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日銀「決済システムレポート2024」公表

2024年9月10日、日本銀行は『決済システムレポート(2024年9月)』を公表しています。
 
このレポートは、前回の2019年3月から5年ぶりの公表となります。

内容は、決済システムを取り巻く環境や、日銀ネットや全銀協システムなどの各種の決済システムの動向についても記述されています。

また、金融サービス分野の標準化、中央銀行デジタル通貨への日銀の取り組みなどを70ページ以上にわたって図表などを使い記述しています。

「わが国の決済システムの鳥瞰図」などは、証券決済までを含めて“取引・指図・照合”→“清算”→“決済”までを図表とする事で、理解しやすいモノとなっていると思います。
 
最後の<決済の未来>の中では、“伝統的な決済システムの利点と課題”、からオープン API やクラウドなどによる“新たな技術の潜在可能性とリスク”についても記述しています。

特に“中央銀行・民間主体の役割分担を巡る歴史的知恵”として、銀行の銀行である中央銀行による銀行券の発行尾、民間銀行による信用創造(保管額以上の金額の貸出)といったことが、この先の未来ではどのように変化するのか、その可能性なども記述されています。
 
個人的には、中央銀行による市場金利の調整が今後は、どの様になって行くのか気になりますが、クロスボーダーな世界では、国ごとの金融調整なども意味がないものになってしまうのかも知れません。 

ちなみに、日本銀行は「金融システムレポート」を原則年2回公表しています。
こちらは”金融システム全体の状況についての分析・評価を行うレポート”となります。
その目的は”わが国金融システムの安定性を評価するとともに、安定確保に向けた課題について金融機関を含む幅広い関係者とのコミュニケーションを深めること”としています。

本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。

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