終戦の日に寄せて【カムカムエヴリバディ】
こんにちは。
こんばんは。
おはようございます。
こばっちです。
8/15は終戦記念日。毎年、戦争の記憶を扱った特番が増えると「ああ、夏だな。」と思う。くそ現代っ子ごみかす10代なりに、真剣に番組を観たり、考えたりするわけだ。(ヤバイTシャツ屋さん「くそ現代っ子ごみかす20代」にかけて)
でも、戦争について学ぶことは、自分で積極的にやらないと難しい。そんな中、私は朝ドラ「カムカムエヴリバディ」と出会う。
カムカムこと「カムカムエヴリバディ」は、史上初、3人のヒロインが織り成す100年のファミリーヒストリー。初代安子を上白石萌音さん、2代目るいを深津絵里さん、3代目ひなたを川栄李奈さんが演じた。
キーワードはひとつやふたつではないのだが、初代安子編のキーワードのひとつは「戦争」だった。何を隠そう、松村北斗が演じた安子の夫・稔(みのる)が戦死してしまうのである。
小さな和菓子店の娘と地元の名家の跡継ぎ。様々な壁を乗り越えて結婚した2人だったが、ほどなくして稔さん(イントネーション大事)は学徒出陣で出征する。稔さんの帰りを待つ安子。しかし、祈りも虚しく、帰らぬ人となる。その上、空襲で母と祖母が、その死で憔悴した父も命を落としてしまう。安子は、戦争で一手に大切な家族を失ってしまったのだ。
放送開始2週間ほどは、安子と稔さんのラブストーリーにキュンキュンしたり、昭和の温かさが感じられた。その幸せが引き裂かれていく様は、あまりに残酷だった。その物語に多くの人が心を痛めたのは、「フィクションだけどフィクションではないから」だろう。カムカムの物語は、登場人物だけのものではない。
安子と稔さんのように、出征前に結婚しても、夫婦としての時間がわずかだった人もいただろう。るいのように、お父さんの顔を写真でしか見たことのない子もいたはず。
私が強く感じたのは「人の営みは続いていく」ということだ。戦争の記憶というと、どこで空襲があったとか、だれが戦ったとか、どれくらいの人が亡くなった、といったことが取り上げられる。でも、戦争があっても、街が焼かれても、人は生活していかなきゃいけないし、止められない。いや、止めないのだ。「たちばな」の人々は砂糖や小豆が手に入らなくても、「つらい時だから甘いもので笑顔になってほしい」と和菓子を作り続けた。岡山の人々は、10月には即席の小屋で商いを再開していた。強く生きてくれた方たちのおかげで、今の自分の生活のあるのだと、空に手を合わせたくなる。
稔さんが出征前に語った言葉だ。
こんな世界を守っていかなきゃな、と心を新たにして、黙祷を捧げる。
ヘッダーは、カムカムのオープニングの一幕。