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映画『パチャママの贈り物』とは? ペルー・アンデス山脈を舞台にした感動作を紹介!

2009年12月19日に公開した映画『パチャママの贈り物』
これは、ペルー・アンデス山脈が舞台になっている映画です。

「私はいま、アンデス山脈にいる」という錯覚を起こすくらい、美しい映像が印象的です。
特に、劇中に登場する南米ボリビアのウユニ塩湖のシーンは、格別……!!
何度みても、息を吞むくらい圧巻のシーンです。

今回は、映画『パチャママの贈り物』の魅力について、まとめていきます。


パチャママとは?

パチャママとは、アンデス山脈に住む先住民たちが信仰する女神のこと。
パチャママ=《地球の母》とされています。

自然や環境、人々の生活に深く関わる存在が、パチャママなのです。

パチャママを信仰する人々は、自然と共に生きることが大切だと考えています。
そのため、環境に配慮し、自然と調和した生活を送るように心がけているのです。

また、パチャママは豊穣や健康、幸福をもたらす女神としても信仰されています。
収穫の祭りや結婚式、誕生日のような行事では、母なるパチャママに、感謝や祈りを捧げます。

現代のペルーでも、パチャママを信仰する人々が存在します。
特に、アンデス山脈やその周辺地域に住む先住民たちの間では、パチャママの信仰が根強く残っているのです。


映画『パチャママの贈り物』の魅力とは?

『パチャママの贈り物』は、ペルー・アンデス山脈の神秘を描いた映画です。
インカ帝国時代から続く祖先信仰に焦点をおいている内容で、観終わったあとは深い感動に包まれます。

ここでは、『パチャママの贈り物』のおすすめポイントを紹介していきます。


おすすめポイント①|美しい映像と音楽

 『パチャママの贈り物』では、アンデス山脈の美しい自然と景観が、たくさん取り入れられているのが印象的です。
松下俊文監督がもっとも得意とする《映像美》が前面に出されている映画なのです。

また、劇中では伝統的な楽器や音楽も流れるため、物語の世界観が際立ちます。
特に、ルスミラ・カルピオの声は「奇跡の歌声」といわれています。
この美しい歌声は、劇中で流れると鳥肌が立つので、必見です!


おすすめポイント②|民族背景

映画の舞台となるペルーには、インカ帝国時代から続く祖先信仰があります。

そのなかでも、パチャママは特に重要な神です。
パチャママとは、インカ帝国の末裔であるアンデス先住民の言葉で「母なる大地」のこと。
土地や自然、豊穣などを司る女神として崇拝されています。

また、アンデス山脈に住む人々は、自然や山々を神聖なものとして敬い、その恩恵に感謝する信仰を持っています。

『パチャママの贈り物』では、このようなペルーの祖先信仰が描かれているのです。


おすすめポイント③|ヒューマンヒストリー

南米ボリビアのウユニ塩湖に堆積した塩を切り取って、生業にしている親子がいます。
少年の名前は、コンドリ。
「祖母の死」「友人との別れ」を経験したコンドリの心の成長を描いています。

出演している演者は、すべて現地の人。
そのため、日常の手慣れた動作や自然体の演技が、観る人の心にすっと響くのです。


おまけポイント|松下俊文監督が出演している!?

映画には、現地の人が出演していると説明をしました。
しかし、実はこの映画のなかに、松下俊文監督が出演しているシーンがあるのです……!!

よくみていても見逃すくらい、現地の人たちと溶け込んでいます。
ウォーリーをさがせ、より難しいかも……?

映画をつくるとき、現地の人たちと一緒に生活をしながら撮影をしていたという、松下俊文監督。
彼らとの信頼関係を築いたからこそ、現地の人たちと一緒に出演をしても、違和感がないのかもしれません。


まとめ

『パチャママの贈り物』は、ペルー・アンデス山脈の自然や祖先信仰を描きながら、主人公の成長を通して《生きるとはなにか》を伝える感動作品です。

映像美が印象的であり、ストーリー展開も目が離せません。
ペルーの文化や自然に興味を持つかたにも、おすすめです。

ぜひ、たくさんのかたに観ていただきたい作品です。



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