取材依頼について
※こちらのnoteは、メディアの方々向けです。
2024/3/12修正版です。
取材依頼をお受けする条件や、私自身の経験について軽くまとめます。
この記事の中に取材依頼フォームを用意しておりますので、こちらの記事をすべてお読みいただいてから取材依頼フォームにご入力いただけますと幸いです。
(一度取材をしていただいたことのある方はこの限りではございません。直接ご連絡をいただければと思います。)
取材で聞かれることの多い内容についてまとめますが、こちらに載っていることを無断で使うことはご遠慮ください。
プロフィール
名前:新橋みゆ
年齢:23歳
(誕生日は年末年始で多くの企業が休業になっている期間中です。放送日を教えていただければ、放送日時点での年齢をお伝えいたします。)
所属:社会人、NPO法人ピルコン(フェロー)、SRHRユースアライアンス
していること:性に関する知識を広める活動、若者の性の実態を伝える活動
夢:高校生で妊娠した子が、適切な配慮のもと学び続けられる環境が整うこと・性について知らないことで困る子がいなくなること
活動のきっかけ:高校3年生の時に予定外の妊娠・中絶を経験したため
中絶について
私の中絶に対する思い
私は、中絶は必ずしもマイナスなものではないと考えています。
中絶をして精神的に辛い思いはもちろんしました。
20歳のときに書いたこちらの記事をご覧いただければ、中絶をした後どんな思いでいて、それがどのように活動につながったのかがよくわかると思います。
中絶をして5年経った今、改めて高校3年生のときの中絶という選択が良かったものかどうかを自分に問うと、「良かった」と胸を張って言えます。
それは、この5年間が充実していたからです。
私にとって産むか産まないかという選択は、高校を辞めるかどうかと等しく、そして「中卒か大卒か」を選ぶ選択でした。
大人は妊娠しても働き続けられる制度があるのに、なぜ高校生が妊娠すると学生を続けるための制度がないのか、すさまじく悔しい思いをしました。
私は高校生を取り巻く「制度」から子どもを守ることはできませんでした。
それが私の活動の原動力です。
中絶を選択していなければ、ここまでの強い原動力はなかったと思います。
結果、500人ほどを前にしても緊張しなくなるほど講演活動をできたり、私だから伝えられることを武器に、政策提言活動をするチャンスをいただくなど、普通の大学生ではできない活動をいろいろとすることができました。
そして、それにともなって多くの人々と出会うことができました。
何より、自分の中に譲れない【軸】ができ、その軸から外れなければ大体のことは挑戦しても大丈夫、と思うことができる自信もつきました。
産んでいたら産んでいたで何かしら経験していたと思います。
「産まない」選択の先には、後悔や懺悔し続けることしか待っていない、命をなくしたのだから当然それしかないと思っている人は多いです。
でも、実際は違う。何かのために産まない選択をした以上、妊娠を中断したことでできるようになったことがあるはずだし、そもそも産まない選択の先にも明るい未来はあって、良い経験をするチャンスはある。
当たり前のことに聞こえるかもしれません。ただ、しっかりと中絶経験者が主張しないと世間の人に理解してもらえないことです。
私はこの事実を多くの人に知ってもらいたいと考えています。
もし仮に、「中絶を悪・辛いことばかりのもの」という考えを広めてしまうと、今妊娠していて産むか産まないか迷っている人や、将来その状況になった人が、その時産まない選択をすることがベストな選択であっても、「中絶は悪いこと」という風に捉え、中絶を選択できなくなってしまう可能性があります。
中絶はSRHR(性と生殖の健康と権利)において女性の権利であるとされています。
全ての女性が、妊娠したときに、自分の状況(経済的・身体的…etc)を鑑み、ベストな選択をする必要があります。
その人たちをエンパワメントする意味でも、中絶が必ずしもマイナスではないという面を伝えたいし、逆にその選択を失わせるような報道には関わりたくないと考えております。
ちなみに、「中絶は必ずしもマイナスなものではない」という言葉にはこだわりがあります。
中絶はポジティブ!と言い切れるものではさすがにありません。
産むか産まないかは、命の選択です。その後の人生を左右するような、過酷な選択を、中絶できる短い期間の間に決めなくてはいけません。
中絶後の人生を意識して「ポジティブにしよう!」と意気込むことはできても、中絶そのものがポジティブになることはその選択の難しさからないのではないかと考えています。
相手の男性について
私と相手の男性が通っていた中高一貫校では、性教育のタイミングがかなり遅く、避妊についての授業もほぼありませんでした。
相手の男性は、私が妊娠した段階では性教育を1度も受けておらず、私の予定外の妊娠と中絶は、性教育がきちんとなされていないことが原因となります。そのため、相手の男性もまた被害者であると考えています。
さらに、おそらく私が通っていた中高一貫校の先生方も十分な性教育を受けていないがために(教職課程で性教育について学ぶ機会はほぼありません。)、授業で十分な性教育をしたいと考えていても、十分な性教育が行えなかったのではないかと私は考えています。
従って、私や相手の男性、私が通っていた学校を悪者にするような演出はお控え下さい。
現在行っている活動に関して
現在は、性に関する知識を広める活動・若者の性の実態を伝える活動を主にしています。
性に関する知識を広める活動
【NPO法人ピルコンのフェローとしての活動】
・中高生向けの性教育講座
・先生や先生の卵のための性教育講座
(PILCON for Educators!(2020年度))
講演の場でお話させて頂いています。
(NPO法人ピルコン所属であるということをメディアで出す場合は別途ピルコンに企画書等を送って許可をいただく必要があるので、事前に私にその旨をお伝えいただけると幸いです。)
【教員の卵向けの性教育講座の企画・主催】
2019年と2021年に教員の卵向けの性教育講座を企画・主催しました。
このイベントでは、「学校現場で、セクシャルマイノリティの子を傷つけないためにはどのような配慮が必要か」など、性教育の観点から学校現場で配慮が必要なことなどについて参加者同士でのディスカッションを行いつつ、講演を進め、参加者だけではなく講演をしている私も学びを深めることができました。
若者の性の実態を伝える活動
【Xやnoteを用いた発信活動】
こちらのnoteやXで、2019年より若者の性の実態を発信しています。
【政策提言活動】
若者の性の実態を伝える政策提言活動を行っています。記載できるもののみ、以下に記載します。
・2022年2月28日開催 「どうする日本のSRHRー若者と国会議員意見交換会」
SRHRユースアライアンスの一員として、参議院議員会館で行われた意見交換会で提言しました。
若者の性に関する情報・医療へのアクセスには、「情報は届いているが、医療にたどり着けない」「情報すら届いていない」という大きくわけて2つの課題があることを強調しました。それぞれの課題について、受診や避妊・中絶などのテーマごとに、起こっている具体的な問題やその原因と、これらを解決するものとしてユースクリニックの設置を提言しました。
発表の様子をポストしております。こちらも参照ください。
(リプ欄に発表の前半部分の動画がございます。)
こちらの意見交換会の開催報告レポートはこちらをご覧ください。
私が取材をお受けする理由
私が取材をお受けする理由は、2つあります。
1つ目は、中絶した人の「その後」を多くの人に伝えたいからです。
前述したように、中絶は必ずしもマイナスとなるものではありません。毎日絶望しながら生きているわけではなく、中絶したことでできるようになったことをしつつ毎日過ごしています。中絶をなぜ選ぶのか、選んだ先でどのように時間を使っているのか知ってもらうこと、なぜ予定外の妊娠が起こるのか知ってもらうことで、中絶の悪いイメージを払拭したり、産むか産まないか迷っている人をエンパワメントできたら嬉しいです。
2つ目は、高校生が必要な支援を受けつつ学び続けられる環境の実現のために、その必要性を知ってもらいたいからです。
H29年度中教審によって、公立校で生徒が妊娠した場合、退学させないようお触れが出ました。そのため、公立校では退学とならなくなりましたが、私立校では依然として退学となることが多く、その後の受け皿もあまりありません。
体調の変化が妊娠中は激しく、また学校内での事故を学校の先生方は恐れていることを考えると、妊娠した子がそのまま同じ学校に通い続けるよりかは、妊娠に対応した学校が日本にもあるべきではないかと考えております。それを知ってもらいたいです。
妊娠した子が通える高校について、詳しくはこちらをご覧ください。
取材依頼を受ける条件について
ここまでお読み頂きありがとうございます。
小出しに書いていたこととはなりますが、取材依頼を受ける条件についてまとめます。
※こちらに書いてある条件は最低限の条件となります。企画が私に合わないと感じた場合は取材を断らせて頂くこともありますので、ご了承ください。
・取材依頼フォーム入力日から放送予定日まで4日以上あること
学生ですので、時間の制約があります。そのため、放送予定日から4日ない場合は、大変申し訳ございませんがお断りさせて頂きます。
・私をアクティビストとして扱い、中絶経験者としてのみ扱うことはしないこと(予定外の妊娠・中絶のきっかけ・中絶後の活動内容を含めること)
中絶の話をすると、批判的な言葉が届くことが多々あります。
しかし、中絶をきっかけに様々な活動を始めたことを伝えると、
「中絶したのは許せないけど、活動をしているならまあいいや」と視聴者が捉えてくれることがあります。そのように捉えてもらえると、私への批判的な言葉が減るため、中絶経験者としての話のみにしないで頂きたいです。また、中絶の話題で批判的なコメントがくるときは、①予定外の妊娠・中絶のきっかけ、②中絶後の生活・活動内容 が明らかになっておらず、その部分で批判的なコメントがくることが多いです。
そのため、これらを含めていただくことや、VTRの中で中絶の話が概ね50%未満(残りの50%以上は、私の活動のお話)にして頂くようお願い致します。
また、プロフィールでは私の名前とTwitterのアイコンを出して頂くよう、お願い致します。
(「20代女性」といったようなアバウトな表記の場合は取材をお受け致しかねます。)
・中絶をマイナス・ネガティブなものとして扱わないこと
私の中絶に対する思いや、様々な理由によって妊娠したら中絶をするしかない方、既に中絶を決めた方、中絶をして精神的に辛い状況にある方が「中絶は悪いことなんだ」と追い込まれないようにするため、また中絶という選択を奪わないようにするためです。
・私と中絶当時の相手・私が通っていた学校が悪者のようにならない演出を心がけること
中絶は、伝え方や拡散の仕方によって、心ない言葉をかけられることの多い出来事です。私一人が責められるならまだしも、私の活動によって当時の相手や、私が通った母校が傷つけられることは、相手にとっては迷惑なことで、避けたいことです。もちろん、どのように演出をしたとしても、心ない言葉が届きますが、できるだけそのようにならない演出を心がけるようお願い致します。
・私の中絶経験談はあくまで私個人のものであるということを踏まえること
中絶後にどのように感じるかは個人差があることです。「私の経験=中絶した人全員が経験すること」とならないようにお願い致します。
また、それに付随して、私がした経験を、時系列にして事細かにメディアでお話することはありません。
例)付き合い始めて何ヶ月後に最初の性行為をしたか、最初の性行為から何ヶ月後に妊娠したか、等
私のケースを事細かにお話しても、私と全く同じ経験をする人は当然いないことから、意味が無いと考えています。
・顔出しをしないこと
私は、顔出しをせずにアイコンを用いて活動させて頂いています。
そのため、私の姿はできるだけ写さず、アイコンでの出演を基本とさせて頂いております。
(何か明確な理由がある場合には私の姿を一部お見せすることを検討します。)
・首都圏で放送されるテレビ局の場合は、声を変えて頂くこと
中絶の経験を周囲の人全員に言っているわけではないということ、私の相手のプライバシーのこともあるため、首都圏で放送される番組の場合は声を変えて頂くよう、お願い致します。
・自宅以外での取材として頂くこと
中絶の話はセンシティブなものであり、家族がいる環境下ではお話することができません。
そのため、自宅以外での取材をお願いいたします。その際に使う貸会議室等の費用はそちらでご負担頂けますと幸いです。
取材依頼の際の連絡手段について
取材依頼は、こちらのフォームにお願いいたします。少々質問が多く、お手数おかけしますが、取材依頼を頂いたあとのコミュニケーションをできるだけスムーズにしたいと考えておりますので、ご協力頂けますと幸いです。
連絡はメールでお願いいたします。(LINEは完全にプライベートなものとして使用しているため、対応できかねます。)
最後に
ここまで長々とお読みいただき、ありがとうございました。
もし企画の趣旨と合うようであれば、取材依頼をお待ちしております。
(取材時期や内容によってはお断りすることもございます。ご承知おきください。)