。
状況をしどろもどろに説明すると、先輩もヤツの捜索に協力してくれた。しかし、ヤツはいなかった。
すると、隣の部屋から、
ウォォォォォォォォォ!!!!
という叫び声が聞こえてきた。もしこれがコナンの世界であれば、BGMが唐突に変わる展開そのままである。
僕が慌てて駆けつけると、ヤツはその部屋の先輩が持っていた、髪に使うハードスプレーでカッチカチになっていた。(らしい)
まるで動物園の我々は、寮の中でたちまち注目を集め、別の日本人の先輩はもちろん、自分たちとは全く関係ない外国人にも怒られた。
ちなみに、僕はそこで人生初、本物の"SHUT UP!!!"をいただきました。
そんな感じではじまった僕のハワイ。
でもこれ序章なんですよ、、、
マジで勘弁してくれや、ってことが次々起こります。
明日の記事のサブタイトルは、例えるならば、
「恐怖!逃れられないゆすりと船酔い!」
って感じですね、ほんとしんどかったです。
また明日!
小金持ちの皆さん!恵んで恵んで!