すごく悩んだ新・日本三大銘菓
「名物に旨い物なし」って誰が言いました?私は「旅先に銘菓あり」。友人用に、家族用に、自分用に旅先の銘菓をお土産に買って帰るのも私の旅の楽しみのひとつです。(ヘッダの画像:ぱくたそ https://www.pakutaso.com)
日本三大銘菓ってなに?
それは公式な認定や認証ではなく、私個人の独断と偏見によるものです(スミマセン)。ですので、おそらくほとんどの方に何の役にも立たないなことを書き連ねます。もしよろしければ、ご興味のある所まででもお読みください。
その私の「日本三大銘菓」はおよそ数十年間不動だったのですが、かなり悩んだ末このたび選定を一部変更する運びとなりました。
これまでの日本三大銘菓
1. マルセイバターサンド (六花亭、北海道帯広市)
ホワイトチョコレート、バター、レーズンのこの上ない組み合わせのクリームが絶妙な柔らかさのビスケットに挟まれています。
子どもの頃、レーズンバターは食べ過ぎてはだめ!と親に釘を刺されながらも背徳的なおいしさなでした。大人になり、自分の好きなものを好きなだけ食べられるようになり、さらにおいしいものを知ってしまった!その象徴的な銘菓がマルセイバターサンドです。
2. 萩の月 (菓匠三全、宮城県仙台市)
カスタードクリームはそもそも私の大好物のひとつなのですが、萩の月のカスタードクリームは世界中でナンバー1で、どんなにやんちゃな(?)卵たちでもまぁるく優しくしてしまう魔法がかけられています。クリームを包むカステラ生地との調和も最高です。
全国津々浦々に似たようなお菓子があってどれもおいしいですが、やはり萩の月が一番だと思います。
3. 博多通りもん (明月堂、福岡県福岡市)
柔らかい白あんを薄い皮で包んだお饅頭です。和菓子なのか洋菓子なのか不思議な感じです。口に入れてとろけてしまうのは白あんではなく舌の方です(なにそれ?)。皮が白あんに絶妙に馴染んでいる具合も神業です。
福岡に住んでいたころ、お世話になった方に「いいからこれ食べてみて」と勧められてその場で食べたのが初めてです。もう数十年前のことですが、そのときの衝撃、その時の光景もはっきり覚えています。
選定を見直すことにした経緯
これらの3つの銘菓は今でも大好きです。しかし、選定から数十年が経過し、そろそろ見直しを考えるべきではないかと薄々思っていました。(検討の結果、変更しないということも含めて。)
その矢先、昨年(2023年)の年末、帰省途中のサービスエリアであるお菓子と衝撃的な出会いをしてしまい、そこから長く悩むこととなりました。これは一時の気の迷いではないのか、等々…
あれから悩みに悩んで10ヶ月(長っ!)、とうとう選定を変更することにしました。
新・日本三大銘菓
1. 大あんまき (藤田屋、愛知県知立市)
新名神高速道路の鈴鹿サービスエリアで出会った藤田屋の「大あんまき」が今回の選定見直しの決定打となりました。
小豆のあんこが小麦粉を練って焼いた生地に巻かれています、と説明すると全国的に見られるどら焼きや三笠焼のような和菓子ですが、大あんまきのあんこは甘すぎず小豆の風味が豊かで史上最高のあんこです。しかもたっぷり入っています。生地は薄くしっとりと焼かれており、あんこととても調和しています。形は円筒形です。
製造された日に出荷、その翌日が消費期限(賞「味」期限ではありません)と管理が大変厳しく、これもあんこと生地のおいしさと風味の秘密のひとつだと思います。
小豆の他にも白あんやチーズ等の味違いや、天ぷらにしたものもあります。こういう時はハズレの味があるのが世の常(失礼!)ですが、大あんまきはどの味も本当においしいです。これもびっくりしました。
2. 名代豆餅 (出町ふたば、京都府京都市)
豆大福です。「なだい まめもち」と読みます(「めいだい」だと思っていました…)。京都ではもちろんのこと、全国的にもおそらく有名かもしれませんので、なーんだと思われるかもしれませんが、出町ふたばの名代豆餅は別格だと私は思います。餅の柔らかさ、赤えんどう豆の塩加減、中のこしあんの絶妙な甘さと柔らかさ… どれも最高で、この3つが組み合わさったらもう無敵です。
入手方法も考えてうまくやらないと大変です。京都出町柳のお店の前はたいてい並んでいます。消費期限は当日限りですので、お土産にする場合は帰宅する日に購入して、その日のうちに渡して食べてもらう必要があります。JR京都駅の伊勢丹でも購入可能なようです(執筆時点)。
実は学生時代に京都に住んでいたころから好きでした。京都を離れてかなり時間が経ち、当時の記憶とともに今改めて味わいたいと切に思う気持ちが募り、新・日本三大銘菓に選定することにしました。
3. 博多通りもん (明月堂、福岡県福岡市)
博多通りもんは新・日本三大銘菓に引き続き残りました。前述の通り、初めて食べたときの衝撃・光景を今でもはっきり覚えているのが理由です。何かを初めて食べてそこまでになっている記憶って、人生でそんなにないと思います。今、幸運にもお土産でいただいたりしても(自分で買いなはれ)、その場に倒れそうなくらい感動します。
選外となった銘菓について
今回選定からは外したマルセイバターサンドと萩の月ですが、どちらも今でも大好きで、食べたらその場で目をつぶって宇宙旅行に出かけてしまうくらい(はぁ?)感動的なおいしさです。新しく加えた2品を加えた5品を検討した際に「三大」はやめて「四天王」や「五傑」にしようかとも考えましたが、やはりきちんと考えて「三大」とすることにしました。
「今でも好きです」という言うと別れを切り出す恋人のような響きですが、この場合は別れではなく、今後ともずっとそばにいてほしい存在です。
1. マルセイバターサンド (六花亭、北海道帯広市)
ここ数年、百貨店の催事以外にも近所のイオン等でもわりとちょくちょく入手が可能になり、特別な存在から少し日常に寄ってしまいました。コロナ禍で生き残りのため販路を拡大する必要があったのだろうと勝手に推測します。もしその推測が合っているのであれば、生き残ってくれていることにすごく感謝しています。
2. 萩の月 (菓匠三全、宮城県仙台市)
大あんまきと名代豆餅を新しく「三大」に入れたかったため、萩の月と博多通りもんとどちらを残すかでとても迷いました。萩の月のカスタードクリームは世界中のカスタードクリームの中で今でもナンバー1で、萩の月を選外にする理由は全くないのですが、前述の通り、博多通りもんを選外にすることができませんでした。
その他の銘菓
「その他」と書くと「残り物」のように聞こえてしまうかもしれませんが、次に挙げる銘菓は中でも私が好きなものです。(何か入れ忘れているかも…)
かもめの卵 (さいとう製菓、岩手県大船渡市)、
ずんだ餅 (菓匠三全ほか、宮城県仙台市)
古印最中 (香雲堂本店、栃木県足利市)
うなぎパイ (春華堂、静岡県浜松市)
なごやん (敷島製パン、愛知県名古屋市)
赤福 (赤福、三重県伊勢市)
梅ヶ枝餅 (かさの家ほか、福岡県太宰府市)
さいごに
最後までお読みくださいましてありがとうございました。私の個人的な独断と偏見や想い出の話で、おそらくほとんどの方に何の役にも立たない話でしたが、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。もしよろしければ、皆様の好きな銘菓と理由をコメントでお聞かせください。