初めてのアルバイト①
暗鬱だった大学入試を終え、高校を卒業した私はアルバイトを始めることにした。
18歳という年齢はなんだか難しい。人によっては就職し自立している人もいるわけだから、傍から見ればもう立派な大人なのかもしれないが、自分のこころは未だ両親におんぶにだっこ状態の子どもなのである。
最近、、特に高校を卒業したあたりから生物学的な年齢と精神年齢のギャップから生まれるもやもやした感覚に思い悩むことが増えていった。
そこでそのギャップを軽減するためにアルバイトをしようと思い立ったのだ。
昔からお金への執着心は不思議なくらいになく、最低限暮らしていければよかった。でも自分の労働から生まれる賃金を手にしてみたいという好奇心はあった。
アルバイト先に選んだのは家から近いおしゃれなカフェだ。
そこはたまに客として利用するが、前から店員の質が高いと感じていた。雰囲気を崩さない見た目の人しかおらず、言葉遣いもファミレスなどとは区別されていることが明確に感じられた。
運よく募集も出ていたことだし、ここにしよう。と電話をかけ、とりあえず面接の約束にこぎつけた。よし面接は3日後だ。
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