「データサイエンス」のご縁【そろそろ☕でも飲んで語ろうよ】
セブン銀行で一緒に働く社員同士、自分たちのことや仕事のことをざっくばらんに語ってみようという、夕方の☕のような「ちょっと一息」系の連載企画です。
第1回は、中途/新卒入社という形式は異なるものの、入社以降一緒にセブン銀行におけるデータ活用やAI活用を担当している、コーポレート・トランスフォーメーション部(以下、CX部)の澤田慧一さん・髙尾庄吾さんと、お二人の携わっているプロジェクトやセブン銀行の社風について、お話ししました。
澤田慧一 Keiichi Sawada
髙尾庄吾 Shogo Takao
同じゴールをイメージして他の部署と走れるか
ーおふたりは、「データサイエンティスト」として、日々様々なプロジェクトに関わられていますが、これまで関わられたなかで、印象に残っているプロジェクトなどありますか?
髙尾:データを活用した業務効率化を目指したプロジェクトの1つですが、社内でATMの設置場所候補を定める際の材料として、立地状況などのデータをインプットにしてATMの取引件数を予測するというプロジェクトを担当しています。実際には予測モデルを作成していくんですが、インプットのデータによって結果も変わってくるので非常に面白い試みだったのと、設置業務を行う部署と密接に関われたプロジェクトでした。
澤田:僕は同じATM設置に関するプロジェクトなのですが、セブン銀行の連結子会社で、インドネシアでATMサービスを展開しているPT. ABADI TAMBAH MULIA INTERNASIONAL(ATMi)と一緒に、インドネシアのATMの取引件数予測を担当しています。ATMiの社員が現地で得た交通量などのデータをもとにスコアリングして、ATM設置の判断材料として活用していますが、実際に毎月設置台数が増えていて良い結果を生み出せているという実感もあり、やりがいがあるプロジェクトです。
ーお二人のお仕事は、他の部署からの依頼や相談にもとづいて分析を行うことも多いと思うのですが、こういった部署を超えた取り組みで工夫していることはあります?
髙尾:普段同じ部署にいるわけではないので、プロジェクトが立ち上がったときに、メンバー内の役割を明確にできるか、チームが同じゴールをイメージしてプロジェクトを進められるかが肝心だなと実感しています。そういったことが曖昧だと、施策の案出し段階までいっても、運用を変えるにはハードルが高かったり、分析結果がうまく活かせなかったことがないわけではないので…経験から学んだというところです(苦笑)。
ーなるほど。具体的にどんな工夫をしていますか?
髙尾:その部署の役に立つことや解決できることを思い描いて、ディスカッションするところから始めることにしています。データ活用の利点を把握して、一緒にやってもらうことが重要なので、サンプルを作ってイメージを共有することもあります。
澤田:メリットを可視化する気合いがすごい!そういえば昨日の夜、ちょうど似た話題について髙尾さんと話していましたね(笑)。確かに、後からうまくいったなと感じるプロジェクトは、一緒に進めている部署と同じ方向、目的を見てやっていたなと僕自身も思います。分析結果が形になることで全員がメリットを感じることができる状況であれば、建設的な議論ができると思います。
物理的にも心理的にもフラットな会社
ーキャリア的な視点でいうと、髙尾さんは他の金融機関からの転職、澤田さんは新卒入社という形でセブン銀行に入られていますね。
髙尾:はい。前職では支店での融資渉外、本部でマーケット事業に携わったあとに転職をしました。大学で計量経済学を勉強していたのもあって、転職時にデータサイエンスに関わる仕事を探していて、かつ、金融関係であれば尚良し、という感じでしたね。
ー入社後のセブン銀行の印象はどうでしたか?
髙尾:物理的にも、心理的にも壁がない組織だなと思いました。もちろん一部の部署はセキュリティ対策上仕切られていますが、基本的に部署間の間仕切りみたいなものがなく、他部署とフラットな関係性が築きやすい雰囲気があります。あと規模がさほど大きくないせいか、縦方向の指揮系統の層も多くないので、意思決定がシンプルだと思います。
ー確かにフラットさはオフィスのあり方にも現れてますね。澤田さんは就活時の印象など、記憶に残っているものはありますか?
澤田:そうですね、他の銀行の説明会も参加した記憶があります。採用過程を経るなかで感じたのは、セブン銀行は社員との距離が非常に近いなということでした。もちろん採用人数などの違いもあるのでしょうが、比較的顔が見える、わかる距離で社員と話せたのが印象的でした。
ー澤田さんが就活しているときに、ちょうどセブン・ラボ(オープン・イノベーション推進組織)が組成されていたかと思うのですが、すごく良いタイミングでしたよね。
澤田:そうですね。ちょうどセブン銀行の学内説明会で、オープンイノベーションに取り組む組織がちょうどできたところだと聞いて、「そうなんだ!」と思った記憶があります。そして1年後にはセブン・ラボのなかに、データ・ラボチームが組成され、その一員になるとは思いもよらなかったです。大学院で勉強していたことにもつながるので、今思えば「渡りに船」という状況でした。ただチームが組成されたばかりだったので、メンバーも数名しかいませんでしたし、体制づくりも含めて模索が続く日々でした。
髙尾:私が聞く限り、データの活用を本格的に考えようという議論が出てきたときに、ちょうど澤田さんが新卒入社してきて、「よし、じゃあチームをつくろう!」となったらしいです(笑)。
ーすごい偶然ですね(笑)。
澤田:それから3年以上の時が流れ、どんどん増員し、今は10名ほどのメンバーがいるというのはとても感慨深いですね…。
髙尾:データ・ラボチームは業務がルーティンなわけでもないですし、実証実験などの新しい取り組みもやっていくので、そういったときの社内手続きや関連部の巻き込みは日常茶飯事です。それを澤田さんが初期からずっと担当していたので、みんなからなんでも聞かれて頼られているという状況ですね(笑)。
データサイエンティストが社内にいる意味
ーでは最後に、データサイエンティストとはどんな人だと思いますか?それぞれのご意見を聞いてみたいです。
髙尾:個人的には「データを見て、その裏にどんな背景があるのかを考える人」なのかなと思っています。もちろんデータ処理でモデリングをするスキルなどを使いながら分析をしていくわけですが、その結果を最終的に業務で活かそうとするときに、今どんな運用や背景があって、それをどう変えるのか、というところまで一緒に関われないと活用される見込みも薄くなってしまいますよね。
ー確かに「分析しました、はい結果をどうぞ!」だけだと、受け取る側は活用しづらいこともありますね。
澤田:僕は「データ分析を使ってビジネスを作れる、あるいは、大きくできる人」だと思っています。最終的なビジネス収益を意識して、分析設計、分析と結果の解釈、結果の説明、施策実施提案という一連の流れができることが大切です。それがしやすいのは社内にいるデータサイエンティストならではかなと思います。
ーお二人とも共通しているのは、必要なパーツを完成させるのではなくて、プロジェクト全体の工程に関わっていく姿勢が必要ということですね。今日はありがとうございました!
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