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ウインブルドン2024

今年のウインブルドン女子決勝は、B・クレチコバ(チェコ)とJ・パオリーニ(イタリア)との対戦で、激しいアドバンテージの取り合いの応酬で、なかなか魅力的な試合でした。
男子の決勝もすでに終了しています。

ウィンブルドンのセンターコートは、ウィンブルドン大会期間中のみ使用され、年間でたった2週間の為に美しい芝は養生されています。そして、決勝がすべて終了するまで、その芝は選手の激しい動きのために、削られ剥げてしまいます。

今年の決勝を見ていて、何か違和感を感じました。
それが何なのか、やっと思い至りました。それは、芝生の剥げている部分の位置でした。

タイトルの図形は、テニスコートを模したものです。
少し濃い緑の中の部分がプレーする場で、シングルスコートと思って下さい。その外側の少し薄い緑の部分にプレーの球がいったらそれはアウトですね。

今年のコートの状態を見ると、シングルスコートの中の芝生は、ほとんど剥げていません。エンドラインより外側(図では黄色い部分)が、激しく痛んでいて、緑が残っていません。ところが、ボリス・ベッカーやシュテフィ・グラフらが活躍したころは、シングルコートの中が緑が無くなって(図の空色の部分)いました。

テニスのスタイルが変わったのでしょう。昔のように、前に出てボレーで得点するスタイルを、あまり見かけません。
芝生の傷み具合で、スタイルの変化に気づくことは初めての経験です。

それほど、テニスに造詣が深いわけではなく、にわかファン的にこの時期だけ中継を見る人間なので、却ってこの変化に気が付いたのかもしれません。それがどうしたとは、選手から見れば言えない問題でしょう、なぜなら、選手の個性で、どこら辺のエリアで戦うことを得意とするかにかかわってくるからです。

テニスを見ていて面白いと思うのは、心理面で強いものを持っている選手でも、いったん崩れるとそう簡単に挽回できないことが往々にしてあります。逆に、ノってくると手が付けられないほど、何をやっても得点に結びついてしまう時が有ります。

生身の人間がするスポーツのだいご味は、実は心理戦にあると思っています。卓球にしてもバレーボールにしてもバスケットボールにしても、あんなに好調だったのに、少しのミスから、まったく得点できなくなってしまうことがしばしば起きます。

メンタルの力を、一定に保つことは、どんな世界でも大事なことですが、スポーツの世界はそれが短時間であっても、かなり厳しいことはゲームを見ていればひしひしと伝わってきます。


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